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最高のMモデルが得る2文字 BMW M3 CSへ試乗 プラス40ps マイナス20kg 後編

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最高のMモデルが得る2文字 BMW M3 CSへ試乗 プラス40ps マイナス20kg 後編

よりシャープでエネルギッシュなサルーン

G80型BMW M3 コンペティションに一層のチューニングが施された、M3 CS。ボディだけでなく、シフトパドルを中心に車内にもカーボンファイバーが沢山用いられている。特別感には事欠かない。

【画像】最高のMモデルが得る2文字 BMW M3 CS M5 CSとM4 CSL 競合の高性能サルーンも 全136枚

フロント側にはMカーボン・バケットシートが2脚据えられるが、位置や角度の調整はモーターが担う。BMWが快適性も犠牲にしていない、と強調するポイントの1つだ。M4 CSLとは異なり、リアシートはそのまま。実用性も保たれている。

クルマ全体としては、ベースのM3 コンペティションから約15%の部分でアップグレードを受けたという。一方で、英国価格は約35%増しの11万5900ポンド(約1866万円)からとなった。

ハッカーは、より優れたM3ではなく、異なる趣向のモデルとしてCSを捉えて欲しいと話す。動的な能力としては、M3コンペティションとM4 CSLの間に収まるらしい。

実際、乗り始めてすぐに、ドライブモードが穏やかな状態のままでも、M3 コンペティションよりシャープでエネルギッシュなサルーンだと感じ取れる。それでいて、市街地をゆったり走ったり、幹線道路の流れに合わせることも造作ない。

右足へ少し力を込めると、M3 CSは速度域に関わらず、従来以上の速さを披露する。加速力は明らかに勢いを増し、シフトフィールも鋭敏。主張を強めた排気音を伴奏に、まったく気張ることなくハイペースで移動できる。

高いグリップ 鋭敏な回頭性 秀抜なバランス

凹凸が目立つ路面を高速域で走れば、美しいデザインのホイールに巻かれた肉薄なタイヤのおかげで、ステアリングホイールでの修正に追われそうに思えるが、心配不要。サスペンションの見事な仕事ぶりで、すべての角は均される。

乗り心地は確かに硬めだが、絶えない衝撃に悩まされるほどではない。ニュルブルクリンク・サーキットのラップタイムを削るようなストイックさは薄く、むしろ従来のM3 コンペティションに近い快適性へ感心させられた。

しかも挙動は常に予想しやすく、リカバリーも容易。高負荷時での姿勢制御も、終始安定している。

サーキットへ場所を移し限界領域まで迫れば、極めて高いグリップ力と、鋭敏な回頭性、アンダーステアへの耐性を発見できる。相当に攻め込まない限り、秀抜なバランスを乱すことは不可能だろう。

フロントノーズの進行方向を定め、コーナーの出口でアクセルペダルを蹴飛ばせば、リアタイヤで思い通りに姿勢を選べる。グリップ状態でのコーナリングスピードも、M3 コンペティションではなし得ないほど高い。その自在さぶりに、思わず笑顔がこぼれた。

4ドアサルーンという大人なシルエットでありながら、非常に速いという個性もクルマ好きの心をくすぐるはず。アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオにも通じるものだといえる。

最高のMモデルへ与えられる2文字

今回は僅かな時間ではあったものの、M3 コンペティション以上にドライバーを喜ばせてくれる、出色のサルーンに仕上がっていることは間違いないだろう。しかも実用性など、従来の能力はまったく犠牲になっていない点も魅力だ。

筆者は、G80型M3の喜ばしい進化だと思う。もっとも、35%増しの英国価格に見合った内容だとも、捉えられるかもしれない。あえて高額なM3 CSを選ぶべきかどうかは、改めて時間をかけて評価してみる必要がある。

少なくとも、CSが最高のMモデルへ与えられる2文字だということは、従来のM5に続いて、M3でも示されたように思う。ちなみに日本への導入は、30台の限定になるという。

BMW M3 CS(欧州仕様)のスペック

英国価格:12万3250ポンド(約1984万円/試乗車)
全長:4805mm(M3 コンペティション xドライブ)
全幅:1905mm(M3 コンペティション xドライブ)
全高:1435mm(M3 コンペティション xドライブ)
最高速度:302km/h
0-100km/h加速:3.4秒
燃費:9.6-9.9km/L
CO2排出量:229-234g/km
乾燥重量:1765kg
パワートレイン:直列6気筒2996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:550ps/6250rpm
最大トルク:66.1kg-m/2750-5950rpm
ギアボックス:8速オートマティック/四輪駆動

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