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出ました! 新型セレナはミドルクラスミニバンNO.1か? ノア&ヴォクシー ステップワゴンと12項目に渡る実力診断結果は

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出ました! 新型セレナはミドルクラスミニバンNO.1か? ノア&ヴォクシー ステップワゴンと12項目に渡る実力診断結果は

 2022年11月28日、新型セレナが発表され、ガソリン車が今冬、e-POWER車が来春に発売される。

 ノア&ヴォクシー、ステップワゴン、そして新型セレナの登場でミドルクラスミニバンが出揃ったことになるが、この4車のなかでどれにしようかと決めかねている人も多いんじゃないだろうか。

出ました! 新型セレナはミドルクラスミニバンNO.1か? ノア&ヴォクシー ステップワゴンと12項目に渡る実力診断結果は

 そこで、モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が、12項目に渡って4車を徹底比較した。

文/渡辺陽一郎
写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ、日産、ホンダ

■ボディサイズ/視界/運転のしやすさ比較

2L・NAガソリン車のセレナX、XV。5ナンバーサイズだ

セレナe-POWERハイウェイスターV

 ノア&ヴォクシーとステップワゴンは、全車が3ナンバー車になったが、セレナでは標準ボディのX、XVが5ナンバーサイズに収まる。

 またセレナのエアロ仕様となるハイウェイスターは3ナンバー車だが、全幅は1715mmだから、3車の中では最も狭い。先代型と比べても25mm下まわった。

オラオラ顔を採用せずシンプルなよさが魅力のステップワゴンAIR

 最小回転半径を売れ筋グレードで見ると、ステップワゴンは5.4m、ノア&ヴォクシーは5.5m、セレナは5.7mで最も大回りだ。それでもサイドウインドウの下端はセレナが最も低く、斜め前方の視界も良い。従って視界や運転のしやすさは、少々大回りでも、セレナが最も優れている。

ステップワゴン スパーダ。ダーククローム仕上げのシャープなメッキパーツなどにより「上質でありながら品格あるたたずまい」としているが、カスタム系でありがちな「オラオラ顔」ではない点に好感が持てる


■ボディサイズ比較
・セレナX、XV=全長4690×全幅1695×全高1870mm
・セレナハイウェイスターV=全長4765×全幅1715×全高1870mm(ルキシオン1885mm)
・ノア&ヴォクシー=全長4695×全幅1730×全高1895mm
・ステップワゴン=全長4800(プレミアムライン4830mm)×全幅1750×全高1840mm(プレミアムライン1845mm)
※セレナのX、XVは唯一の5ナンバーサイズ。ステップワゴンが突出して全長が長く、全幅も最もワイド

3ナンバーサイズとなってしまったノア

3車中、最もオラオラ顔のヴォクシー


●ボディサイズ/視界/運転のしやすさ比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2:ステップワゴン
No.3:ノア&ヴォクシー

■内装のデザイン/質感/視認性/操作性比較

アリアやサクラなどとデザインの共通性を感じるセレナのコクピット

ノアのコクピット。オーソドックスながらデザインと機能性のまとまりは安心感を感じる

水平基調ですっきりとしており視界のいいステップワゴンのコクピット。e:HEVは縦に並ぶシフトスイッチを採用

 内装のデザインと質感は、ほぼ横並びだが、このクラスには珍しくクロスステッチ(ハイウェイスターVとルキシオン)を採用するなど少し上質に仕立てている。

 セレナはセンターディスプレイ(12.3インチ)と一体感のある統合型インターフェイスディスプレイ(12.3インチ)を採用。

 セレナのプレス資料にはコクピットの視界のよさはクラスNO.1とあるが、ノア、ステップワゴンのコクピット、Aピラーともに視界が広く、遜色がないと感じる。データではNO.1かもしれないが、セレナが突出して視界がいいとはいえない。

