これからも注目が高まりそうなジャガーXJ220
2024年1月25~26日、RMサザビーズがアメリカ・アリゾナで開催したオークションにおいてジャガー「XJ220」が出品され、落札されました。同車について振り返りながら、落札に至ったその理由をお伝えします。
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生産台数は281台のみ
それは、エンジニアのジム・ランドルを始めとするジャガーのスタッフが、通常の業務時間外のプライベート活動の一環として始めたプロジェクトだった。「XJ220」と呼ばれたそれは、車名が物語るように220マイル(約352km/h)の最高速を目標値とするスーパースポーツで、いかにも優秀なエアロダイナミクスをそのまま現実のものとしたかのような……。
そしてかつて幻に終わったレーシングプロトタイプのXJ13にモチーフを得たボディデザインを与えられたそのプロトタイプは、1988年のバーミンガム・ショーで発表されるや、世界のスーパーカー・ファンから熱い視線が注がれることになった。
この段階ではミッドに搭載されるエンジンは、6L仕様のV型12気筒とされ、駆動方式も4WDとされる予定だったのだが、そのプランはおもに重量面の問題でキャンセルされることになる。
それでもXJ220の開発チームは、そのプロダクション化を諦めなかった。搭載エンジンをグループCカーのXJR-10を由来とする3.5LのV型6気筒ツインターボに改め、最高出力を550psに設定。同時に644Nmの最大トルクを得ることにも成功した。重量面の問題から駆動方式はオーソドックスなRWDへと見直され、当初220マイルとアピールされていた最高速には及ばなかったものの、それでも当時世界最速の216マイル(約347km/h)の最高速を実現することに成功したのである。
0‐100km/h加速も当時としては相当に魅力的な3.9秒。だがバーミンガム・ショーでは1500人以上のオーダーを集めたXJ220は、搭載エンジンの変更などを問題にして人気が低迷。220という数字の意味は最高速の220マイルから、220台の限定車へと置き換えられることになった(のちにジャガーは世界的な好景気を受け、その限定生産数を350台に拡大した)。
1991年の東京モーターショーでワールドプレミアされたプロダクション仕様のXJ220は、翌1992年からデリバリーを開始。1993年のル・マン24時間レースには3台のXJ220Cが参戦するなど、その後も話題は大きかったが、結局281台を生産したところで販売は終了した。
現在の走行距離は7000km未満
今回RMサザビーズのアリゾナ・オークションに出品されたXJ220は、スパシルバーのボディカラーにスモークグレーのインテリアカラーという、XJ220の中でも比較的ポピュラーな仕様。
現在の走行距離は7000km未満で、2016年にはジャガーのクラッシック部門であるジャガー・ヘリテージによるエンジンのフルリビルトや再塗装、内装の張替えを含む10万5000ドルを超える大規模なメカニカルサービスを受けている。
この時に発行されたジャガー・ヘリテージ・トラスト証明書によれば、このXJ220は1993年9月下旬に生産を終えたシャシーナンバー「220686」。アメリカ、コネチカット州在住の愛好家によって輸入され、以後何人かのオーナーを経て、今回の委託者の手に渡った。
これまでにトータルで17万ドル以上(現在のレートで約2500万円)がサービスのために費やされたこのXJ220は、もっとも安心してドライブできるモデルといえるのかもしれない。RMサザビーズはこの事情も含め、47万5000~60万ドル(同6983万円~8820万円)のエスティメートを掲げたが、最終的な落札価格は47万2500ドル(同6950万円)で決着した。これからも注目が高まりそうな、ジャガーXJ220。オークション・シーンでのその動向からは目が離せないというのが正直な感想だ。
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みんなのコメント
XJ220は当時あまりカッコよく見えなかったが、今になって改めて写真を見ると、特に斜め後方からの眺めは古さを感じさせない。
個人的には80年代後半のスーパーカーといえばやはり959とF40。ポルシェとフェラーリのガチンコ勝負という構図が堪らない。フェラーリが288GTOを出して公道最速を謳った直後、ポルシェがハイテク満載で更に速い959を送り出すと聞いたエンツォ御大の鶴の一声で急造されたのがF40。それに対し、959が次世代に繋がるテクノロジーをつぎ込んでいることにプライドがあったポルシェの幹部は「935を焼き直せばF40のような車なら簡単に作れる」と応じた。世界を代表作するスポーツカードメーカー同士の一連のやり取りはクルマ好きの興味をそそった。