■エレガントでたくましい! クーペルックになった新型ハリアー
トヨタは、2020年6月17日に「ハリアー」をフルモデルチェンジして発売しました。4代目となる新型ハリアーとは、どのようなモデルなのでしょうか。
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新型ハリアーの予約は2020年5月中旬から開始されていますが、同年6月3日時点で2万台を受注。新型ハリアーは、早くも人気モデルとなっているようです。
新型ハリアーは、ほかのSUVと一線を画す、シンプルながらもエレガントさと逞しさが融合した流麗なクーペフォルムが特徴です。
フロントビューは精悍かつシャープな印象を際立たせるとともに、シグネチャーランプには特徴的な二重のL字型に発光するデイタイムランニングランプを採用。遠くからでも新型ハリアーとわかる個性と先進性を強調しています。
サイドビューはシンプルありながらもダイナミックにボディ断面が変化し、豊かな表情を創出するとともに強い動感を表現しました。
リアは絞り込まれたクーペキャビンと、スポーツカーのように左右に張り出したホイールハウスとの組み合わせが、大らかな逞しさを演出。細く、鋭く、横一文字に光るテールランプとストップランプが、存在感を与えています。
ボディカラーは、プレシャスブラックパールをはじめ、彩度を抑えたカラーを中心に全7色が設定されました。
新型ハリアーの内装は、乗り込んだ瞬間に分かる、安心感に包まれる上質な室内としました。
幅広く堂々としたセンターコンソールは馬の鞍をイメージし、それを挟み込むインストルメントパネルとの組み合わせが、大らかな逞しさを表現。
インストルメントパネルから左右のドアトリムにかけて広がりを演出し、包み込まれるような安心感と居心地の良さが特徴です。
また、厚革を曲げてできる自然なシルエットをイメージし、触り心地にもこだわったレザー調素材や、曲木(まげき)に着想したウッド調加飾、パイピング加飾を随所に配し、さりげない上質感が感じられる室内です。
さらに、トヨタ初となる「調光パノラマルーフ」を採用。前席を中心に後席の頭上まで覆う大きな調光ガラスを用いることで、調光時には障子越しのような柔らかい光が差し込みます。
内装色は、コントラストを抑えたブラウン、グレー、ブラックの色を用意し、落ち着いた雰囲気でシックな大人の室内空間を実現しました。
グレードは、ガソリン車・ハイブリッド車ともに、エントリーグレードの「S」、中間グレードの「G」、上級グレードの「Z」を展開。GとZには、「レザーパッケージ」も設定されています。
■プラットフォーム刷新で、乗り心地と走行性能を両立
新型ハリアーは、プラットフォームに「TNGAプラットフォーム(GA-K)」を採用し、ボディの高剛性化・低重心化を図り、ドライバーの感性を重視した乗り心地と走りの両立を追求しました。
サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式を採用。バランスの取れた高剛性ボディにおいて、前後のサスペンションジオメトリを最適化しています。
また、ドライバーが予測できるクルマの動きを求め、目線の動きに着目。視線がブレないことで、ドライバーが疲れにくく、重厚感としなやかさをあわせもつ乗り心地を追求しました。
さらに、走り出した瞬間や高速走行時の車両挙動の収束性を向上するため、極微低速域でもスムーズなストロークの動きを確保したショックアブソーバーを採用。接地感あるフラットな乗り心地を実現。
ブレーキ制御によりコーナリング中のアンダーステアを抑制するアクティブコーナリングアシストを搭載。切り始めのレスポンスが良く、軽快な操舵感を持つ電動パワーステアリングと相まって、意のままに車両をコントロールする心地よさを実現しました。
ハイブリッド車には、2.5リッターダイナミックフォースエンジン(A25A-FXS)を採用したハイブリッドシステム「THS・II」を搭載。
E-Four(電気式4WDシステム)と組み合わせた4WD車は、力強くシームレスな走りとともに、WLTC走行モード燃費21.6km/Lを実現。ハイブリッドに新設定された2WD車も、WLTC走行モード燃費22.3km/Lを達成しました。
ガソリン車には、2リッターダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)にDirect Shift-CVTとの組み合わせをラインナップ。ダイレクト感のある走りとともに優れた低燃費を追求し、WLTC走行モード燃費は、2WD車で15.4km/L、4WD車で14.7km/Lとなります。
吸遮音材・制振材の効果的な配置や高遮音ガラスの採用など、徹底した振動、遮音対策により、さまざまな道路環境においても心地よい静粛性をさらに追求。
新型ハリアーには最新の安全装備が搭載されており、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を装備しました。
駐車場など低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]などの安全・安心をサポートする装備も充実しています。
また、Sグレード以外に標準装備される「デジタルインナーミラー(前後方録画機能付)」はトヨタ車として初採用されました。従来のデジタルインナーミラーの機能に加え、新たに追加した前方カメラとデジタルインナーミラー用後方カメラが捉えた走行中の映像を、SDカードに録画する機能です。
さらに、ハイブリッド車にアクセサリーコンセント(AC100V/1500W)を設定し、家庭用と同じコンセントで電化製品を使用できるほか、停電などの非常時には発電機として使用可能です。
さらに、これまでオプションとして設定されていたカーナビの代わりに、SとG(レザー含む)には「8インチディスプレイオーデイオ+6スピーカー(ナビ機能はオプション)」を標準装備。
Zグレード(レザーパッケージ含む)には「12.3インチ T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム(9スピーカー)」が標準装備されるほか、新型ハリアーからSmartDeviceLinkやスマホ連携によるApple CarPlayやAndroid Autoが標準で操作可能となりました。
※ ※ ※
新型ハリアーの価格は、ガソリン車が299万円から443万円、ハイブリッド車が358万円から504万円と、先代モデルより安い価格設定を実現しました。
新型ハリアーでは、歴代モデルが装着していた「チュウヒ(タカの一種)」のエンブレムがトヨタエンブレムに変更されることも大きな話題となりましたが、これは新型ハリアーが2020年5月からトヨタの全店舗で販売されることや、北米で新型「ヴェンザ」として販売されることが理由とされています。
グローバルに展開される新型ハリアーが、世界でどのような評価を得るのか注目されます。
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