メーターとセンターディスプレイが一体となっているセレナのコクピット

セレナのボタン式シフト。誤操作防止のため、大きめの突起物があり、この写真ではわかりにくいがD/Bボタンにも小さい突起物がある。各ボタンは夜など暗い時には点灯する

 セレナのシフトレバーは、横並びの押しボタン式シフト。RやD/Bのスイッチは誤作動防止のため、スイッチに突起物があり、わかるようになっている。エアコン温度調整は操作しやすいダイヤル式なところは評価できる。ただ、指紋が付きまくるのが気になった。

 ステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEVのシフトレバーが縦型のボタン式スイッチになる。ノア&ヴォクシーは、ハイブリッド車にエレクトロシフトマチックを設定。

 いずれも2022年にデビューした新作モデルだけに質感は一長一短だが、メーターとインフォメーションディスプレイが一体式になった先進性、未來感という部分ではセレナに軍配が上がる。

 ただし、ノア&ヴォクシー、ステップワゴンもデザイン性と機能をバランスよく両立しているので大差はない。


●内装のデザイン/質感/視認性/操作性比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2、NO.3順列なし:ノア&ヴォクシー、ステップワゴン

■前後席の居住性とシートアレンジ比較

e-POWERハイウェイスターV8人乗りのインテリア

セレナのセンターマルチシート。2列目のセンターシートが運転席と助手席の間までスライドし、空いた分、ウォークスルーにもなる

 ミドルサイズミニバンのシート配列は、2列目がセパレートシート(キャプテンシート)の7人乗りと、ベンチシートの8人乗りに大別される。ノア&ヴォクシーやステップワゴンでは、2列目の見栄えが良いことから7人乗りが人気だ。

 しかしセレナでは、以前から8人乗りの人気が高かった。2列目の中央部分に長いスライド機能を備えて、1列目の間までスライドできるなど、8人乗りのシートアレンジが豊富だったからだ。

 2列目の中央のマルチセンターシートを1列目の間までスライドさせると、収納設備として使えて、この状態では2列目の中央に空間ができるから車内の移動もしやすい。先代e-POWERは、この機能が備わらない7人乗りのみだったが、新型は新たに8人乗りが採用された。

ノアハイブリッドS-Z、7人乗りのインテリア。ノアの2列目シートは745mmロングスライド。シートの間を185mm取ることによってらくらくウォークスルーが可能

ノアハイブリッドS-G、8人乗りのインテリア。8人乗りの2列目シートは705mmのロングスライド可能な6対4分割チップアップシートを採用

 ライバル車同士を比べて、居住性で最も差が生じるのは3列目だ。セレナでは、ライバル2車と違って、3列目にも前後スライド機能が備わる。後方に寄せた状態では、足元空間がライバル2車よりも広い。

 具体的には、身長170cmの大人4名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節すると、セレナの3列目に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕ができる。ステップワゴンは握りコブシ2つ分、ノア&ヴォクシーは1つ半に留まる。

 またセレナは3列目の座面も長く、約480mmに達する。ノア&ヴォクシーは約430mm、ステップワゴンは床下格納の採用で約415mmと短い。ステップワゴンは現行型で3列目の座り心地を改善したが、座面の短さは今でも欠点として残っている。

ステップワゴンe:HEV7人乗り。ホンダ史上最大の広さを誇るステップワゴンのインテリア。2列目シートは内寄せ時ロングスライド量780mmを誇る

ステップワゴンはメーカーオプションでセンターアームレスト付き6:4分割ベンチシートも選べる

 室内の広さは、セレナのカタログに室内長、室内幅が全高1.8m以上の1.2~2Lクラス、7~8人乗りのミニバンのなかでNO.1とカタログに謳っている。

 以下の通り、数値を比べるとセレナが最も広い。以上踏まえると、居住性とシートアレンジはセレナが最も優れている。


■室内長×室内幅×室内高比較
・セレナ=室内長3135(日産コネクテッドナビ装着車、オーディオレス車は3145mm)×室内幅1545×室内高1400mm
・ノア&ヴォクシー=室内長2805×室内幅1470×室内高1405mm
・ステップワゴン=室内長2845×室内幅1545×室内高1410mm

