セバスチャン・オジェ、シトロエンが発表したWRC撤退理由に驚き「他のドライバーたちに失礼だ」

　今季限りでWRC（世界ラリー選手権）からの撤退を発表したシトロエン。その理由は、セバスチャン・オジェが今季限りでチームを離れることになったからだと明かしている。オジェは来季トヨタのドライバーとしてシーズンを戦うことになると見られており、週明けの月曜日にもその旨が発表される見込みだ。

　オジェはmotorsport.comの取材に応じ、シトロエンが発表したコメントに驚いたと語った。

「シトロエンにとって、コミュニケーションが常に強みだったとは思わない」

　そうオジェは語った。

「他に使えるドライバーがいないと彼らが言うのは、このWRCの同僚たちに対して失礼だと感じている」

　オジェはシトロエンとの契約期間を1年早めて離脱することを決めた、その理由について彼は、次のように語った。

「この決定に至った主なことのひとつは、クルマの開発リズムと、その進化のスピードだった。それは十分なモノではなかったんだ」

「今年の時点で既に十分な開発が行なわれておらず、ライバルたちに対してパフォーマンスの面で劣っている。それは、僕が言っているだけじゃない。このマシンをドライブした人は、誰でも同じように感じているはずだ」

　オジェは昨年まで、M-スポーツのドライバーとしてフォード・フィエスタをドライブし、フォルクスワーゲン在籍時から6年連続でチャンピオンを獲得した。しかしWRCデビューを果たした時のシトロエンに戻り今季を戦ったことに、後悔はないと語る。

「このチャレンジの難しさについては、このチームに加わって以来気付いていた。そしてそれを恐れることはなかったんだ」

　そうオジェは言う。

「だからこそ、今でも、たとえそれが失敗に終わったとしても、この挑戦をしたことは絶対に後悔はしていない」