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ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か

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ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か

 レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めてきたエイドリアン・ニューウェイが、レッドブルを去る意向をチームの何人かに内々に伝えていたことが、25日に明らかとなった。

 レッドブルは依然としてF1で圧倒的な強さを誇っているが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーの疑惑をきっかけに生じた、チームの主導権争いにニューウェイは幻滅してしまったようだ。

■レッドブル離脱のニューウェイはどこへ行く……アロンソとホンダが待つアストンマーティン? それともハミルトン加入のフェラーリ?

 しかし関係者によると、状況は一部で信じられているほど明確ではなく、ミルトンキーンズに本拠を置くチームの上層部やレッドブルのエナジードリンクの親会社とも、彼がチーフテクニカルオフィサーの座を去ることについての正式なコミュニケーションはないという。さらに正式な辞表も提出されていないようだ。

 レッドブルの広報担当者は、フランス通信に「エイドリアンは少なくとも2025年末までの契約下にあり、彼が他のチームに移籍することは知らない」と述べている。

 とはいえ、ニューウェイの移籍の可能性が高まったのは間違いない。数々のチャンピオンマシンを手掛けてきた伝説的なデザイナーであるニューウェイを引き抜くべく、フェラーリやアストンマーティンはすでに、彼に熱烈なアピールをしている。

 両チームとも、F1で上位に食い込みタイトルを争うという高い目標を掲げているだけに、ニューウェイの意見は有益だろう。

 フェラーリは来年、ルイス・ハミルトンの加入によって強化される。ニューウェイがそこに加われば、初めてイタリアのチームと7度のワールドチャンピオンの両方と仕事をすることになる。

 しかしニューウェイが慣れ親しんだイギリスを離れるという人生の大転換を望むかどうかは疑問であり、レッドブルと同様に政治的に複雑な状況に陥る可能性もある。

 アストンマーティンもニューウェイを勧誘しており、オーナーのローレンス・ストロールが個人的にオファーを出したと最近明かしている。

 ストロールはかなり野心的なビジョンを持っており、チーム強化に余念が無い。レッドブルの拠点があるミルトンキーンズは、アストンマーティンの拠点があるシルバーストンと近く、かつての同僚であるダン・ファロウズも働いていることから、移籍のハードルは低いはずだ。

 次世代レギュレーションが始まる2026年から、アストンマーティンはホンダのワークスパワーユニットを手にする。そしてフェルナンド・アロンソも先日チームとの契約延長を決めた。

 ニューウェイはレッドブルでホンダ(ホンダ・レーシング/HRC)と仕事をし、これまでのキャリアで交わることがなかったアロンソには常にリスペクトを示していた点も、彼のアストンマーティン移籍に現実味を感じる要素となっている。

 しかし、ニューウェイを取り巻く状況は非常に複雑で、前述のように新たに交わしたばかりの契約の取り決めに関してはなおさらだ。

 レッドブルは、ニューウェイと2025年までの契約を交わしている。さらにこの契約には不履行条項があると理解されており、この条項が行使された場合、契約満了時期からプラス12ヵ月、つまり2027年までライバルチームへの移籍ができなくなるようだ。

 2027年1月に移籍するころにはそのシーズンのマシンはほとんど出来上がっているだろう。ニューウェイが移籍したチームで本格的に辣腕を振るい、新車のデザインに取り組むのは2028年まで待つことになるはずだ。

 現在65歳のニューウェイは、その頃にはキャリア引退に向かっている可能性も高い。

 もうひとつ考えられるシナリオは、ニューウェイが移籍してF1に全力投球をするのではなく、F1から完全に離れることを考えている可能性だ。

 彼はレッドブルのハイパーカーRB17など、F1以外のプロジェクトに熱中していることで知られているが、その作業を続けるためにレッドブルの一員であり続けながらも、F1からは距離を置く可能性も否定できない。

 ニューウェイがF1での挑戦を続けると決めた場合、早期の移籍を実現させるためには、ニューウェイ自身とレッドブル、そして移籍先のチームという利害関係者すべての間で、現在の契約を移籍先が買い取ることで合意に達した場合だろう。

 ただそういったケースの場合、非常に高額な代償を求められる可能性が高く、ライバルにアドバンテージを渡さないためにも、レッドブルは簡単にニューウェイを手放すことはないだろう。

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みんなのコメント

1件
  • Panchan
    契約してチームに迎え入れるのは無理だ…というだけのことで、実はニューウェイのノウハウをマシン開発に利用する戦術は存在する。
    まあ、結構武骨なものの考え方をする”バーミンガム男”のニューウェイはそんなことしないだろうが、コンサルティング会社を設立して、そこを通じてテクニカルアドバイザーを外部からやるという手段がある。
    80年代からこっち、多くのチーム運営者たちは、どうやってデザイナーをリクルーティングしていたかよく思い出すべきだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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