MC20スーパーカー
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】マセラティMC20、マクラーレン675 LT、ポルシェ911、ロータス・エヴォーラ【ライバル比較】 全90枚
マセラティは、数十億ポンド(数千億円)のリバイバル・プランをリードする、MC20スーパーカーを発表した。
パフォーマンスに焦点を当て、レースへの復帰をねらうこのモデルには、まずはミドマウントの630psを発揮するV6が搭載され、将来的には電動パワートレインも採用される予定となっている。
コンバーチブルとモータースポーツバージョンが、提供される可能性も残されている。
MC20は、2004年に発売された限定版MC12 2シーター以来の、マセラティのスーパーカー。
フェラーリ・エンツォをベースとしていたが、親会社のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、2016年にフェラーリの株式を売却したため、マセラティが独自開発したスポーツカーだ。
これにより、マセラティがFCAの主力プレミアム・パフォーマンス・ブランドとなる。
FCAのボスは、以前のマセラティの製品計画を根本的に見直し、13の新しいモデルを投入、3つの既存モデルをアップデートし、3年以内に販売を3倍にするという目標を掲げている。
CEOであるダビデ・グラッソは、MC20の発表の際、今後のすべての新しいモデルは電動化され、将来のためにレベル3自動運転機能を開発していると述べている。
「MC20はスーパーカーというだけではありません。将来のマセラティを構築するための、土台を築くモデルとなります」とグラッソは付け加えた。
MC20は、2021年の第2四半期に英国で発売される予定となっており、販売価格は18万7230ポンド(2586万円)から。
マセラティの「新時代」を象徴するモデル
この高級スーパーカーは、マセラティの「新時代」を象徴するモデルとなる。
概要は明らかにされていないが、マセラティはこのモデルでモータースポーツへの復帰を計画している。
マセラティのプロダクト・プランの見直しを受けて、MC20は同社のモデナで約24か月かけて設計された。
マセラティは、MC12のデザインを引き継ぎ、ブランドの歴史と「遺伝子ともいえる、優雅さ、パフォーマンス、快適さ」を、MC20に反映させると述べている。
特にパフォーマンスの最適化に注力されており、エアロダイナミクスを最大化するよう設計された。
ダラーラの風洞施設を使用し、延べ2000時間以上が費やされ、1000回を超える流体力学シミュレーションが行われた。
これにより、スポイラーなどの付属物の使用を、最小限に抑えることに成功。リアウイングもミニマルなものとなった。抗力係数が0.38Cdとなっている。
自社開発のパワートレイン
パフォーマンスとデザインにも重点が置かれており、イノベーション・ラボのエンジニアと、パワートレインのスペシャリストが、プロジェクト初期から参加している。
近年、マセラティはフェラーリのテクノロジー、特にエンジンとパワートレインに大きく依存してきた。
しかし、フェラーリがFCA傘下から外れたため、マセラティは独自のエンジンの生産に戻り、MC20は20年以上ぶりに自社のパワートレインを搭載している。
マセラティのトライデント・ロゴにインスピレーションを与えたローマの神にちなんで、ネットゥーノ(ネプチューン)と名付けられたこの新しいエンジンは、モデナの新しいエンジン施設で開発された。
この3.0LツインターボチャージャーガソリンV6は、7500rpmで630ps、3000-5500rpmで74.4kg-mのトルクを生み出す。
新しいマセラティ・ツイン・コンビューション・ツインスパーク・イグナイトシステムも備えており、公式燃費は24.3mpg、CO2排出量は262g/kmを実現する。
8速デュアルクラッチ・オートマティックギアと、後部の自動ロック式メカニカル・リミテッド・スリップ・ディファレンシャルを介して、後輪に動力が供給される。
エレクトリック・デファレンシャルは、オプションとなっている。
GT、ウェット、スポーツ、コルサ、およびすべてのコントロール機能をシャットダウンするESCオフの5つの走行モードが提供される。
カーボンファイバー、およびその他の軽量素材が多く採用されており、縁石重量は1500kg未満、1tあたり420psを超える出力重量比を実現している。
これにより、0-97km/h加速は2.9秒以内、0-200km/h加速は8.8秒を達成し、最高速度は325km/hを超えると言われている。
ダブルウィッシュボーン・サスペンション
MC20は、ダブルウィッシュボーン・サスペンションを特徴としており、フロントとリアの両方でバーチャル・ステアリング・アクスルを採用している。
20インチのタイヤを装着し、フロントにはブレンボ製の380x34mmの6ピストン・ブレーキ、リアには350x27mmの4ピストン・ブレーキを備えている。
ドライビング・ダイナミクスは、イノベーションラボによって初期の開発が行われた。
マセラティは、ダイナミックテストの97%を、バーチャル車両ダイナミクス開発シミュレーションソフトウェアを使用して行なうことにより、スケジュールの短縮を実現したと述べている。
MC20のサイズは、幅1965mm、高さ1221mm、長さ4669mmで、ホイールベースは2700mmとなっている。バタフライドアの採用により、乗り降りが容易だという。
インテリア
キャビンは、ドライバーの気が散らないよう、必要なものだけで構成されたインテリアとなっている。
10インチのデジタル・インストルメント・ディスプレイとマルチメディアシステム用の10インチスクリーンがある。
カーボンファイバーで覆われた中央コンソールには、ドライビング・モードセレクター、ワイヤレススマートフォンホルダー、インフォテインメントコントロール、など厳選された機能が備えられている。
イグニッションボタン、ローンチコントロールボタンを含む主なコントロール機能は、ステアリングホイールに備えられている。
トランクの荷室容量は100Lあり、さらにフロントには50Lのセカンダリ・ストレージ・コンパートメントがある。
MC20は、かつてグランツーリスモ、グランカブリオを生産していた、マセラティの歴史あるモデナ市ヴィアーレ・チーロ・メノッティ工場で、生産される。
生産開始は今年の終わりに予定されており、マセラティはすでにオーダーを受け付けている。
設計上、クーペとコンバーチブルのバリエーションが可能となっており、コンバーチブルは来年の発売が期待されている。
「完全な電動モデル」が設計されているとも言われているが、BEVバージョンが提供される時期や、そのパフォーマンスの可能性については、明らかになっていない。
ますます厳しくなるEUの排出量目標を達成するため、EVの投入が必要となってくると予想されている。
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みんなのコメント
普通なヨーロッパならではやね。