現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダ初の50ccスポーツ・スポーツカブC110[’60年製造]が走行〈映像も収録〉

ここから本文です

ホンダ初の50ccスポーツ・スポーツカブC110[’60年製造]が走行〈映像も収録〉

掲載 更新 2
ホンダ初の50ccスポーツ・スポーツカブC110[’60年製造]が走行〈映像も収録〉

ホンダコレクションホール20周年#05

手が届く価格のスポーツバイクを提供

ホンダ初代スーパーカブC100[’58年製造]が動態走行〈映像あり〉

1959年頃には、ホンダのベンリイスーパースポーツCB92(15万5000円)やヤマハのYDS-1(18万5000円)など、125~250ccクラスのスポーツバイクが人気を博し、地位を確立していた。しかし、これらはかなり高価で庶民の手が届く存在とは言えなかった。一方、当時2000万台ともいわれた自転車市場を背景に急成長していた50ccクラスのユーザーから、5~6万円の安価なスポーツバイクを望む声が高まっていた。

そんな時、1960年に国内初の50ccスポーツバイクが田中工業から発売された。2ストロークエンジンを採用したタス・ダイナペットは4ps/7000rpmの高出力と85km/hの最高速を発揮。同様に2ストを採用した東京発動機のトーハツランペットも4ps/6500rpm、75km/hと現代でも通用しそうなスペック誇った。それらに対抗するため、ホンダは4ストエンジンで他を凌駕する性能を持ったスポーツカブC110を発売したのだ。

―― 【HONDA SPORT CUB C110 1960年10月 価格:5万8000円(当時)】スーパーカブC100のエンジンをベースに、RC系GPレーサーの吸排気技術を施し高出力を確保。スポーティなアップマフラー、手動クラッチ操作で若者の人気を集めた。■空冷4ストローク単気筒OHV 49cc 5ps/9500rpm 車重66kg 3段変速

【ちょいインプレ】手動クラッチのヤングスポーツ

当時のヤング垂涎のスポーツモデルで、シリンダーヘッドをアルミ化しつつ圧縮比を8.5→9.5へ高め、0.5psアップの5psとしたC100系のOHV・49ccエンジンを専用プレスフレームに搭載。手動化されたクラッチ(でもギヤはボトムニュートラル)とニーグリップできる燃料タンク、剛性感が増したように感じる車体と相まって格段にスポーティ! 最高速も85km/hと、C100にかなりの差を付ける。 ※テスター:マツ(ヤングマシン)

―― 初代スーパーカブC100の発売からわずか2年後に手動クラッチのスポーツタイプが発売されるあたり、高度成長する当時の勢いが現れているようだ。バリエーションであるスポーツカブC110Sはシングルシートを採用。C111は、ダウンマフラーと自動遠心クラッチを装備したセミスポーツタイプだった。

―― スーパーカブC100のエンジンをチューニングし、5ps=リッターあたり102psと、当時としては驚異的な高出力エンジンへと変貌した。吸気の慣性効果を最大限に引き出す長めの吸入管を採用し、バルブタイミングのマッチングにより体積効率の向上がはかられ、C100に比べて圧縮比が8.5から9.5にまで高まっている。

―― フレームには、新規開発の鋼板プレスのバックボーンタイプが採用され、ホワイト塗られた燃料タンク、アップマフラー、ダブルシート、パイプハンドルなどと組み合わされて、本格的なスポーツバイクのスタイルに仕上がっていた。

●写真:長谷川徹/本田技研工業 ●取材協力:本田技研工業/ホンダモーターサイクルジャパン ※2018年7月16日、ツインリンクもてぎの南コースにてホンダコレクションホール開館20周年記念イベントが開催。いつもの動態確認テストはレーサーなどが多かったが、20周年記念ということで市販製品特別走行が実施され、ホンダの黎明期から現在までのエポックメイキングなバイクが走行を披露した。

