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新型キアEV9 大胆スタイルで欧州発売、約1200万円から 1回の充電で540km走行可能

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新型キアEV9 大胆スタイルで欧州発売、約1200万円から 1回の充電で540km走行可能

キア最大級のフルサイズSUV

韓国の自動車メーカーであるキア(起亜自動車)は、フラッグシップの電動SUV「EV9」を今年後半に英国に導入予定だ。価格は6万4995ポンド(約1200万円)からとなる。

【画像】韓国キアの新時代を告げる1台【新型キアEV9を写真でじっくり見る】 全23枚

新型EV9は、キアのEV専用ラインナップの2番目のモデルである。キアは2027年までにハッチバックやクロスオーバーを含む15車種のEVをグローバルに発売し、今後7年間で欧州でのEV販売を28.5%増加させる計画だ。

キアは、「未来のモビリティ市場をリードし、持続可能な製品を開発する」ために、今後の新型車で注力する4つの主要な製品特性を強調している。性能、デザイン、コネクティビティ・サービス、自動運転技術だ。EV9は車載ソフトウェアの無線アップデートを同社で初めて実装したほか、先進の運転支援システムを搭載し、環境負荷の低い素材を34kg使用しているという。

EV9は全長5010mm、ホイールベース3100mmと、米国市場向けのテルライド(全長5000mm、ホイールベース2900mmのエンジン車)より長く、容量99.8kWhの800Vバッテリーを搭載する。1回の充電での航続距離は最大540kmとされ、急速充電によりわずか15分間で238km分の航続距離を確保できるという。

シングルモーターの後輪駆動車は最高出力203ps、最大トルク35.7kg-mで0-100km/h加速9.4秒を達成する。デュアルモーターの四輪駆動車では最高出力383ps、最大トルク61.1kg-mに向上し、0-100km/h加速は6.0秒となる。

車両購入後にダウンロード可能な「ブースト」機能をインストールすると、トルクが71.3kg-mに向上し、0-100km/h加速で5.3秒を達成できるという。

容量76.1kWhのバッテリーを搭載したエントリーモデルも設定されるほか、高性能モデルのEV9 GTも後日登場する予定だ。また、スポーツ志向の高性能モデルとしてEV9 GTも計画中で、キアは今後のラインナップにおいて性能が重要な焦点となるとしている。

一部の市場では、15個のセンサー(2個のLiDARセンサーを含む)を使用し、「一定条件下」でレベル3の自動運転が可能な「ハイウェイ・ドライビング・パイロット」システムも導入される予定だ。

正統派SUVのシルエット

デザインにおいても、新しい時代の幕開けを告げるものとされる。キアのチーフ・ブランド・オフィサーであるアルトゥール・マーテンス氏によれば、EV9の役割はこの点で特に重要であり、「消費者がわたし達のブランドに対して抱くイメージを再構築し続ける助けになる」という。

3列シートを備えたEV9は、キアで最も大型のモデルであると同時に、最も高価なモデルとなる。エントリーグレードの「エア」は、540kmの航続距離を実現し、6万4995ポンド(約1200万円)から。よりスポーティな「GTライン」は7万2495ポンド(約1330万円)から、「GTラインS」は7万5995ポンド(約1390万円)からで、6人乗りのGTラインSは7万8745ポンド(約1440万円)からとなっている。

EV9のデザインは、BMW出身のカリム・ハビブ氏が初めて総指揮を執った。ハビブ氏は今後のすべてのモデルのデザインについて、「マトリョーシカ」のようなアプローチを追求することなく、明らかな視覚的つながりを持たせると説明している。

キアは、EV9のデザインアプローチを「相反するもの」と呼び、「洗練された彫刻的デザインと自信に満ちたジオメトリーのユニークな融合」によってそれを実現したと述べている。

しかし、クロスオーバーライクなEV6よりも、はるかにSUVらしいデザインとなっている。ハビブ氏は「EV9はSUVであり、その類型を明確にしたかった」と説明し、ブラックのボディクラッディングや、くっきりとした2ボックスのシルエットを例に挙げた。

「非常にアップライトで、正統派SUVのタイポロジーを受け継いでいます」

AUTOCARがもっと型破りなシルエットにしなかった理由を尋ねると、ハビブ氏は「こういった正統派の、率直で箱型のSUVには、本当にいいものがあります。ランドローバー・ディフェンダーを見ると、新旧を問わず、何かとてもクールなものがあることがわかります」と答えた。

違和感デザインは意図的なもの

ハビブ氏は、初代ランドローバー・ディフェンダーがボディパネルに単純に曲げ加工を施していることにインスピレーションを受けたとし、それがEV9のミニマルで直線的なディテールに影響を与えたと語る。

リアクォーターの特徴的な台形の折り目、長く伸びたグラスハウス、寝かせたリアウィンドウのライン、印象的な新デザインのホイール、そしてフロントとリアの「スターマップ」LEDライトシグネチャーなど、後のモデルにも影響を与えることになるデザイン要素が数多く含まれている。

キアの「タイガーフェイス」グリルの最新バージョンもここで初披露となる。エンジン冷却の必要がないため、背面から照らすLEDライトのパターンをカスタマイズできる、広大で滑らかなパネルになっている。

ヘッドライトとブレーキライトも重要なデザイン的役割を果たし、EV9を可能な限りワイドに見せるため、ボディの角に縦向きに配置されている。

ハビブ氏は、今後発売されるモデルにも、同じように個性的なキャラクターを持たせていくと語った。「わたし達はリスクテイカーでありたい。これは、何百万も売らなければならないものをデザインする上での課題です」

「キアの製品は、わたし達自身にとっても、最初は少し未知で、少し違和感を感じるものであってほしい。それを乗り越えていくうちに、わたし達は製品によってより豊かに、より刺激を受けるようになると信じています。そして、そのプロセルはお客様にも感じていただけるものであってほしい」

単なる移動手段にならない空間

インテリアでは先進の車載技術、持続可能な高級素材、独自のパッケージング・ソリューションを導入しており、キアによれば、「自動車は人をA地点からB地点に移動させるだけの乗り物ではなくなりつつある」ことを反映したものだという。

ダッシュボードの上部には、3枚のスクリーンを収容するデジタルパネルが置かれ、その両脇にはデジタルミラーディスプレイ(オプション)が備わる。

インテリアのデザイン責任者であるヨッヘン・パエセン氏は、次のように語っている。

「スクリーンやデジタルコンテンツが主流になることは望んでいませんが、特に無線アップデートやオンデマンド機能は、今日のクルマに不可欠な要素となっています。今後も成長し、可能性の幅が広がっていくでしょう。しかし、わたし達はそのバランスを取る必要があると感じています。スクリーンに支配されてはいけません。スクリーンが突然、クルマの主要部分になるようなことがあってはならないのです」

EV9では、EVならではのフラットフロア構造を活用し、広さだけでなく、新しいパッケージングも試みている。6人乗り仕様では、2列目シートの回転機構により、後部座席の4人が向かい合って座ることができる。

フロントシートの背面にはトレイテーブルが設置され、後部座席用のデジタル空調操作パネルも備わるなど、快適性と先進性を強調したインテリアとなっている。

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みんなのコメント

14件
  • いらね。
    韓国のメーカー?尚更いらね。
  • この大型のEVを用意出来るのが凄いな
    トヨタがこのクラスのEV用意出来るのって何年後よ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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