マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは、F1シンガポールGPで上位争いを展開したメルセデス勢がレース終盤に新品のミディアムタイヤに交換したことで、ランド・ノリスが表彰台のチャンスを失ったかもしれないと考えたと明かした。
フェラーリのカルロス・サインツJr.が先頭でペースをコントロールして後続を従えて周回を重ねる中、ノリスは第2スティントで3番手を走行していた。
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しかし44周目にバーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言されると、ノリスを挟むように走っていたメルセデス勢が2回目のピットイン。これによりノリスは2番手に浮上した。
新しいミディアムタイヤへ履き替えたメルセデス勢はサインツJr.とノリスよりも1周1秒以上速いラップタイムを刻み、トップ2に急接近。メルセデスがコース上で2台を抜き去り、劇的な勝利を手にするのではないかとも思われた。
その時マクラーレンのピットウォールにいたステラ代表は、メルセデス勢がタイヤ交換のためにピットへ入っていく様子を見て、ノリスの表彰台のチャンスはなくなったと思ったという。
「彼らが新品のミディアムタイヤに履き替えているのを見た時は、抜かれるんじゃないかと思った」とステラは言う。
「新品のミディアムは、スティントの長さを考えると、あの状況では正しいタイヤだった」
「実際に我々もピットインすることを考えたが、(ミディアムタイヤはもう残っていなかったため)中古のソフトになるだろうし、そのソフトで16~17周も全力で走るのは不安だった。だから我々はステイアウトすることにした。セーフティカーが出ていればピットインしただろうが、VSCだったからそうしなかった」
またステラ代表は、メルセデス勢に負けることも覚悟していたため、仮に抜かれても取り乱さないようにと自分に言い聞かせていたという。
「緊張はしていたが、あまり楽観的ではなかった」とステラ代表は言う。
「私は事が起きるのをただ待っていた。『あまりガッカリしすぎないように』と言う準備をしながらね」
「彼らは2台とも新品のミディアムタイヤで、VSCは彼らの思い通りに上手くハマった。我々はベストを尽くそうとしたが、状況が変わってしまった」
そしてステラ代表は、3番手を走ったジョージ・ラッセルがノリスを抜くまでに足らなかった原因は、ブレーキやタイヤのオーバーヒートにあると推測している。
首位サインツJr.は後続を突き放すことなく、あえてノリスをDRS圏内に留めることで、メルセデス勢との壁として活用。逆にノリスとしてもサインツJr.の後方1秒以内を走ることでDRSを使うことができ、メルセデス勢が抜きにくい状況を形成していた。そして2台の後方乱気流を受けるラッセルはダウンフォース面、冷却面でも厳しい状況が続き、最終的にはクラッシュでレースを終えることとなったと、ステラ代表は考えている。
「彼らはすぐに勢いを失って、タイヤのトラクションもなくなっていった」とステラ代表は言う。
「最後の3周は『いけるかもしれない』と思った」
「でもカルロスとの協力がなければ、あのようなことはできなかったと思う。カルロスは彼自身の利益のために、ランドをDRS圏内に収めたかったんだ」
「だからランドが(メルセデス勢を)ディフェンスしようとして失速した時、カルロスは積極的にランドがDRS圏内に入るのを待ったんだと思う。両チームにとって素晴らしい結果をもたらすための、ふたりの元チームメイトのちょっとしたチームワークだったね」
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みんなのコメント
それをルクレールがやった
サインツとラッセルの間で 行ったり来たりして、ラッセルとノリスの距離から、2台のペースを探った
そして ミディアムに関してではあるが、ラッセルには少しペースがありそうで ノリスはフェラーリとおそらく全く同等と理解し、ハードの方が速いがロングなので 結局40秒のペースが、ベストとなりハードしか無いし サインツは1ストップの40秒で走り切るしか手が無かった
メルセデスがミディアムで ルクレールはノリスにカマをほりかけ、タイヤを痛めペースがなく ラスト2周キツくなる、と言うより駄目パターンだった
そこで、ノリスへの DRSプレゼントブロックだ
これは 前戦でもやるべきモノで、話し合われた筈だ