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先輩アロンソ、スランプ陥る後輩ストロールを手助け「スピードはある。必要なのはクリーンな週末」

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先輩アロンソ、スランプ陥る後輩ストロールを手助け「スピードはある。必要なのはクリーンな週末」

 2023年、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールは正反対とも言えるシーズンを過ごしている。そんな中アロンソは、厳しい状況が続くストロールの手助けを行なっているという。

 今季、アロンソが開幕から表彰台を積み重ねる一方でストロールは結果が出ず……オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行なわれる第19戦アメリカGPを前にした時点で、アロンソが183ポイントを獲得している一方で、ストロールは47ポイントしか獲得できていない。

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 シーズン後半になりストロールのスランプ傾向は顕著で、シンガポールGPでは予選でのクラッシュにより決勝レースを欠場することとなり、カタールGPでは予選Q1敗退後にステアリングを投げ捨て、さらにフィジオを突き飛ばす様子が国際映像で捉えられ、物議を醸した。

 アロンソはストロールがスランプを脱せるよう、できる限りの手助けをしていると語った。

「僕ら全員で彼をサポートしている」とアロンソは言う。

「僕も自分のパートでベストを尽くしている。マシンに関してより快適に感じられるモノを見つけたら、全てのデブリーフィングを聞くことになる。僕らは同じ部屋にいるからね」

「彼がどんな難題を口にしようとしても、経験あるいはセットアップで何が僕にとって助けになったのかを思い出そうとしている」

「チームにとって正しい道を見つけ、2台のマシンでポイントを獲得するために、とても緊密に協力しているんだ」

 またアロンソは、たとえ結果に結びついていないとしても、最近のストロールにもスピードがあると主張した。

「彼はいくつかの状況で、とても不運だったと思う」とアロンソは言う。

「ペースとスピードは、全てが普通にいけば、それほど離れていないと思う。カタールでのレースでも、日本でのレースでも僕らはコンマ1秒差だった」

「鈴鹿では17番手から9番手への驚異的なカムバックを果たした時に、リヤウイングの不具合が生じた」

「こういうのは全て自信に直結する。サッカーみたいに2~3試合上手くいけば、全てが完璧になる。2~3試合負けが続くと、ストレスが溜まり、次こそは結果を出そうとする。だからクリーンな週末が必要なんだ」

「特に予選は週末で最も激しい部分だ。Q1がかなりタイトでフィールドも狭い。アウトラップで不運があったり、ラップに影響する何かがあったりすれば、そのレース週末は後方からスタートすることになる」

「だから僕らにはクリーンな週末が必要なんだ。ここ(アメリカGP)がそのスタート位置になると良いね」

 アロンソは、スプリント形式で行なわれるアメリカGPでの限られた走行時間の中でマシンを最適化するのは容易ではないとしながらも、楽観的な姿勢を崩さなかった。

「僕らにとっての最大の課題は、いつも通りスプリント形式だ」とアロンソは言う。

「FP1しかなくて、マシンのセットアップを決めるためには数周しかない。FP1から予選までの間にはさらなる決断を下すことになる。基本的には推測から決断を下すことになるが、全部上手く機能するだろう」

「1周の予選では上手くいっても、日曜日の決勝レースでは上手くいかない。でも、こういった妥協点を全て推測する必要がある」

「それが僕らが直面するチャレンジだ。誰にとっても同じことだね」

「でも今回は僕らが上手くできるか見てみよう。今のところ僕らにとっては良いし、スプリント週末でセットアップなどを見つけることに関しては苦戦していなかった。ただ、僕らには他のチームと同様に新しいパーツがある」

「僕らは自分たちのことについて話しているけど、ハースは新車を持ち込んでいるし、アルファタウリも新しいフロアを投入した。メルセデスも含め、みんなマシンにアップデートを投入しようとしている」

「(フリー走行が)1セッションしか無い訳だから、全てを最適化するには不十分なのは明らかだ」

 しかし結局はアメリカGPの初日も、ストロールにとっては受難の1日になった。FP1ではブレーキがオーバーヒートして火災が発生し、満足に周回を重ねることができなかった。予選でもQ1敗退を喫したのだった。ただこれはストロールに限ったことではなく、アロンソも大苦戦してQ1敗退となった。

 2日目のF1スプリントでもストロールのマシンにはブレーキのトラブルが発生しリタイア。アロンソも13位と無得点に終わった。

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