「筑波55秒に挑む1100キロ台の美しきランエボ8」心臓部は650馬力のF1タービン仕様！

心臓部は4G63改2.2L＋RX6タービン仕様で650馬力を発揮

独自のアプローチで聖地に挑んだレモンイエローのランエボVIII

このレモンイエローにオールペンされた美しいランエボVIIIは、サーキットスペックとして進化を続けたガレージトライアル鳥取(※)のデモカーだ。魅せる要素も追求したという至宝のマシンメイクを覗いていこう。

心臓部の4G63は、東名パワードのパーツで排気量を2.2Lへと拡大。カムはHKSの272度をインテーク＆エキゾーストに組み込んでいる。パワーバンドは4500rpmから8500rpm、点火系の強化やサージタンクの大容量化(カンサイサービス製)など、細部まで隙なく強化し、バルタイにも徹底的に拘ってセットアップされている。

タービンはF1タービンの名で親しまれているIHIのRX6(TCW76P25)で、常用ブースト圧2.2キロ、スクランブルブースト2.5キロに設定。パワーは650psオーバー、トルクは77kgmに達している。

ヘッドライトを加工してファンネル状のエアインテークを新設。タービンにフレッシュエアを効率良く導けるように製作されたレイアウトだ。

インタークーラーは、高い冷却効率と軽量性を誇るARC製のコアをチョイス。市販パーツより太い70φのパイプ使ってレイアウトしているため、吸気の流れもスムーズだ。オイルクーラーはHKS製、アルミラジエターはアペックス製を組んでいる。

足回りで最も特徴的なパーツが、オリジナルのロアアームなどのロッド類。ピロ化とジオメトリーの適正化によって、サスペンションの性能を飛躍的に向上させてくれる。車高調はクァンタム、スプリングレートは前後とも14kg/mm。スタビも強化済みだ。

室内はダッシュボードとセンターコンソール以外のパーツを潔く撤去。メインメーターはスタックで、重量増を嫌い、ロールケージは最低限の6点式＋サイドバーをフル溶接留めしている。

ボディ剛性はフルスポット増しで補いつつ、FRP＆カーボンの多用で軽量化も促進。また、AYCのポンプやバッテリーは室内に移動して重量バランスも整えながら、車両重量は1200kg以下に抑え込んでいる。

外装は複数ブランドのミックス仕様。フロントセクションは、ボンネットやバンパー、ワイドボディキットはバリス製を選択。アンダーパネルはボルテックス製だ。

アンダーパネルはバンパー前と横に大きく張り出しているため、フロントの接地力を大幅に高めてくれる。筑波の最終コーナーを踏みながら旋回できるようにするための策だ。

リヤセクションは、ボルテックスのGTウイングとバリスのリヤディフューザーで武装。無駄のない美しいワイドフォルムだ。

筑波サーキットでのベストタイムは57秒363。そこからアップデートを重ねた現仕様が、目標の55秒台に到達するのはもはや時間の問題だろう。そこから先の領域でどこまで記録を伸ばしていくのか注目だ。(トライアル鳥取は閉店しています。)

Comments

速さを突き詰めるとこうなるのか

カッコいいな

筑波1分切りって行けそうで行けないもどかしい壁があるのが…。

プライベーターの公認車検車両だとおいそれと超えれない。