メルセデス・ベンツ日本は2022年9月29日、ミドルサイズセダン電気自動車の「EQE」を発表し、同日より予約受注を開始した。ユーザーへの納車は本年11月頃からを予定している。
車種展開は以下の通り。
7シーターBEVのメルセデス・ベンツEQBが待望の日本上陸。車両価格は788~870万円に設定
EQE350+:1248万円
メルセデスAMG EQE53 4MATIC+:1922万円
まずはキモとなるパワートレインから解説していこう。
EQE350+は、リアアクスルに最高出力215kW(292ps)/3559~1万5913rpm、最大トルク565Nm/0~3559rpmを発生する六相式の電気モーターを配した電動パワートレイン(eATS)を搭載して後輪を駆動。一方、EQE53はフロントアクスルとリアアクスルに電気モーターを配し、前後合わせて総出力460kW(625ps)/950Nm(RACE START使用時は最大505kW(687ps)/1000Nm)を発生する電動パワートレイン(eATS)を搭載して4輪を駆動する。2ユニットともに、前後アクスル間のフロア部に容量90.6kWhのリチウムイオン電池を配備。バッテリー自体には品質証明書が付き、10年もしくは25万kmの性能(残容量70%)を保証する。一充電航続距離はWLTCモードでEQE350+が624km、EQE53が欧州仕様参考値で526kmを達成した。
充電については、6.0kW(200V・30A)までの交流普通充電と、50/90/150kWタイプの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。充電に要する時間は、6.0kWの交流普通充電で0→100%が約16時間、CHAdeMO規格による50/90/150kWの充電で0→80%までが105/54/49分でこなす。また、航続距離を延ばす目的で効率的な回生制御を導入。回生ブレーキの強度は、コースティングのD+、軽度の回生ブレーキのD、中程度の回生ブレーキのD-、前走車との車間距離や登坂・降坂などの道路状況などを加味して最適な強度の回生ブレーキを発生するD Autoの選択が可能で、ステアリングホイールに配したシフトパドルで切り替える。さらに、ECOアシストでは状況に応じて回生ブレーキの最適化を実行し、最も効率的な運転スタイルとなるように減速の強弱を自動調整する仕組みとした。日本仕様の特別な機能としてEQEから車外へ電力を供給できる双方向充電、いわゆるV2H/V2Lを採用したことも訴求点だ。
基本骨格に関しては、新設計の電気自動車専用プラットフォームを採用する。また、バッテリー周囲を強固なフレームで囲み、フレームとバッテリーの間には側面衝突時の衝撃を効果的に吸収する衝撃吸収素材を配置。さらに、バッテリー前部のプロテクションシールドによって衝突時の他の車両や部品などの侵入による損傷を防止し、高電圧システムの損傷によるショート等の二次災害を防止した。
懸架機構は前4リンク式/後マルチリンク式で構成。ここに連続可変ダンピングシステムのADS+とエアサスペンションを組み合わせたAIRMATICサスペンションを標準で装備する。また、操舵機構にはリアアクスルステアリング(EQE350+は最大10度、EQE53は最大3.6度)を導入。約60km/h以下での走行時は前輪と逆方向に後輪が切れ、駐車時などの取り回しやすさを向上させ、一方で約60km/h以上での走行時は前輪と同じ方向に後輪が切れ、安定性の高い高速コーナリングやレーンチェンジを実現した。さらに、パワートレインやESP、サスペンション、ステアリングの特性をドライバーが好みに合わせて変更できるダイナミックセレクトを採用。モードの切り替えはメディアディスプレイの下端にあるスイッチで行い、EQE350+は標準設定のComfortのほか、Sports、Eco、Individualを用意し、一方でEQE53にはComfort、Slippery、Sports、Sports+、Individualの選択を可能とした。
エクステリアについては、メルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」を反映したデザインを採用。“ワン・ボウ(弓)”シルエットのサイドビューとクーペのようなサッシュレスドア、高い位置をアーチ状に走るベルトラインなどでシームレスな基本フォルムを構築したうえで、通常よりも前方に位置する A ピラーと前後のショートオーバーハングによりゆったりとしたキャビンスペースを確保したキャブフォワードデザインや、超音波センサー、カメラ、レーダーセンサーなど運転支援システムの様々なデバイスを組み込んだブラックパネル(EQE350+がスターパターン、EQE53が縦桟パターン)のフロントフェイス、曲線的な螺旋構造で内部を構成したLEDリアコンビネーションランプおよび連続したライトバンド(光の帯)などを配して、先進的かつ官能美あふれるルックスを創出する。