●前後席の居住性とシートアレンジ比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2:ステップワゴン
No.3:ノア&ヴォクシー

■乗降性比較

 セレナはプラットフォームを従来型から流用したこともあって床が高い。460mmくらいだから、ノア&ヴォクシーを約80mm、ステップワゴンと比べても約70mmは高い。そのためにセレナでは、サイドステップ(小さな階段)を使って乗り降りする。

 ノア&ヴォクシーは床が低いために乗降性が優れ、さらにスライドドアを開くと自動的にせり出すユニバーサルステップも、3万3000円の低価格でオプション設定した。ユニバーサルステップは、路面から200mmの高さに設定されて、高齢者も乗り降りしやすい。


●乗降性比較 評価の順位
No.1:ノア&ヴォクシー
No.2:ステップワゴン
No.3:セレナ

■荷室の使い勝手比較

セレナは、リアゲート上部(リアウインドウ部分)とリアゲート全体が開くデュアルバックドアを採用

 セレナはリアゲートの上側だけを開閉するデュアルバックドアを備える。縦列駐車のように、ボディの後方が狭い場所でも、荷物を出し入れしやすい。ただし、テールゲートの開閉はスイッチ1つでできる電動式ではないところがマイナスか。

ノアのパワーバックドアはトヨタとして初めてボディ両側側面にパワーバックドアスイッチを配置

 また3列目シートは、低い位置で左右に跳ね上がるから、格納されている時でもサイドウインドウを使って斜め後方の視界を確保できる。

このクラスではラゲッジの広さNO.1を誇るセレナのラゲッジルーム

 ただし、セレナの跳ね上げ式3列目シートは他車のように少ないアクションで半自動格納されるのとは違い、手動格納していくタイプで、車体側へフックをかける際に力が必要なところは難点か。

 ラゲッジルームの広さは、3列目シートが120mmスライドすることもあり、3列目シートが固定式のノア&ヴォクシー、ステップワゴンよりも優っており、全高1.8m以上の1.2~2Lクラス、7/8人乗りミニバンNO.1を謳う。

ノアの3列目シートは片手のワンタッチ格納。軽い力でスムーズに折りたため、簡単にロックできる。シートバック下部にあるレバーでロックを解除し、シートを跳ね上げ固定するだけ

 ノア&ヴォクシーの3列目は、レバーを引くと持ち上がり、サイドウインドウ側へ押し込むと自動的にロックする。格納操作が簡単だ。

 ステップワゴンでは、3列目が床下に格納され、荷室に3列目が張り出さない。それぞれ一長一短だが、総合的にはセレナの荷室が使いやすい。

床下収納となるステップワゴンの3列目シート


●荷室の使い勝手比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2:ノア&ヴォクシー
No.3:ステップワゴン

■動力性能と加速フィーリング比較

セレナは2L、NAのガソリン車と1.4Le-POWERの2種類のパワートレインを持つ

 セレナのe-POWERとステップワゴンのe:HEVでは、基本的にエンジンは発電機を作動させ、駆動はモーターが行う。ハイブリッドの制御は、ステップワゴンのe:HEVが自然な印象だ。エンジンは発電用だが、アクセルペダルを踏み込むと、加速の仕方に合わせてエンジン回転数を高める。乗員に違和感が生じにくい。

 ノア&ヴォクシーのハイブリッドは、セレナとステップワゴンに比べて、動力性能が少し低い。セレナとステップワゴンの動力性能をノーマルエンジンに当てはめると、2.8~3Lに相当するが、ノア&ヴォクシーは2.3Lくらいだ。アクセルペダルを踏み増した時は、ノイズも少し耳障りに感じる。


■セレナ、ノア、ステップワゴンのパワートレインのスペック比較
・セレナ2Lガソリン車=直4、1997cc、150ps/20.4kgm
・セレナe-POWER=直3、1433cc(98ps/12.5kgm)+モーター(163ps/32.1kgm)
・ノア2Lガソリン車=直4、1986cc、170ps/20.6kgm
・ノア1.8Lハイブリッド車=直4、1797cc(98ps/14.5kgm)+モーター(95ps/18.0kgm)
・ステップワゴン1.5Lガソリン車=直3、1496cc、150ps/20.7kgm
・ステップワゴンe:HEV=直4、1993cc(145ps/17.8kgm)+モーター(184ps/32.1kgm)

