A7 スポーツバックのサルーン版
中国の上海汽車集団、SAICモーターとフォルクスワーゲンによるジョイントベンチャーで生産される中国限定サルーンが、今回ご紹介するアウディA7 Lだ。ザックリいえば、A7 スポーツバックのサルーン版といえる。
【画像】スポーツバックのサルーン版 アウディA7 L 競合の流麗なサルーンたち レクサスLSも 全120枚
サイドビューは5ドアクーペのスポーティな雰囲気を残しているが、観察すると多くが異なることがわかる。2014年に公開されたアウディのコンセプトカー、プロローグから展開した雰囲気を漂わせている。
中国生産のアウディとしては、過去最大のモデルとなる。全長は5046mmあり、ボディサイズは現地で生産されるA6のロングホイールベース版と、輸入されるA8との中間に位置する。
今回試乗にお借りしたのは、1000台限定のエディション1。A7 Lの発売を記念した特別仕様だという。
スタイリングは均整が取れており、21インチのRSアルミホイールによって、美しさが引き立てられている。ブルーグリーンのボディ色も印象的だ。
ドアを開くと、このクラスのアウディで見慣れたダッシュボードが迎えてくれる。触れるとカチカチと感触がある、触覚フィードバックを実装した大型タッチモニターが、多くの車載機能のインターフェイスになっている。
エアコンは、その下にある独立したタッチモニターで操作する。常時項目が表示されているから、使い勝手は良い。
上級モデルとして装備には不満あり
A7 L エディション1の場合、ライトブラウンのレザーシートに内蔵されるのはヒーターのみ。このクラスで欲しい、ベンチレーションやマッサージ機能は省かれている。USB-Cポートは利用できるが、ワイヤレスのスマートフォン充電機能も備わらない。
試乗車のインテリアは、天井の内張りがグレーで少しぼやけた印象だった。足もとの空間は広々としているものの、3名がけのリアシート側は傾斜したルーフラインの影響で、頭上空間に限りがある。
車内には大きなセンタートンネルが走り、中央の席に座りたがる人は少ないはず。身長が180cmを超える大人の場合は、フロントシートの方が快適だろう。
ドアを開くと、「Edition One」と文字が路面に投影される仕掛けが付いていた。大きなアウディとして、ユーザーの満足度を高める小ワザといえるが、実用的な装備面を拡充した方が効果的に思える。
ヘッドアップ・ディスプレイとバング&オルフセン社のサウンドシステムは、エディション1の標準。しかし、A7 L エディション1ではアダプティブ・クルーズコントロールなどの機能はオプション扱いだ。
トランクリッドを開くと、荷室は広大。最近では珍しく、ちゃんとフロア下にスペアタイヤが積まれていた。
適度にスポーティなハンドリング
全長が5mを超えるA7 Lは後輪操舵システムを搭載し、リアタイヤは最大5度まで向きを変える。市街地での取り回しに貢献するものの、ボディは大きく、狭い地下駐車場では近接アラームが常に鳴り響きそうだ。
ドライビングポジションは低く、操縦性は適度にスポーティ。ドライブモードをダイナミックにすると、軽快なコーナリングを楽しめる。ステアリングホイールの裏にはシフトパドルも備わり、ドライバーの気持ちを刺激してくれる。
エアサスペンションが標準で、乗り心地は快適。国を横断するような、長距離の高速移動にもぴったりだろう。
エンジンは3.0LのV6ターボで、電圧48Vのマイルド・ハイブリッド。アイドリングストップ機能を搭載するが、停止時にブレーキペダルから力を抜くと、すぐにエンジンが始動する場面が多かった。もう少し制御は見直しても良さそうだ。
中国の自動車産業は進歩がめざましく、自国産の上級バッテリーEVは驚くほど装備が充実していることが多い。マイルド・ハイブリッドの動力性能も考えると、アウディA7 Lは若干不利かもしれない。まずはプラグイン・ハイブリッド版が必要だろう。
アウディA7 L 55TFSI クワトロ Sライン・エディション1(中国仕様)のスペック
中国価格:67万7700元(約1391万円)
全長:5046mm
全幅:1908mm
全高:1429mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:5.6秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:2030kg
パワートレイン:V型6気筒2995ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:334ps
最大トルク:50.6kg-m
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
高速道路を使わないユーザーには無駄? 「三角表示板」がなぜか標準装備にならないワケ
「ヘッドライトが“まぶしい”んですけど、どうにかならないですか?」 困惑の声多数! あなたの行為「違反」かも? 「ハイビーム」の“落とし穴”とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
A7、A8は見ないけどね