ボルボの大型SUV「XC90」で、小川フミオが新潟~富山をドライブした。久しぶりに乗った北欧のラグジュアリーSUVの魅力とは?
贅沢なつくり
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ボルボといえば、昨今はSUVのモデルがヒットしている。が、かつてはステーションワゴンで知られていた。つまり、いわゆる“ライフスタイル・カー”作りにおいて、ゆたかな経験を持つメーカーなのだ。
6月某日、SUVラインナップのトップモデルであるXC90の「B6 AWD R-DESIGN」に乗った。
新潟から金沢まで初夏の日本海を眺めながら400kmちかいドライブをしてみて、あらためて、このプレミアムSUVの出来のよさに感心した。
XC90 B6 AWD R-DESIGNは、全長4950mm、全高1760mmで、堂々としたサイズだ。1968ccの直列4気筒ガソリンエンジンには電動スーパーチャージャーとターボチャージャーがそなわり、さらに電気モーターが加速時に働くマイルド・ハイブリッドである。
本国での発表は2015年。私も、バルセロナ近郊シッチャスを舞台に開かれた国際試乗会に参加したから、つきあいは長い。当初の印象は、先代のXC90からずいぶん贅沢な作りになり、快適志向が強まったというものだった。
そのあと、パワートレインや足まわりなどに改良が施され、いまでは、電気モーターで後輪を駆動するプラグインハイブリッド「Recharge Plug-in hybrid T8 AWD」をはじめ、今回のマイルドハイブリッド「B6」、それに、最高出力をB6の220kWから184kWに少々落とした「B5」と、「電動化」が進んでいる。
想像以上にスポーティ
ボルボのクルマづくりは上手だ。B6はひとことでいって、運転が楽しい。ステアリングが意外なほどクイックであり、かつアクセルペダルの踏みこみに対する加速の反応が、速度に関係なくすばやいのだ。
ラインナップ中ではもっともスポーティなR-DESIGNだけに、AWD(四輪駆動)といっても、オンロードを楽しむ設定に、迷いなく振っているのだろう。中立付近でステアリング・ホイールを操作したさいの車体の反応もするどく、スポーツカーのようだと思ったほど。
今回のモデルがとりわけスポーティと感じた理由は、オプション(31万円)の「電子制御式4輪エアサスペンション/ドライビングモード選択式FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシー」の働きも大きいはずだ。4つのCとは、Continuously Controlled Chassis Conceptのことで、その特徴は、電子制御によって乗り心地までコントロールするところにある。じっさい「スポーツ」モードを選択すると、足まわりがビシッとして、操縦性が向上する。高速ではまさに矢のように走っていく。
今回のショートトリップは400km。この距離は”ショート”とは呼びにくいかもしれないものの、あっというまに疲労なく走りきってしまった。そんなわけで、感覚的にはショートトリップだった。
遮音性こそ設計年次のより新しいクルマにかなわないと思わせるものの、シートの作りはいいし、振動はきれいに遮断されているし、快適だった。2列目シートも足元も頭上空間もたっぷりと広いし、さらに3列目のシートも意外なほど実用性が高い。
ホイールベースが2985mmもあるだけあって、パッケージングに秀でており、3列目シートに身長175cmの男性がふたり座っていられる。しかも後ろからの衝突に対しても、3列目シートの乗員の安全確保に充分な配慮がなされた車体設計という。これも、XC90の特徴と説明されている。家族で移動するのに、(少々ぜいたくであるものの)最適な乗りものだ。
高い実用性
マイルド・ハイブリッド化によって、発進直後と、シフトアップ時に、トルクがおぎなわれ、終始スムーズな操縦感覚が得られるのは、B6のよさだ。車重が2.1tと重量級であるものの、重さを感じなかったのも、マイルドハイブリッド化の恩恵である。
燃費はリッターあたり10.5km(WLTC)と発表されているが、実際に走ってみると、それよりいい数字が出た。
北陸自動車道から、のと里山海道に入り、そこから撮影のために千里浜なぎさドライブウェイに乗り入れた。車線のない波うちぎわの道であることはご存じの読者も多いだろう。そこで見た海を背景にしたシーンが、質感のあるなめらかな面で構成されたXC90の車体とよく合う。
実用性も、期待以上だ。金沢市内に入って、繁華街である香林坊の裏の狭い道を通ったときも、余裕ある車体サイズを持てあますことはなかった。
ごく低回転域では電気モーターが即座にしっかりトルクを出してくれるので、アクセルペダルの微細な操作に反応して動いてくれるうえに、ステアリング操作に対しても反応が速いので運転しやすい。どこでもオールマイティに使えるSUVと、あらためて感じ入った。
ドライブを堪能できるプレミアムSUVであるXC90は、発表から約6年たっても、じゅうぶん、いや、じゅうぶんという以上に、いまの市場でも競争力の高いモデルだった。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
4人乗りのエクセレンス後席にいつか乗ってみたい。
スタイル的には60がベスト。
でもあのインテリアはいいよ。