世界の新車大図鑑
―― 2021新車バイクラインナップ>日本車>大型ネイキッド 最新潮流解説 YAMAHA:MT-10/SP|MT-09/SP|MT-07 HONDA:CB1000R|CB650R|NC750S KAWASAKI:Z H2/SE|Z1000|Z900|Z650 SUZUKI:GSX-S1000|GSX-S750|SV650
2021新車バイクラインナップ〈大型ネイキッドクラス|日本車最新潮流解説〉
MT-10/SP:MTの長兄はR1ネイキッド
―― 【’20 YAMAHA MT-10 SP】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 160.4ps/11500rpm 11.3kg-m/9000rpm ■210kg(装備) シート高825mm 17L ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:SP203万5000円
「MT-10」は、約40%を専用部品としたYZF-R1譲りのエンジン&車体で強烈でインパクトある走りを提供。”The King of MT”がコンセプトとなるMTシリーズの長兄だ。オーリンズ製のセミアクティブサスを備えた「MT-10 SP」もラインナップされている。トラコンやパワーモード、アップ方向のクイックシフターに加え、YZF-R1にないオートクルーズも装備している。欧州では’21年末までにユーロ5対応が行われるとされている。
―― 【’20 YAMAHA MT-10】●価格:170万5000円
MT-09/SP:俊敏3気筒ネイキッドが+45ccのフルモデルチェンジ[モデルチェンジ]
―― 【’21 YAMAHA MT-09 SP】■水冷4スト並列3気筒DOHC4バルブ 890cc 119ps/10000rpm 9.5kg-m/7000rpm ■190kg(装備) シート高825mm 14L ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●予想価格:115万円前後 ●予想発売時期:’21年5月 ※諸元/写真は’21海外仕様
国内はまだだが、欧州ではユーロ5適合に伴いフルチェンジした’21モデルの「MT-09」が発表。エンジンは排気量を890ccへと45cc拡大して全域パワーアップしたうえに、6軸IMUの新採用でトラクションコントロール/スライド/ウイリー/ブレーキをトータルでコントロールするようになるなど、電子制御が大幅に進化した。フレームやホイールも剛性アップと軽量化を両立した完全新設計で、外装デザインも逆ハの字のポジションランプを左右に備えた1眼LEDプロジェクターランプの近未来系に。先代で採用されたスイングアームマウントのナンバープレートホルダーはテールカウルマウントに戻された。また、従来同様に上級版の「MT-09 SP」も設定。フロントにKYB製、リヤにオーリンズ製のスペシャルサスペンションを装備し、電子制御ではクルーズコントロール機能も追加。YZF-R1Mイメージの車体色をはじめ、細部まで専用塗装が施されている。
―― ヤマハMT-09 SP
―― 【45cc排気量アップ】エンジンは+45ccで890ccに拡大。主要パーツの多くは新設計とされたほか、1&2速のギヤレシオやアシストスリッパークラッチも改良された。
―― 【ユニークな左右排気】ユーロ5対応のために排気系も大幅刷新。新型のマフラーは下を向いた排気口が左右にあるユニークなデザインになった。国内仕様も踏襲するか?
―― 【フレーム1.5kg軽量化】完全新設計となったメインフレームはCFアルミダイキャスト製で、従来よりもSSなどのツインスパー寄りなデザインとなった。単体重量は1.5kg減。
―― 【独眼流ヘッドライト】ヘッドライトは逆ハの字型のポジションランプを左右に備えた1眼プロジェクタータイプのLEDに。従来の4灯2眼から大きくイメチェンされた。
―― 【3.5インチTFTメーター】電脳進化に伴いメーターもTFT液晶に。サイズは3.5インチで、極限までシンプル化し視界を邪魔しないというコンセプトが守られている。
―― 【SP特別装備-1:前脚KYB】フロントサスペンションはKYB製スペシャル倒立フォーク。インナーチューブには新たにDLCコーティングが採用されている。
―― 【SP特別装備-2:後脚オーリンズ】リヤサスペンションにはオーリンズ製ショックユニット。リモート式プリロードアジャスターで即座にセッティング変更が可能だ。
―― 【SP特別装備-3:クルーズコントロール】スロットル操作をしなくても速度を一定に保ってくれるクルーズコントロールを新たに採用。高速道路の快適性で差をつける。
―― 【’21 YAMAHA MT-09】●予想価格:105万円前後 ●予想発売時期:’21年5月 ※写真は’21欧州仕様
―― カラーバリエーションは3色展開 [写真タップで拡大]
MT-07:兄貴分と同じモノアイ顔でマイナーチェンジを実施[マイナーチェンジ]
国内に先駆け海外では’21モデルが発表された「MT-07」。兄貴分のMT-09と同時に、逆ハの字型ポジションランプを左右に備えた1灯プロジェクタータイプLEDヘッドライトのフロントフェイスに変更。エンジンは従来型を踏襲しつつFIセッティングの変更や吸排気系の仕様変更でユーロ5に適合したほか、極低回転域のレスポンス特性に磨きをかけトルクの出力特性が滑らかなものになっている。車体も基本的には従来と変わらないものの、新たに採用されたアルミ製テーパーハンドルは左右幅32mm拡大&高さ12mmアップでライディングポジションがよりアップライトなものに変更。燃料タンクまわりもニーグリップ部の形状を含めた新デザインとなり、スポーツ走行時のホールド感向上が実施された。素の状態でのバイクを楽しむというコンセプトは変わらず、トラクションコントロールなどの電脳追加は今回もなしだ。
―― ヤマハMT-07
―― 【ユーロ5対応エンジンはダイレクト感向上】シルバーのエキゾーストパイプに新型サイレンサーを採用。吸気とECUも変更されて、エンジンはユーロ5対応となった。
―― 【ディスクブレーキ大径化】ダブルで装着するフロントブレーキのディスクはφ282mm→298mmへと大径化された。キャリパーは4ポットだ。
―― 【09より低くスラント】MT‐09と同系のフロントフェイスをゲット。マウント位置は09より低く、アグレッシブさでは09に負けていない。
―― 【視認性アップ】メーターは反転液晶タイプとなり視認性をアップ。ギヤポジションインジケーターや外気温計、燃料計なども表示。
―― 【カラーバリエーション】欧州ではメイン色となるグレーの「ストームフロー」のほか、「アイコンブルー」と「テックブラック」の3色が揃う。 [写真タップで拡大]
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