エアロダイナミクスも最大限に重視し、連続シール(サービスフラップ、ブラックパネル、ヘッドライトの間など)を配したフロント部や、流線形デザインのAピラー、リアアクスルに働く揚力と空気抵抗をともに低減するトランクリッドスポイラー、ボディ下側を流れる空気を整流するアンダーボディパネル、空力特性を考慮したホイールデザインとタイヤ(EQE350+はハイグロスブラック19インチ5ツインスポークホイール+255/45R19タイヤ、EQE53はマットブラック20インチAMG5ツインスポーク+前265/40R20/後295/35R20タイヤ)などを採用。合わせてNVH(騒音、振動、ハーシュネス)にも入念な対策を施し、ボディの構造部の空洞部分の多くには防音発泡材を、サイドウインドウの間には6枚のシールを、Aピラーとフロントウィンドウとの境目には特殊な形状のゴム製トリムを、eATSには発泡材による密封を、駆動ユニットにはラバーマウントによる二重絶縁を導入するなどした。
内包するインテリアは、ゆったりとしたキャビンスペースを実現したキャブフォワードデザインを基調に、大面積のディスプレイによってデジタル化を図りながら、ジェットエンジンのタービンを模したエアアウトレットやフローティングパターンのセンターコンソール、同じくフローティングパターンで構成したうえでアームレスト、ドアグリップ、ドアポケット等を機能的に組み込んだドアトリム、周囲が暗くなると自動的に点灯するアンビエントライトなどによってモダンな造形を具現化。ディスプレイの表示は複数のスタイルからカスタマイズすることが可能で、EQE350+はスポーティ、クラシック、ジェントル、ナビ、アシスト、サービスの6スタイル、EQE53はTRACK PACE、Supersport、スポーティ、クラシック、ジェントル、ナビ、アシスト、サービスの8スタイルを設定する。また、EQE53には12.3インチのコックピットディスプレイ、17.7インチの有機ELメディアディスプレイ、12.3インチの助手席側有機ELフロントディスプレイという3枚の高精細ディスプレイを一体化した「MBUXハイパースクリーン」をオプションで用意。快適装備として、複数のドライビングサウンドの中から好みのサウンドメニューが選べるサウンドエクスペリエンスや、浮遊汚染物質を効果的に除去する新開発の大型HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air)も組み込んだ。
シートについてはEQE350+にラップアラウンド形状のサイドサポートを配した本革シートを、EQE53にサポート性を高めたスポーツタイプのナッパレザーシートを採用。いずれも輪郭に沿って光る照明付きのパイピングを施す。カラーはブラック/スペースグレー、ネバグレー/バラオブラウン、ブラック/バラオブラウンを用意。一方でトリムは、レーザーカットバックリット(メルセデス・ベンツパターン)/ハイグロスブラックを標準で採用し、EQE53にはオプションでAMGカーボン/AMGカーボンファイバーを用意した。
先進安全運転支援システムの充実化もEQEのトピックだ。高度化されたステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーの働きにより周囲の交通状況をより的確に把握することができる最新のインテリジェントドライブを標準装備。機能としては、ふいに現れた渋滞最後尾への衝突回避を図る渋滞時緊急ブレーキや、後方からの衝突被害を軽減するPRE-SAFEプラス(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)、ウインカーを点滅させるだけで車線変更できるアクティブレーンチェンジングアシスト、歩行者や自転車に自車の接近を知らせる車両接近通報装置、もしもの場合にクルマを安全に停止させるアクティブエマージェンシーストップアシストなどを組み込む。また、テレマティクスやMercedes me connectにMercedes-EQ専用のプログラムを用意。具体的には、Electric Intelligenceナビゲーション、充電ステーション情報、出発時刻に合わせたプリエントリークライメートコントロールの設定、エネルギーフローの表示、最大充電電流の設定などを採用する。さらに、自然対話式音声認識機能を備えた対話型インフォテインメントシステムのMBUXは、従来の会話のほか、「充電ステーションを探して」など電気自動車固有の機能にも対応。合わせて、安心のEVカーライフと充電サービスを提供する「Mercedes me Charge」も設定した。
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みんなのコメント
テスラのバッテリーが充電できなくなり交換に240万って動画をYouTubeで見たけど、ベンツはどうなのかな。
その後テスラは爆破されてたけど。
ポンっと金出せる金持ち以外高級電気自動車は手を出してはいけない。