現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ユーザーの「目利き」が試される! 「自動ブレーキ」「ACC」などの最新装備は車種によって大きな差

ここから本文です

ユーザーの「目利き」が試される! 「自動ブレーキ」「ACC」などの最新装備は車種によって大きな差

掲載 16
ユーザーの「目利き」が試される! 「自動ブレーキ」「ACC」などの最新装備は車種によって大きな差

 この記事をまとめると

■2021年11月から義務化された衝突軽減ブレーキなどは車種やメーカー毎に違いがある

その課金ちょっと待った!  付けて後悔しがちなクルマのオプション5選

■義務化はされたが、操作方法等が統一されていないことが問題視されている

■購入前に「使い方」や「作動条件」などを確認することが大切だ

 同じようで全然違う! 先進装備の内容と精度の問題

 すでに2021年11月からクルマに新たな保安基準が適用され、たとえば衝突軽減ブレーキ=自動ブレーキの新車装着義務化が始まっている。その内容は、走行車両はもちろん、停止車両、歩行者、自転車などが含まれる。もはや自動ブレーキは、シートベルトやヘッドレスト同様に、クルマの安全装備として当たり前になっているのである。

 ところで、国産自動車メーカーの先進運転支援機能は、トヨタ・セーフティセンス、日産360度セーフティアシスト(プロパイロット)、ホンダ・センシング、ダイハツ・スマートアシスト(スマアシ)、三菱e-ASSIST(Miパイロット)、スズキ・セーフティサポートなど、さまざまな呼び方がある。しかしながら、その内容、というか、機能もまたさまざまだ。

●衝突軽減ブレーキ

 たとえば、現在の新型車に付いていて当たり前の衝突軽減ブレーキ=自動ブレーキは、どんな速度でも作動してくれるわけではない。メーカー、車種によって、車格を問わず、対車両で4~80km/h、10~80km/h、1~160km/h、10~180km/hなどさまざま。10~80km/hでしか作動しない衝突軽減ブレーキ=自動ブレーキであれば、「自分のクルマは衝突軽減ブレーキ=自動ブレーキが付いているから安心、と思っていても、80km/h以上では機能の恩恵を受けられないことになる。

 対歩行者に関してもまた、5~30km/h、10~60km/h、10~80km/hといった違いがあるのだ。また、対車両、対歩行者、対自転車が、昼間だけでなく夜にも対応しているか否かも、それぞれなのである。新車購入時にはもちろん、今乗っているクルマについても、そのあたりをしっかりと確認し、過信しないことが重要なのである。衝突軽減ブレーキ=自動ブレーキが万能でないことも肝に銘じたい。

●ACC(アダプティブクルーズコントロール)

 高速走行の機会が多いユーザーにとってありがたい先進運転支援機能がACC=アダプティブクルーズコントロールだ。かつてのクルーズコントロールとは違い、前車に一定の間隔を開けて追従走行することができ、レーンの中央をキープし、さらにカーブ手前での減速機能を持つ最先端の高度なシステムを搭載しているクルマもある。高機能なACCは、渋滞時には停止保持を行い、前車が発進すればこちらも自動で発進してくれるなど、自動運転の入り口にいるような機能さえ持ち合わせている。

 このあたりも車種によって違いがあり、ACCの作動速度が0km/h~全車速域というものから、約30~115km/hなど、これもまたさまざま。ペダル操作から解放されるACCは、高速クルージングでのドライバーの運転ストレスの低減はもちろんのこと、もっとも有難みを感じさせるのは渋滞時。そこで機能してくれないACCはもはや過去のACCと言っていい。

 とはいえ、停止保持機能を持たせるには、電子パーキングブレーキが必要なこともあり、車格、価格によっては、電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能とACCの停止保持機能をコストの面から諦めざるをえないケースもあるだろうし、ドライバー自身がシフトを行うMT車の場合は、万一のエンジンストールを防ぐために、あえて30km/h以上からしか作動させないという事情もあったりするのだ。

 もし、高速走行、遠出、渋滞が予想される期間のドライブを頻繁に行い、ACCのうまみを100%享受したいというなら、渋滞追従機能付きの全車速域をカバーするACCを選ぶとよい。もっとも、日本の高速道路の最高速度は、現時点で一部の区間で120km/hだから、130km/hぐらいまで対応していれば問題ないとも言えるのだが……。

 また、渋滞時に停止保持してからの再発進についても、各車で違いがあり、電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能が付いていても、スイッチまたはアクセル操作で再発進するちょっと前の機能から、何秒間以内であれば停止保持後、全車が発進すれば、自動で追従機能を開始してくれる最新のものまであり、それが理想的ではある。

 いずれにしても、高速走行、遠出、渋滞が予想される期間のドライブを頻繁に行うユーザーがこれから新車を買うのであれば、渋滞追従機能のありなしのチェックは不可欠だろう。自動車メーカー、車格、車種によって、違いがあるからである。

 メーカーや車種毎の違いが思わぬ事故を招くかも……?

