時代の変化を感じられるスバルブース
スバルブースのコンセプトは「人生をより良くできるクルマは、きっと、ある。~believe.~」。
車を通じてお客様の人生を豊かにするという信念を、出展車両やブース全体を通じて表現している。
市販車に近いプロトタイプ、特別仕様車、改良モデル、コンセプトモデル、レースカーと、バリエーション豊かな出展内容だ。
最も注目されるのは、今回初お披露目となる新型レヴォーグのプロトタイプだろう。公式サイトではすでに9月末の段階でティザームービーを公開していたが、全体像が見られるのは今回が初となる。
スバル伝統のEJ20型エンジンを搭載する最後のモデル「WRX STI EJ20 Final Edition」も見もの。スバルファンを喜ばせてくれる展示内容であることは間違いない。
新型レヴォーグ プロトタイプ
スバルブースの大きな目玉となるのが、今回ワールドプレミアとなる「新型レヴォーグ プロトタイプ」。
レガシィツーリングワゴンの血統を引き継ぐワゴンとして、2014年に登場したレヴォーグ初のフルモデルチェンジ版だ。
プロトタイプと題されているが、ボディやインテリアの作り込みはすでに量産レベルにあり、ほぼこのままの形で市場投入されることが予想される。
外観などの基本的なデザインは、2018年のジュネーブショーで公開された「VIZIV TOURER CONCEPT」を元とし、より市販車に近い形にまで洗練させたもの。
スバルは2013年のジュネーブショーから、将来の方向性を示したコンセプトモデルを「VIZIV CONCEPT」として初めて発表、その後「VIZIV 2 CONCEPT」などへと継続的に発展させてきた。
「新型レヴォーグ プロトタイプ」は、そうした一連のコンセプトモデルに、極めて近いデザインをもつ市販目前のプロトタイプという印象だ。
外観デザインは、スバル共通デザインフィロソフィ「Dynamic × Solid」に基づき、ツアラーとして表現。
フロント部分は、スバル共通のデザインモチーフであるヘキサゴングリルが強調されている。エッジの効いたブリスターフェンダーなども印象的だ。
リアには、十分な大きさのカーゴスペースを確保。スポーティさと、スバルが得意とするツーリングワゴンスタイルを見事に両立している。
エンジンは、現行モデルの1.6L&2L水平対向直噴ターボという構成とは異なり、第4世代となる新開発のBOXERターボエンジンにリーン燃焼技術を採用した1.8L水平対向直噴ターボエンジンを搭載。
フルインナーフレーム構造を組み合わせ、極限までゆがみを抑えたスバルグローバルプラットフォームにも注目したいところだ。
さらに広角化した新開発ステレオカメラと前後あわせて4つのレーダーによる360°センシングを実現し、プリクラッシュブレーキの作動範囲を広げた新世代アイサイト、カーブ前減速や渋滞時のハンズオフ走行支援を実現した高精度マップ&ロケーターなど、先進装備も満載されている。
2020年後半に日本市場での発売を予定しているという。
WRX STI EJ20 Final Edition プロトタイプ
スバルのEJ20型水平対向エンジンは1989年、初代レガシィとともにデビュー。長年にわたって生産され、改良に改良を重ねてきた。
市販車への搭載だけでなく、WRCなどモータースポーツの分野でも大活躍してきた名機だが、スバルの現行ラインナップでEJ20型を搭載するのは今やWRX STIのみとなった。
そのEJ20型は、2019年12月末でついに生産終了。WRX STIも同時に受注を終える。「WRX STI EJ20 Final Edition」は最後を記念し、555台限定で抽選販売される特別仕様車だ。
ピストン&コンロッドやクランクシャフトに加え、フライホイールとクラッチカバーに手を加えることで、レーシングエンジンにも迫る精度に仕上げられたバランスドエンジンを搭載。
ゴールド塗装のBBS製19インチアルミホイールなど、フィナーレを飾るにふさわしい特別な装備も採用している。
実はこの「WRX STI EJ20 Final Edition」、先行予約抽選申し込みが発表と同時に始まっており、2019年10月24日~11月11日までとなっている。EJ20型エンジンを新品で手に入れられる最後のチャンスだ。
インプレッサSPORT 2.0i-S EyeSight
第5世代インプレッサの大幅改良モデルとして、すでに8月27日から先行予約を開始、11月15日に発売される「インプレッサSPORT」。モーターショー会場で早くも、その姿を見ることができる。
外観は、フロントバンパーやヘッドライト、アルミホイールなどのデザインを一新。「走りの愉しさを予感させる躍動感」が表現されている。
また、サスペンションは、スバルグローバルプラットフォームの強みを引き出す改良により、乗り心地のよさとハンドリング性能を高い次元で両立。走りの質感も向上された。
さらに、アイサイト・ツーリングアシストを全グレードに標準装備とすることで、総合安全性能をアップ。「アダプティブドライビングビーム」などの先進安全技術も採用している。
XV Advance(e-BOXER搭載車)
2017年にフルモデルチェンジされ、3代目となったスバルのクロスオーバーSUV「XV」。2019年11月15日の発売が予定されている改良モデルが展示されている。
今回の改良では、「2.0e-L EyeSight」、「2.0e-S EyeSight」を追加し、「e-BOXER」搭載グレードの選択肢を拡大。
また、アイサイト・ツーリングアシストを全車標準装備。さらにX-MODEに雪道や砂利道など滑りやすい道を走行するときに使用する「SNOW・DIRT」、深雪やぬかるみといったタイヤが埋まってしまうような道を走行する時に使用する「DEEP SNOW・MUD」の2つのモードを選択可能とし、悪路走破性を高めた。
「アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能」など、便利機能も拡充している。
SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT
スバルブランドのもつ世界観を広げ、特徴をより際立たせることを目指す『BOLDER』の考え方のもとデザインされた初めてのコンセプトカーが、「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT」だ。
2019年ジュネーブ国際モーターショーで、初公開されたコンセプトカーを東京で見られる。
アクティビティをサポートするユーティリティと、道を選ばず、速く、意のままに駆け抜ける愉しさを合わせもつ、新しいスポーツビークルとされている。
フォレスター
シンメトリカルAWDをはじめとする本格SUVらしい走破性と、アイサイトなど先進的な安全性能で人気のフォレスター。
今回はAdvanceグレードをベースに、純正アクセサリーのルーフレールやスキーキャリアでアクティブな印象をより一層高めたモデルが展示されている。
BRZ GT300
スバルブースで今回唯一のレース車両がコチラ。2012年からSUPER GTに参戦し続け、毎年アップデートし続けてきたBRZ GT300だ。
11月2日、3日に予定されている2019年シーズン最終戦にも期待がかかる。
文/田端邦彦、写真/篠原晃一
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