V8エンジンを積んだお手頃なクラシック
V型8気筒は、高性能モデルを象徴するエンジンだといえる。比較的小さな体積で、豊潤なパフォーマンスと、全身へ響くスリリングさを叶えてくれるから。
【画像】英編集部が選ぶクラシックV8スポーツ C3コルベットにサンダーバード Mk1 TVR 350iほか 全145枚
オープンカーなら、その幸福感は一層高まる。ソフトトップを開け放ち、特有の重厚なサウンドに包まれながら、早朝の郊外を駆け回る喜び。クルマ好きなら、共感できる体験ではないかと思う。
確かに、V8エンジンを積んだモデルは、往々にして安くない。しかし、少し年代を遡り、視野を広げてみれば、お手頃な選択肢が少なくないことに気付けるだろう。
先日掲載した、MG RV8とTVRグリフィス、マーコス・マントラによる比較試乗をお読みいただいた方もいらっしゃると思う。今回はそれ以外の、2万5000ポンド(約472万円)以下で狙えるクラシックたちを、10台ほどご紹介してみたい。
シボレー・コルベット C3~C6型(1968~2013年)
V8エンジンを積んだ、お手頃なスポーツカーの筆頭といえるのが、シボレー・コルベット。その人気と生産数が故に、初期のC1・C2型、ミドシップの最新版、C8型を除いて、2万5000ポンド(約472万円)を用意すれば多くの例が候補になる。
筆者が記事をまとめている時点でも、C3型からC6型まで、迷うほどの選択肢が英国で売られていた。4カム32バルブのC4 ZR-1に、C5のZ06、7.0L V8を積んだC6 Z06も。
世代を問わず、コルベットのドライブトレインは比較的シンプルで、メンテナンスが難しくない。堅牢なシャシーの上に、軽量なグラスファイバー製ボディが載っているという点も共通している。実際の維持費も、想像ほどかからないだろう。
クーペだけでなく、カブリオレが選べるのも魅力。クーペでも、Tトップと呼ばれる取外し可能なタルガトップで、大空を楽しめる例が多いのも特長だ。
TVR 350i/390SE/400SE/450SE(1983~1991年)
V8エンジンを積んだ、お買い得な英国製スポーツカーをお探しなら、真っ先に目を向けるべきはTVR。この記事をまとめている時点で、2万5000ポンド(約472万円)以下で売られているクラシックなTVRが、65台もグレートブリテン島には存在していた。
2代目グリフィスも素晴らしいモデルだが、もっと低予算で楽しみたい場合は、キミーラとV8 Sが望ましいチョイスになる。有機的なスタイリングのボディと、V8エンジンのパワフルさが、見事に共存している。
スタイリングの美しさでは、グリフィスより多少劣るかもしれない。そのぶん、英国では低めの価格で取引されているようだ。
しかし、本当のバーゲンといえるのが、ウェッジシェイプのタスミン・シリーズ。V8としてはコンパクトな3.5Lユニットが、有能なハンドリング・シャシーへ載っている。
その頂点に君臨するのは、カブリオレの450 SEACと420 SEAC。最高出力は、4.4Lの前者で329ps、4.2Lの後者で304psを発揮する。その穏やかな仕様、192psの350iなら5000ポンド(約95万円)前後から探せる。
スチール製シャシーは錆びやすく、グラスファイバー製ボディは割れやすい。丁寧な状態確認は必須といえるが、英国では修理部品の入手はさほど難しくない。
トライアンフTR8/TR7 V8(1975~1981年)
かつてのブリティッシュ・レイランドによる不器用な経営と、1970年代の英国を襲った自動車業界の混乱に揉まれ、晩年のトライアンフは望ましいモデルを残すことができなかった。
それでも、V8エンジンを搭載し1978年から提供されたTR8は、魅力的なクラシックカーとして生き残っている。ハリス・マン氏によるウェッジシェイプのスタイリングは、今でも新鮮。ローバー社製の3.5L V8エンジンは、控えめな139psを発揮する。
一段高くなったボンネットは、大きなエンジンを収めることの証。サスペンションは強化され、豊かなサウンドとともに発生する不足ないパワーを手懐けられる。ちなみに、その先代、TR7にも同じV8を搭載したTR7 V8が存在した。
TR8の生産数は、2715台。オリジナル状態を見つけることは英国でも難しい。TR7 V8の方が、低めの価格で取引されている。ブランドを得意とするガレージで、直列4気筒のTR7がV8エンジンへ換装された例も存在する。
望ましい状態の例を発見できれば、偉大なスポーツカー・ブランドの遺作が、素晴らしい体験を与えてくれるはず。過小評価されているロードスターだといえる。
フォード・サンダーバード Mk1(1955~1957年)
フォードは、初代シボレー・コルベットの発売直後のつまずきで、重要な教訓を得た。アメリカン・スポーツカーには、デトロイト水準の快適性が必要で、6気筒エンジンでは不充分だと。
そのため初代フォード・サンダーバードには、取外し可能なハードトップと、開閉可能なサイドウインドウが備わり、オプションでオートマティックも用意された。ボンネット内には、サンダーバード292(Yブロック)と呼ばれるV8エンジンが納まった。
2シーターのオープンで、プロポーションはロー&ワイド。4.8LのV8エンジンは、期待通りのドロドロというサウンドを奏でる。0-97km/h加速を約10秒でこなす、1950年代半ばとしては悪くない動力性能も備わっていた。
ただし、ボディは軽量なFRPではなくスチール製。スポーツを名乗るほど機敏とはいえなかった。そこでフォードは、「パーソナルカー」として売り出している。
1958年には2代目が登場。ボディは大きくなり、4シーターへキャビンは拡大され、オープン・グランドツアラー的な要素が強くなった。スポーティな雰囲気を味わいたいなら、初代が望ましいだろう。
2万5000ポンド(約472万円)の予算を準備すれば、納得できるコンディションの1台を英国では探せる。備わるオプションは限定的かもしれないが。
この続きは、V8スポーツ 英編集部が選ぶ旧車10台(2)にて。
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贅沢言うなwww