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なぜスズキはホットハッチに力を入れる? 「スイフトスポーツ」を継続する意義とは

掲載 更新 12
なぜスズキはホットハッチに力を入れる? 「スイフトスポーツ」を継続する意義とは

■ホットハッチに再注目! 走りが楽しいスズキ「スイフトスポーツ」とは

 走行性能に優れたハッチバックスタイルのコンパクトカーとして、ホットハッチと呼ばれるカテゴリが存在します。

スズキ「スイフト」最上級グレードは本格スポーツモデル!? 超豪華仕様の全容と価格は

 トヨタは新型「ヤリス」をベースとしたホットハッチ「GRヤリス」を2020年夏に投入ことを明らかにしており、これを受けていまホットハッチに再び脚光が当たっています。

 そうしたなか、日系メーカーで世界市場向けにホットハッチ路線を長年キープしているのがスズキです。代表格は、1.4リッターDOHCターボエンジン搭載の「スイフトスポーツ」です。

 商品紹介には「操る楽しみ ~手足の動きと呼吸を合わせるように、人馬一体となって走り抜けていく快感」とあります。

 2017年の現行モデル発売開始から約3年。2020年5月25日発売の「スイフト」のマイナーチェンジモデルでは、スイフトおよびスイフトスポーツ全車で後退時ブレーキサポートなどの運転支援システムを搭載し、サポカーSワイドに対応しています。

 また、グレード構成を見直し、スイフトはガソリンエンジン2グレード、マイルドハイブリッド2グレード、ハイブリッド1グレードの3系統に集約。ターボモデルの「RSt」が廃止されました。

 市場環境に対応してラインナップ変更が続く状況ですが、スズキがホットハッチのスイフトスポーツを作り続ける理由とは、いったい何でしょうか。

 スイフト全体の販売状況を見てみましょう。

 国別累計販売台数(初代発売の2000年から2019年12月)は、スズキの主力市場インドがトップで423万2890台。次いで日本が61万4636台、中国が35万6431台、イギリスが15万6105台、そしてオーストラリアが15万4159台と続きます。

 日本市場での直近1年間の月別では、スイフト・スイフトスポーツ合算で2000台から3000台をコンスタントに売り、2019年度末の3月には4334台と好調でした。

 では、スイフトとスイフトスポーツ、ユーザー層はどのように違うのでしょうか。

 2019年1月から6月のデータをスズキがまとめたところ、スイフトのボリュームゾーンは50代から60代で、男女比は7:3。

 一方、スイフトスポーツはスイフトより10歳以上若く、40代から50代で男女比は9:1という結果でした。

 購入動機については、スイフトでは車両価格、全体的な運転のしやすさ、車体色、スタイルが主流である一方、スイフトスポーツは走る(運転する)ことの楽しさ、出足加速の良さ、コーナーリング時の安定感など、当然ながら走行性能中心のコメントが多いそうです。

■スイフトスポーツはスズキのスポーツDNAを象徴するモデル

 スズキがスイフトスポーツを作り続ける理由を、スズキ本社に聞きました。

――2003年の初代導入以来、17年間もスズキがスイフトスポーツをラインナップし続ける意義とはなんですか。

 性別や年代に関わらず、クルマが好きで、運転自体を楽しむ人や、走りにこだわりがあり、クルマを趣味のひとつとするような人にお乗り頂きたい考え、スイフトスポーツを継続しております。

――スイフトスポーツとは、スズキにとってどのような存在ですか。

 スズキのスポーツDNAを象徴するモデルとしてスズキのブランドイメージをけん引する存在です。

 3代目スイフトスポーツは、「Ultimate Driving Excitement」をコンセプトに、ドライバーに操る楽しさと感動を与えるクルマとして開発しました。

 走行性能が飛躍的に向上し、五感に響く刺激的なドライビングが楽しめるホットハッチバックモデルです。

――国産車、輸入車問わず、競合車は何でしょうか。

 欧州のBセグメントホットハッチをベンチマーク車としました。3代目開発時において、国内ではベンチマーク車はありません。強いてあげるとすれば、プジョー「208GTi」やフォード「フィエスタST」などです。

――今回のマイナーチェンジで、高度な運転支援システム搭載により、どの程度の重量増になっているのですか。

 高度な運転支援システムの単体での重量については公表しておりません。今回の装備変更により重量に変更はありますが、国内での重量表示は10kg単位となっており、その数値内での変更のため、重量諸元に変更はありません。

――そのほか、カタログに載らないもので、エンジン、ミッション、サスペンション、ボディなどで細かな改良点はありますか。

 多くの人から好評をいただいているステアリング性能をさらに向上させるため、電動パワーステアリング(EPS)の制御を変更し、これまで以上に滑らかな操舵フィーリングを実現しています。

※ ※ ※

 スズキらしい、二輪車譲りの直感的な走りの良さが楽しい、スイフトスポーツ。いまや希少な国産ホットハッチのひとつとして、さらなる進化に期待がかかります。

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みんなのコメント

12件
  • 現代のスポーツ系は限界が高すぎて、初級者が気軽に味わえるレベルじゃないから。
    かといってロードスターは2座なのに高いし使いでが悪い、スイフトみたいな車の需要は一定数ある。
    しかも造りが貧弱なわけでもなく、長くのるのに愛着がわくデザイン。
  • コンピュータ弄れば簡単に2,30馬力上がる潜在能力を持っているし
    この価格帯のスポ車だとこれ以外に選択肢がないんだよな。
    そりゃ売れるから作るよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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