「ナンバー付きシルビアでもココまで出来る！」軽量化なしでオートポリス2分フラットの実力！

特別なチューンなしでタイムを削るプロショップの実力

秘訣は基本に立ち返ったバランス設定！

ノーマルエンジンにタービン交換のみで、オートポリスを2分フラットで駆けるオートファクトリーステルスのS15シルビア。ナンバー付きで内装など全て装着された、いわゆるストリートカーとしてはかなり速いタイムだ。

その秘訣はとにかくバランス。パワーやトルク、アライメントなどを含めて乗りやすいマシンに仕上げているのだ。

エンジン本体はノーマル。カムは東名パワードのポンカムでタービンはGT3037Sを組み合わせる。取材時のECUはレイテックで制御しているが、LINKを導入する予定。最高出力は約430psを発揮する。GT3037Sはノーマルエンジンには大きめのサイズに思えるが、的確なカム選択と、ECUのセットアップ、取り付け時の工夫などで下から回る仕様になるのだという。

ステルスではアライメントには徹底的に拘る。エンジンやミッション、サスペンションメンバーなどの位置、それらの構成パーツひとつひとつを見直し、そこから最適な設定を導き出す。もちろん、それには大掛かりな調整が必要になるため、当然時間もかかる。さらに、そうした骨格を整えてから、初めてホイールアライメントに取りかかる。その際のポイントは、タイヤの減りやコースなどに応じて調整しながら、とにかく手で押した時に軽い動きになるようセットしていくという。

転がり抵抗が多いセットだと、やはり速度が伸びていかない。そうした細部にまで手を加えることで、少しずつスピードを稼げるようになるのだ。そこまでやるからこそ、ステルスではアライメント調整に数日をがけて作業することもあるという。

一方、サスペンションはバーディクラブのプロスペックダンパーをベースに仕様変更。スプリングレートはフロント16kg/mm、リヤ14kg/mmとかなり高めの設定だが、これもむやみにレートアップしたわけではない。軽量化をしていない車両で、いかに速く走るかを研究し続けた結果の数値だ。ストリートカーでサーキットを速く走る秘訣はここにもあるのだ。

タイヤは前後共に255/40R17のA050を装着。265/35R18のビッグサイズが定番化しているというが、あえて17インチを選ぶ。コストの面でも有利だし、タイヤのグリップだけに頼った速さではないという証明でもある。

室内は、オーディオなどインテリアの装備は全てそのまま。快適性を損なうチューンは一切行われていない。また、各種温度を把握できるよう追加メーターが多数装着されている。ミッションはニスモ6速、ファイナルは4.1だ。

運転席側にはレカロのフルバケにスパルコの４点式シートベルトを装備し、サーキット走行への対応を感じさせるが、助手席側にはセミバケをセットし、内装パーツはおろか、リヤシートまでしっかりと収まっている。

妥協せずに全てを根本から見直す。そのような丁寧な作業や調整を徹底的に行うからこそ、ユーザーライクな仕様でも速いマシンを作り上げることができるというわけだ。

●取材協力：オートファクトリーステルス 熊本市北区龍田陳内4-18-56　TEL：096-223-8922

Comments

ナンバー付きの定義は車検通る事が前提では？
この車フロントカナード、フロントスクリーンのハチマキ、幅の広いGTウイングだけでも車検NGですよ。

ナンバー付いてるけど車検場で通らない典型的な例ですね。