●動力性能と加速フィーリング比較 評価の順位
No.1:ステップワゴン
No.2:セレナ
No.3:ノア&ヴォクシー

■走行安定性と操舵フィーリング比較

ステップワゴンは1.5Lターボと2L・e:HEVの2種類

 セレナはライバル2車よりも床が高く、カーブを曲がったり、車線を変更する時にも、重心の高さを感じる。ボディの傾き方も大きめだ。操舵感は、先代型に比べると向上したが、正確性はライバル2車と同程度か少し下まわる。

 その点でノア&ヴォクシーとステップワゴンは、重心が低く感じる。この内、ノア&ヴォクシーは運転感覚が軽快で、街中や峠道の走りに適する。ステップワゴンは重厚感が伴い、ノア&ヴォクシーに比べると少し曲がりにくい印象も受けるが、後輪の接地性が高く直進安定性も優れている。


●走行安定性と操舵フィーリング比較 評価の順位
No.1:ステップワゴン
No.2:ノア&ヴォクシー
No.3:セレナ

■乗り心地比較

ノア&ヴォクシーのパワートレインは2Lガソリン車と1.8Lのハイブリッドの2種類

 セレナの乗り心地は少し硬い。路上のデコボコを伝えやすく、タイヤの硬さも感じる。指定空気圧が280kPaと高いことも影響しただろう。

 ノア&ヴォクシーも、操舵感が機敏な代わりに、乗り心地は少し硬い。ステップワゴンは、引き締まり感に欠ける印象はあるが、柔軟性が伴って快適だ。


●乗り心地比較 評価の順位
No.1:ステップワゴン
No.2:セレナ
No.3:ノア&ヴォクシー

■安全装備と運転支援機能比較

プロパイロット2.0。ナビゲーションで目的地を設定し、高速道路の本線に合流するとナビ連動ルート走行を開始。状況に応じて同一車線内でステアリングから手を離すハンズオフも可能。高速道路同一車線走行時に40km/h以上でのハンズオフ機能の採用がミニバン世界初(ルキシオンに標準装備)

 すべての車種が衝突被害軽減ブレーキなどを標準装着する。セレナe-POWERルキシオンは、プロパイロット2.0も標準装着した(ルキシオン以外のグレードはプロパイロットもしくはプロパイロットにナビリンク付きのメーカーオプション)。

 プロパイロット2.0は高速道路の同一車線上で、ステアリングホイールから手を離しても運転支援を受けられる、ハンズオフ機能が可能。

 車庫入れの操作を車外でプロパイロットパーキングも採用した。ただし、いずれも価格が479万8200円のe-POWERルキシオン以外では、オプションでも装着できない。

 その点でノア&ヴォクシーなら、渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が受けられる機能などを、12万~14万円のセットオプションで幅広いグレードに用意した。つまりセレナでは先進装備をルキシオンに特化したが、ノア&ヴォクシーなら、価格を含めて装着しやすい。


●安全装備と運転支援機能比較 評価の順位
No.1:ノア&ヴォクシー
No.2:セレナ
No.3:ステップワゴン

■燃費性能比較

WLTCモード燃費=ガソリン車1位はノア&ヴォクシーの15.1km/L、ハイブリッド1位はノア&ヴォクシーの23.4km/L

 2WDのWLTCモード燃費は、ノーマルエンジンのセレナハイウェイスターVは13.0km/Lで、e-POWERハイウェイスターVは19.3km/Lだ。

 ステップワゴンスパーダは、1.5Lターボが13.7km/Lで、e:HEVは19.6km/Lになる。いずれの数値もセレナに比べて若干優れている。

 そしてノア&ヴォクシーのS-Zは、ノーマルエンジンが15.0km/Lで、ハイブリッドは23.0km/Lに達した。燃費性能はノア&ヴォクシーが優秀だ。


■WLTCモード燃費比較
・セレナ2Lガソリン車=13.0~13.4km/L
・セレナe-POWER車=19.3km/L
・セレナe-POWERルキシオン=18.4km/L
・ノア2Lガソリン車=15.0~15.1km/L
・ノア1.8Lハイブリッド車=23.0~23.4km/L
・ステップワゴン1.5Lガソリン車=13.2~13.9km/L
・ステップワゴンe:HEV=AIR20.0km/L、スパーダ19.6km/L、プレミアムライン19.5km/L

