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トヨタの新型「クラウンセダン」は想像以上にイイ! 試乗して分かった感動ポイントとは?

掲載 更新 8
トヨタの新型「クラウンセダン」は想像以上にイイ! 試乗して分かった感動ポイントとは?

新型クラウンが目指す“ニューフォーマルセダン”

4つのラインアップを展開したことで話題の新型「クラウン」シリーズ。その第3弾となるセダンは、ボディーサイズが全長5030mm、全幅1890mm、全高1475mmで、ホイールベースは3000mm。横に立ってみると、その大きさと長さに圧倒されるほどだ。フロントのハンマーヘッドに組み合わされたグリルは大型台形の縦基調のもので、近づくと日本の伝統工芸を感じさせるような精緻なディティールの意匠が施されているのがわかる。この顔、トヨタのフラッグシップらしいなかなかの存在感を発揮している。サイドはウエストラインが一直線にリア後端まで伸びた6ライト(明かり窓が左右3つずつで計6つあるスタイルのこと)のクーペシルエットで、「似ている」とされるFCVの「ミライ」よりも水平度が高いし、全長で55mm、ホイールベースで80mmも長いのだ。ヘッドランプモールをはじめ、ロアグリルモール、ベルトモール、フェンダーガーニッシュなどに漆黒メッキ加飾を採用し、渦巻き型の20インチアルミホイールにもブラックスパッタリング塗装を施すことで、これまでの王道とされていたフォーマル感とは異なった精悍なブラックパッケージのボディとなっていて、トヨタが“ニューフォーマルセダン”と呼ぶ所以はこの辺りにある。また、セダンのスタイルがほかと大きく異なるのが、駆動方式にFR(フロントエンジン・リアドライブ)を採用したことで、それは長いボンネットだったり、フロントのホイールアーチからドア前端までの距離が長くなっていたりするところに顕著に現れている。他がすべて4WDを採用したのに対して、「クラウン=FR」の伝統を引き継いだのがこのセダンというわけだ。

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FCEVのシステム自体は「ミライ」と同じもので、3本の高圧水素タンクとそれを燃料に発電するFuel Cell(燃料電池)を搭載し、最高出力134kW(182PS)/6,940rpm、最大トルク300Nm/0~3,267rpmを発生する永久磁石式同期型モーターで駆動する、というもの。当然走りはEVそのもので、静かで滑らかだ。車重2トンのボディに対して184PSのモーターは非力のように思えるが、ゼロ発進時から最大トルクが発生するので、加速力には全く不満がないのだ。そして動き出してしまえば、全長5mオーバーの巨体を駆っているという感覚は薄れ、ドライバーとボディが一体になった走りが楽しめる。1回あたりの水素充填にかかる時間はわずか3分で、航続距離は約820kmを実現しているので、その環境さえ許せば選択の価値大のモデルだ。

後席の使い勝手は抜群!

一方、ショーファーとして使われることを考えた後席の使い勝手はというと、これがまたいいのだ。3000mmものホイールベースを活かした足元の広さはもう十分すぎるほどで、リアアームレストのタッチパネルを操作すれば、オーディオやエアコンだけでなく、リアパワーシート(左右)のリクライニング姿勢をコントロールしたり、座面内のエアブラダー(空気袋)を膨らませて押圧してくれるリフレッシュモードでリラックスできたりと、こうしたシートの使い方を熟知している富裕層にも十分満足できるシートに仕上がっている。

走ってよし! 乗ってよし!

一般のユーザーがセダンを選ぶとしたら、もう1台のHEVモデルになるのだろう。パワートレーンは、レクサス「LC500h」でも採用されている「マルチステージハイブリッド」で、自然吸気で縦置きの2.5Lエンジンと2つのモーターからなるハイブリッドシステムの後段に、4速の変速機構を組み合わせたもの。駆動力がアップしているだけでなく、従来はエンジン最高出力を使用できる車速が140km/h以上だったものが、このシステムによって43km/hから使用可能になったので、低い車速から最大のパワーが発揮できるようになったのだ。このため、「スポーツ」モードを選択すれば、直4エンジンが有段変速するかのようなパンチのある走りが楽しめたし、後席にパッセンジャーを乗せる際には「リアコンフォート」モードを選べば、さらに乗り心地を高めるAVS制御によってゆったりとした走りへと表情を変えるのが確認できた。セダン離れが叫ばれて久しいけれども、クラウンセダンはそれを覆してしまうほどの存在感と走りを実現している。開発陣の「いいセダンを作ろう」との意気込みが伝わってくる、素晴らしい出来栄えだと思った。SPECIFICATIONSトヨタ クラウン セダン|Toyota Crown Sedan(HEV)ボディサイズ:全長5030×全幅1890×全高1475mmホイールベース:3000mm車両重量:2020kgパワーユニット:直列4気筒(ハイブリッド)総排気量:2487cc最高出力:136kW(185PS)/6000rpm最大トルク:225Nm(22.9kgfm)/4200-5000rpm燃費:18.0km/L(WLTCモード)価格:730万円(税込)トヨタ クラウン セダン|Toyota Crown Sedan(FCEV)ボディサイズ:全長5030×全幅1890×全高1475mmホイールベース:3000mm車両重量:2000kgパワーユニット:トヨタFCスタック(燃料電池)+モーター最高出力:134kW(182PS)/6940rpm最大トルク:300Nm(30.6kgfm)/0-3267rpm燃費:148km/kg(WLTCモード)一充填走行距離:約820km(参考値)価格:830万円(税込)

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みんなのコメント

8件
  • あーさー
    水素ステーションなんてどこにあるの?
    乗り心地は悪いわけない。いくらなんでも700万以上もして悪かったら詐欺です。
  • mad********
    日本にとってクラウンは大切。
    センチュリーやレクサスだと怒る人がいるからな。
    ボリュームゾーンは「どんなに金があってもクラウン」という市場なんだよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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