こんな記事も読まれています

マルティン首位、KTMやアプリリアも上位に。ヤマハのクアルタラロがQ2進出決定/第5戦フランスGP
マルティン首位、KTMやアプリリアも上位に。ヤマハのクアルタラロがQ2進出決定/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
「最後まで使わなかったわー」……クルマって使わない[スイッチ]多すぎるよね?
「最後まで使わなかったわー」……クルマって使わない[スイッチ]多すぎるよね?
ベストカーWeb
アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ
アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ
AUTOSPORT web
日本の基幹産業である「自動車」に政府も社会も冷たすぎる【短期集中連載:最終回 クルマ界はどこへ向かうのか】
日本の基幹産業である「自動車」に政府も社会も冷たすぎる【短期集中連載:最終回 クルマ界はどこへ向かうのか】
ベストカーWeb
えー日本橋だけじゃないの! 首都高都心環状線がルートまで変わるなんて知らんかったぞ!
えー日本橋だけじゃないの! 首都高都心環状線がルートまで変わるなんて知らんかったぞ!
ベストカーWeb
実は思ったより[軽微]じゃない!! ナメちゃいけない4つの交通違反行為
実は思ったより[軽微]じゃない!! ナメちゃいけない4つの交通違反行為
ベストカーWeb
「ひと目惚れ」注意 アルパインスタイル「Cal’s Motor」が横浜・港南台バーズに 5/10~12に展示
「ひと目惚れ」注意 アルパインスタイル「Cal’s Motor」が横浜・港南台バーズに 5/10~12に展示
AUTOCAR JAPAN
眩しすぎだぜどうにかしろ! 夜間の点灯は[ハイビーム]が基本ってマジか! ロービームだと捕まるってほんと?
眩しすぎだぜどうにかしろ! 夜間の点灯は[ハイビーム]が基本ってマジか! ロービームだと捕まるってほんと?
ベストカーWeb
カリフォルニア「最初の街」かつ「最後の街」のニードルスは、警官のノリの軽さも西海岸スタイルでした【ルート66旅_51】
カリフォルニア「最初の街」かつ「最後の街」のニードルスは、警官のノリの軽さも西海岸スタイルでした【ルート66旅_51】
Auto Messe Web
ポルシェが両クラスで最速。ロッテラー組6号車、初日に続きFP3でもトップタイム/WECスパ
ポルシェが両クラスで最速。ロッテラー組6号車、初日に続きFP3でもトップタイム/WECスパ
AUTOSPORT web
最後尾から大逆転! キャシディが今季2勝目をマーク|フォーミュラE第9戦ベルリンE-Prix
最後尾から大逆転! キャシディが今季2勝目をマーク|フォーミュラE第9戦ベルリンE-Prix
motorsport.com 日本版
期待どおり!「熟成」ワゴン 新型フォルクスワーゲン・パサートへ試乗 巨大モニターは必要?
期待どおり!「熟成」ワゴン 新型フォルクスワーゲン・パサートへ試乗 巨大モニターは必要?
AUTOCAR JAPAN
マルティン、完璧ポール・トゥ・ウィンでスプリント3勝目! 驚異11ポジションアップでマルケス2位|MotoGPフランスGP
マルティン、完璧ポール・トゥ・ウィンでスプリント3勝目! 驚異11ポジションアップでマルケス2位|MotoGPフランスGP
motorsport.com 日本版
キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
キック・ザウバー離脱の可能性高まるボッタスに、ウイリアムズとハースが関心
AUTOSPORT web
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
トヨタ新型「ハリアー」!? めちゃ”精悍デザイン”で超カッコよく!? ワイド&ローな大胆予想したCG「2025 VENZA」に反響も
くるまのニュース
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
国産旧車からBMW「1シリーズ」に乗り換え…5ドア2シーターで「憧れていたシルキー6で最速のE87を目指したいです」
Auto Messe Web
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
5月18・19日にFIMトライアル世界選手権がモビリティリゾートもてぎで開幕。Enjoy Hondaなどイベントも盛りだくさん
AUTOSPORT web
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
【オンライン150台限定発売】 アウディA1スポーツバック・アーバン・シック・エディション
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

2件
  • 天才、本田宗一郎さんの傑作。
    50ccのコンプレックスは何処にもない。
    颯爽としたデザインだ。
  • これ今見てもカッコイイと思う。
    最近の下品なバイクは見習え。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村