現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 座れりゃどれも一緒……じゃない! クルマのシートをわざわざ「高価なバケット」に交換する「多大なるメリット」とは

ここから本文です

座れりゃどれも一緒……じゃない! クルマのシートをわざわざ「高価なバケット」に交換する「多大なるメリット」とは

掲載 23
座れりゃどれも一緒……じゃない! クルマのシートをわざわざ「高価なバケット」に交換する「多大なるメリット」とは

 この記事をまとめると

■一般的な乗用車のシートは万人にフィットするように作られている

フルバケとセミバケは何が違う? キャプテンって何? 意外と知らないクルマのシートの種類とは

■アフターパーツとして「フルバケットシート」と「セミバケットシート」が存在する

■バケットシートはホールド性の高さがズバ抜けており腰痛対策にもオススメだ

 シートを交換すると何がいい?

 シートをなぜ交換するのか。

 それは、それぞれのシートには適した使い方と目的があるから。その目的のために、ユーザーは交換という手段を選ぶ。オーソドックスな純正シートは小柄な女性から大柄な男性、そのどちらにも当てはまらない人まで、万人にフィットするように作られている。つまり、誰しもが乗れるようになっている。裏を返せば誰にもジャストフィットしないといえるかもしれない。それが純正シートに求められるスペックだ。

 純正シートはそのような仕立てなので、シートを社外品に交換することにより、自分のカラダや目的にマッチしたものにすることができる。そんなアフターパーツのシートとして広く知られているのが、バケットシートと呼ばれるタイプ。

 特徴は、カラダを包み込むような形状となっている点で、左右の高いサポートがカラダを包むことで、コーナリング時にカラダを支えることができ、サーキット走行やレース、峠道などで強い横Gが発生したときにカラダがGに負けて傾いてしまうことを防ぐことができる。

 そのバケットシートは大きくわけて2種類。それがセミバケットシートとフルバケットシートと呼ばれるものだ。

 セミバケットシートは、純正シートのようなリクライニング機構を備えていて普段使いしやすいのと同時に、下半身を支えるサポートと上半身を支えるサポートが大きくなっている点が特徴だ。

 もうひとつのフルバケットシートは一切のリクライニング機構を排除したモデルのこと。FRPやカーボンなどでベース(シェル)を作り、そこにスポンジやクッションを載せただけといった構造だ。そのなかにカラダを入れることで全身がサポートされて強いホールド感を得ることができる。

 フルバケットシートの剛性感はケタ違い!

 フルバケットシート最大のメリットは、その剛性感の高さ。リクライニング機構をなくすことでシートの上部と下部の間にあった蝶番などのメカニズムを排すことができる。つまり、一体成型とすることで極めて高い剛性感を感じることができるのだ。この剛性感、じつはかなり重要で、サーキット走行では強い横Gがかかったときにわずかにシートがたわんでいるのが気になってくる。そうしたストレスを排除できるのだ。

 一方のセミバケットシートは、リクライニングするためにいちばんホールドしてほしいお尻の横部分に隙間が生まれてしまう。そこに隙間がないとリクライニングできないだけに、構造上致し方ないが、どうしてもホールド性とその剛性感ではフルバケットシートと比較して劣る部分があるのだ。

 フルバケットシートでは前述のとおり一体構造なので、このお尻の横部分も継ぎ目なくホールドされ、高い剛性感を感じることができるというわけだ。

 また、リクライニング機構がなくなるため、軽量に仕上げられるメリットもある。レースやタイムアタックとなると少しでもクルマを軽くしたい。そこでフルバケットシートは、重量の観点でも有利なのだ。

 よく「フルバケットシートは快適性の面で辛い……」という意見もあるが、それはフィッティング次第。きちんとしたポジションを構築できればむしろ疲れにくいともいえる。幅が狭めのフルバケットシートだとややお尻と太ももが圧迫されて疲れを感じることがあるかもしれないが、フルバケットシートだから腰痛が起きるということはない。

 逆にちゃんとしたポジションを出せば、その位置でしか座れなくなるので、むしろ腰痛は発生しにくいと筆者は分析する。

 国内最大手であるスポーツシートメーカーのBRIDEでは、フルバケットシート自体の大きさのバリエーションが広がり、女性や小柄な人向けの小さなサイズと、大柄な人向けのXLサイズのフルバケットシートもラインアップされている。そういったモノをそれぞれ店舗などで座ってみて、カラダに合ったものを選び、角度や左右位置などはプロショップで綿密にフィッティングしてもらうことがおすすめだ。

 DIYでの取り付けも可能だが、意外にその快適性に差がつくほか、最近ではシートエアバッグ用の着座センサーへの対応などが必要なケースが増えているので、シートの取り付けはプロのフィッティング術を活用するのがおすすめといえる。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
motorsport.com 日本版
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
レスポンス
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
motorsport.com 日本版
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
くるまのニュース
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
AUTOSPORT web
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
バイクのニュース
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
VAGUE
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
レスポンス
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
モーサイ
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
モーサイ
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
くるくら
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
日刊自動車新聞
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
くるまのニュース
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
【ドライブグルメ】中央自動車道・双葉SA(上り)のオススメ テイクアウトは、ユニークな総菜パンと定番のアップルパイ
Webモーターマガジン
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
くるくら

みんなのコメント

23件
  • 百式
    レカロには触れてくれないのね(;´・ω・)
  • toh********
    着座位置低すぎなものが多い。サーキット走行しかしないならそれでもいいが街中では不都合多い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.0250.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1290.0万円

中古車を検索
フィットの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.0250.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1290.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村