現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 300km/hと302km/hの争いに少年達は歓喜! 夢のない話で恐縮ですが「ランボルギーニ・カウンタックLP400」と「フェラーリ365GT4BB」はホントにそんなに速かった?

ここから本文です

300km/hと302km/hの争いに少年達は歓喜! 夢のない話で恐縮ですが「ランボルギーニ・カウンタックLP400」と「フェラーリ365GT4BB」はホントにそんなに速かった?

掲載 37
300km/hと302km/hの争いに少年達は歓喜! 夢のない話で恐縮ですが「ランボルギーニ・カウンタックLP400」と「フェラーリ365GT4BB」はホントにそんなに速かった?

 この記事をまとめると

■スーパーカーブームの頃の車両のスペックは公称値が正式なデータとして認められていた

スーパーカーの2大巨頭! フェラーリとランボルギーニはどっちが買いか

■人気を二分していたカウンタックと365GT4BBの最高速度はそれぞれ300km/hと302km/hとされていた

■しかしながら、カウンタックも365GT4BBも300km/hを出すのは至難の業だった

 日本中の子どもたちが憧れた最高速度300km/h超のスーパーカー

 いつの時代もカーマニアの憧れの的であるスーパーカー。日本では1970年代の半ばにスーパーカーの一大ブームが巻き起こり、おもに子どもを中心にその存在やパフォーマンス、そしてバックストーリーなどが一気に広まっていくようになった。

 当時は当然のことながらインターネットなどという便利なネットワークはなく、洋書もわずかな数が輸入されていたのみといった状況だったから、数少ない情報源のなかから、スーパーカーに関するさまざまな話題が生まれていった。そのなかにはのちに、明らかなオーバースペックだったと判明したものもいくつかあったのだが……。

 メーカーから発表されるパフォーマンス・データを、まずはそのままリポートしなければならないのは、いまも昔もかわらない。それが実際に可能な数字であるのかどうなのかは別にして……。メジャーなスーパーカーメーカーのスペックは、現在こそGPSやその他の測定機器を使用して厳密に測定されるが、1970年代当時はスペックシートに記載されたもの、すなわち公称値が正式なデータとして認められていた。

 そこで誰もが思い出すのが、フェラーリとランボルギーニによる最高速戦争。フェラーリの365GTB4BBとランボルギーニのカウンタックLP400という、ほぼ前後して誕生したこの2台のスーパーカーは、日本のスーパーカーブームにおいても欠かすことのできない主役級のモデルだった。

 そしてその気になる最高速は、365GT4BBが302km/h。カウンタックLP400は300km/h。300km/hといえば、現在では多くのスーパーカーがその壁を超えるある意味一般的な最高速となってしまったが、1970年代にはそれはまさに夢の数字だったのである。

 もちろんそれを実際に体験したものなど、スーパーカーブームの主役であった日本の少年のなかには誰ひとりとしていなかっただろう。だが、300km/hと302km/hとの間に存在するわずか2km/hの最高速の差は、確実に当時のスーパーカーの世界にひとつのヒエラルキーを作り上げたのだった。

 実際は空力的にもスペック的にも300km/h超を出すのは難しい

 それでははたして実際に、この2台はそれほどの最高速を可能にしたのか。筆者自身は365GT4BBの最高速にチャレンジした経験は残念ながらないが、一方のカウンタックLP400では、谷田部の高速周回路でそれを試したことがある。このとき実際に記録された数字は260km/h前後だったと記憶しているが、これはエンジンルーム内のエアロダイアミクスの影響で、ここまでの速度域になると車体の安定性が大きく損なわれたことが直接の理由だった。

 参考までにこのカウンタックLP400がミッドに搭載していたエンジンは4リッターのV型12気筒DOHC24バルブエンジンで最高出力は375馬力。300km/hの壁に挑むには、このスペックではやや物足りなかったことも事実だった。

 一方のフェラーリ365GTB4BBはどうか。こちらは4.4リッター仕様のV型12気筒24バルブエンジンで380馬力の最高出力であるから、性能面ではカウンタックLP400のそれと大きく変わるところはない。

 最高速の決め手となるのは、かたやベルトーネ(マルッチェロ・ガンディーニ)による前衛的なデザインを得たカウンタックと、かたやピニンファリーナ(レオナルド・フィオラバンティ)による流麗なシルエットを持つボディの空力の優劣ということになるだろう。

 外誌のテストによれば、365GTB4BBの最高速はやはり280km/h前後というデータが多く得られている。

 カウンタックも365GTB4BBも、残念ながらよほどベストな条件が揃わなければ300km/hの壁を超えることはできなかったというのが実際のところだったのだろう。

 だが、スーパーカーというものはそれでもよいのだと個人的には思う。いまやスーパーカーを超えたハイパーカーの世界では、オーバー400km/hの最高速がスペックシートに掲げられることも珍しくなく、そのいくつかは最新の設備によって実測されてもいる。自動車の最高速戦争、それはこれからもカーマニアの心を刺激して止まないのだ。

こんな記事も読まれています

日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
くるまのニュース
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
WEB CARTOP
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
乗りものニュース
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
レスポンス
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
WEB CARTOP
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
Webモーターマガジン
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
乗りものニュース
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
@DIME
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
くるまのニュース
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
motorsport.com 日本版
大学への通学2時間でドラテク磨き!「若者のクルマ離れ」がウソのような「軽自動車レース」に青春を捧げた20代男子の英才教育とは
大学への通学2時間でドラテク磨き!「若者のクルマ離れ」がウソのような「軽自動車レース」に青春を捧げた20代男子の英才教育とは
Auto Messe Web
日産ローレルHT2000SGX(昭和47/1972年4月発売・KHC130型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト069】
日産ローレルHT2000SGX(昭和47/1972年4月発売・KHC130型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト069】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

37件
  • スーパーカーブームの時のカウンタックのライバルは512BBだったよう気が。
  • スーパーカーブーム当時の小学生にとって、300㎞/hは夢と憧れだった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村