Mercedes-AMG GT Black Series
メルセデス AMG GT ブラックシリーズ
最強のフルサイズクーペSUV、最高出力600psを誇る「アウディ RS Q8」の日本導入開始
アヴェンタドールの記録を凌駕
メルセデス・ベンツは「AMG GT ブラックシリーズ」がニュルブルクリンク ノルトシュライフェ(北コース)で市販スポーツカー部門の記録を更新した、と発表。計測日は2020年11月4日で、6分43秒616を叩き出した(20.6kmコース。20.832kmコースは6分48秒047)。ランボルギーニ アヴェンタドール SVJが保持していた記録から1秒354上回り、市販車最速の称号を手に入れた。
タイムアタッカーを務めたのは、GT3レーサーのマロ・エンゲル。計測開始は夕方の5時2分であたりはすでに薄暗く、外気温が7度、路面温度は7度、コースの一部は完全ドライとはいえず、決して理想的なコンディションとはいえない状況だったという。
AMG史上最強のV8エンジンを搭載
AMG GT ブラックシリーズは最高出力537kW(730ps)、最大トルクは800Nmという、メルセデスAMG史上最もパワフルなV8エンジンを積む。その獰猛な怪力を最大限引き出すべく、モータースポーツ由来のエアロパーツや、サーキット走行を見据えた数々の機能を採り入れている。
タイムアタック車は、基本的には市販車と同じ装備一式をまとう。“ソフト コンパウンド”のミシュラン パイロット スポーツ カップ 2 R MO(MOはメルセデス・ベンツの承認タイヤ)を装着。AMG GTシリーズのためにミシュランが専用開発したタイヤで、市販モデルに標準装備されているものと同一だという。
安全性を最大限確保するべく、AMGセラミックコンポジットブレーキシステムをはじめ、ロールオーバープロテクション機能や4点式ハーネスなどを備える「トラックパッケージ」で武装した。
タイムアタック時のセッティングは
AMG GT ブラックシリーズは走行シーンに応じて最適な空力性能を確保できるよう、可動式のエアロパーツを随所に備えている。今回のタイムアタックに際しては、カーボンファイバー製のフロントスプリッターは“レース”ポジションへ、リヤのウイングブレードはミドルポジションにセット。
サスペンションはフロントを5mm、リヤを3mmローダウンして、フロントディフューザーと合わせてベンチュリー効果を最大限に高めた。また、3段階調整式のスタビライザーは最もハードなセッティングとし、さらに、フロントに3.8度、リヤには3度のネガティブキャンバーを与えている。
ESPオフ時に起動する「AMG トラクションコントロール」は9段階で後輪のスリップ量を調整できるが、エンゲルはコースのセクションに合わせて「6」と「7」を使い分けたという。
「僕のGT3マシンより速い」
タイムアタックを終えたエンゲルは、次のように語った。
「本当に素晴らしい走りでした。ケッセルへンではほとんど270km/hに達し、長い長いドデッティンガーへーエのストレートでは300km/hを優に超していました。AMG GT ブラックシリーズは僕のGT3マシンより明らかに速いですね」
「このようなコースコンディションでありながら、市販車でノルトシュライフェを6分48秒047でラップできるなんて本当にスゴイことです。GT3マシンのように、AMG GT ブラックシリーズは幅広い調整が可能なので、自分にもっとも最適なセッティングを選ぶことができました」
アファルターバッハの開発スキルに脱帽
さらにエンゲルは続ける。
「ダウンフォースも絶品で、限界領域でも自信をもって信頼してドライブすることができました。アファルターバッハの開発陣にはまったく脱帽ですよ。この偉大なラップタイムを通して、素晴らしい開発スキルを証明できたことを大変喜ばしく思っています」
AMG GT ブラックシリーズによるニュルアタックの様子は、公式YouTube上で公開中。時速311kmを示すロングストレートや、高速コーナリングでの縁石を駆け抜ける衝撃、轟々と響く風切り音など、6分強のムービーは迫力満点。必見である。
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