●オートブレーキホールド機能

 高速道路はめったに走らないから先進運転支援機能にはこだわらない……という人でも、日常の走行でも非常に便利な機能のひとつがオートブレーキホールド機能だ。信号待ち、スーパーマーケットの料金所などでの一時停止時、ブレーキを踏み続けなくてもブレーキが保持されもので、一般道の渋滞時にはとくに威力を発揮し、右足の疲労低減、さらには靴底の減り(!?)まで低減してくれるのだ。筆者はもう、これがないとイヤになるほど重宝している便利機能なのである。

 このオートブレーキホールド機能も、ただ付いているだけで万々歳とはいかない。VWゴルフなどは早くからオートブレーキホールド機能を電子パーキングブレーキと合わせて搭載するとともに、一度機能をONにしておけば、エンジンをオフにしてもオートブレーキホールド機能がメモリーされていて、再度エンジンをかけた際も、そのまま機能が維持されるのだ。が、国産車のほとんどはメモリー機能なし(ホンダ・ヴェゼルなどはOK)。最新先進運転支援機能テンコ盛りの新型ノア&ヴォクシーでさえ、メモリー機能は大人の事情(!?)によって付いていない。

 ここからはあくまで個人の意見だが、オートブレーキホールド機能を常用していて、うっかりエンジンOFF~エンジンON後、スイッチをONにしていないと、機能すると思っていて機能しない……という危険性があるように思うのだが、いかがだろうか。

 ちなみにメルセデスベンツCクラスでは、そもそもオートブレーキホールド機能のスイッチなどなし。停止時にブレーキを強く踏むと、自動でオートブレーキホールド機能が入る仕組みになっている。これならスイッチ云々の話にはならず、理想的かも知れない(そのぶんオートブレーキホールド機能を作動させるには、けっこうな踏み加減が必要になるのだが)。

●電子パーキングブレーキ

 また、足踏み式やレバー式よりはるかに便利な電子パーキングブレーキも、自動車メーカー、車種によって作動が異なったりする。もっとも便利なのは、シフトをPレンジに入れるか、エンジン(電動車の場合はパワー)を切ると自動で電子パーキングブレーキがかかり、発進する際、アクセルペダルを踏むと電子パーキングブレーキが自動解除され、そのまま走り出せるタイプである。

 が、なかには発進時の自動解除はできても、電子パーキングブレーキをかけるのはスイッチによる手動というクルマもあり、どちらも自動のクルマに乗り慣れていると、うっかりパーキングブレーキをかけずにクルマから下りてしまうこともあるのだ。そうした機能の電子パーキングブレーキを持つある自動車メーカーの担当者に聞いたところ、Pレンジに入れておけば、うっかり電子パーキングブレーキをかけなくても問題ない……というのだが、これもまた苦しい答えのようにしか聞こえない。

 また、2021年いっぱいで惜しくも生産終了となったホンダ・オデッセイの電子パーキングブレーキのスイッチ操作も難解。というのは、オデッセイの場合、電子パーキングブレーキをかけるのは手動で、なおかつ一般的にはサイドブレーキと同様、スイッチを引いて作動、押して解除となるところ、押して作動、引いて解除という、逆の操作方法だったのである。ホンダ車の電子パーキングブレーキ装着車でも特別な例で、複数台の電子パーキングブレーキ付きのクルマ(ホンダ車)を所有している人は、けっこう面倒な思いをしていたと推測する。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【2025年F1チーム別プレビュー/ウイリアムズ】2026年に集中も、サインツという資産を得て上昇は必至
【2025年F1チーム別プレビュー/ウイリアムズ】2026年に集中も、サインツという資産を得て上昇は必至
AUTOSPORT web
VW、小型EV『ID. EVERY1』を2027年に市販へ…価格は2万ユーロから
VW、小型EV『ID. EVERY1』を2027年に市販へ…価格は2万ユーロから
レスポンス
サイバートラックが異次元カスタムで覚醒!? ドイツのチューニングメーカー“マンソリー”が手がけた「イーロンゲーション」とは
サイバートラックが異次元カスタムで覚醒!? ドイツのチューニングメーカー“マンソリー”が手がけた「イーロンゲーション」とは
VAGUE
外装のアクセントカラーは460億通り! 「ベントレー・コンチネンタルGT」オプションの無限の可能性
外装のアクセントカラーは460億通り! 「ベントレー・コンチネンタルGT」オプションの無限の可能性
LE VOLANT CARSMEET WEB
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
Merkmal
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
レスポンス
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
AUTOSPORT web
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ベストカーWeb
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
Auto Messe Web
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
WEB CARTOP
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
バイクのニュース
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
くるまのニュース
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
日刊自動車新聞
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
AUTOSPORT web
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
AUTOCAR JAPAN
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
くるまのニュース
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
レスポンス
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
日刊自動車新聞

みんなのコメント

16件
  • トヨタ車は名ばかりで全然動作しないもんな。
    事故多すぎでしょ。
  • トヨタの安全装備ってホントに作動するのか疑問だわ
    トヨタ車乗ってる年寄りが人を轢くの多すぎだろ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480 . 0万円 516 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12 . 8万円 569 . 8万円

中古車を検索
ホンダ オデッセイの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480 . 0万円 516 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12 . 8万円 569 . 8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村