●燃費性能比較 評価の順位
No.1:ノア&ヴォクシー
No.2:ステップワゴン
No.3:セレナ

■買い得グレードと価格の割安度比較

セレナの一番人気グレードとなりそうなのがe-POWERハイウェイスター

 セレナの買い得グレードはe-POWERハイウェイスターV(368万6100円)だ。エアロパーツ、16インチアルミホイール、フロント側に加えてリヤオートエアコンなども標準装着する。

 ノア&ヴォクシーの買い得グレードは、ノアハイブリッドS-Z(367万円)だ。インパネの中央に装着されるディスプレイオーディオ、100V・1500Wの電源コンセントなどを標準装着した。

ノア&ヴォクシーのお買い得なおススメグレードはハイブリッドS-Z

 ステップワゴンでは、e:HEVスパーダ(364万1000円)が買い得。ブラインドスポットインフォメーションやアクティブコーナリングライトを標準装着する。

 ハイブリッドの買い得グレードは、3車種ともすべて360万円台に集中している。これは価格競争が激しく、価格を限界まで抑えた結果だ。機能や装備と価格のバランスでは、ノア&ヴォクシーが最も買い得になる。


●買い得グレードと価格の割安度比較 評価の順位
No.1:ノア&ヴォクシー
No.2:ステップワゴン
No.3:セレナ

■総合評価と推奨ユーザー

 総合的に判断すると、セレナは視界、3列目シートの居住性、シートアレンジ、荷室の使い勝手が優れている。逆に床が高いために、乗降性、走行安定性、燃費性能などには不満がある。セレナは3列目が最も快適でシートアレンジも充実するから、多人数で乗車するユーザーに適する。

 なお販売店によると「ガソリン車を2022年11月下旬に契約した時の納期は約3か月」とライバル車に比べて短い。それでも今後は延びる可能性が高く、商談は早目に開始したい。

 ノア&ヴォクシーは、先進装備を割安な価格で採用した。内装のデザインも馴染みやすく、燃費性能も最も優れている。トヨタ車らしく、多くのユーザーが関心を持つ機能やデザインを充実させた。

 逆に3列目の広さ、乗り心地などに不満を感じる。こういった点を考慮すると、3列目を格納して荷物を積む4名乗車の使い方にも適する。幅広いユーザーにとって扱いやすい。

 注意したいのは納期で「ハイブリッド車は8か月から約1年」と長い。ただし定額制カーリースのKINTOを使うと、買い取りはできないが、契約して1.5~2か月後には使用を開始できる。

 ステップワゴンは、動力性能、走行安定性、乗り心地など、走りに関する機能が優れている。特に2/3列目に座った乗員には、デザイン面でも圧迫感が生じにくく、乗り心地も良いことからクルマ酔いを抑えられる。

 逆に内外装は地味で、質感も高くはない。荷室の機能や先進装備も平凡だ。ミニバンの基本性能とされる走りと乗員の快適性には力を入れたが、付加価値は乏しい。

 こういった点を考慮すると、ステップワゴンは多人数で長距離を移動する用途に適する。ミニバンでも運転感覚にこだわるクルマ好きのユーザーにも向いている。なお「納期は約6か月」とのことだ。

 さて長くなってしまったがいかがだっただろうか。デザインは好みがあるので、各自で決めていただき、ユーザーそれぞれが気になる項目をチェックし、優先順位を決めながら、3車のうちどれにするか選んでいただきたいと思う。

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