軽自動車でも広々とした空間を確保できるクルマも!
クルマで車中泊するには、キャンピングカーや軽キャンパーしかないと思ってはいないだろうか? じつは、ミニバンはもちろん、車種を選べばワゴンや軽自動車でも車内にフラットスペースが作れ、車中泊も可能なのである。つまり、普段はフツーの乗用車として使い、時に大人2人がそこそこ快適に寝られる空間、ベッドスペースにアレンジできるとすれば、無理してキャンピングカーを所有するより使い勝手は万能&抜群。万一の災害時にも役立ってくれるに違いない。
【アウトドアから災害時まで役立つ】「車中泊」向きのクルマ5選
1)フォルクスワーゲン・トゥーラン
トヨタ・アルファード&ヴェルファイアのような広大な室内空間&多彩なシートアレンジを持つクルマであれば、車中泊しやすいかどうかは容易に想像がつくが(2列目リラックスキャプテンシート、ベンチシートを推奨)、2/3列目席を格納したときのベッドスペースのフラット度では、フォルクスワーゲンのミニバン、トゥーランが優れている。
フロア長は前席背もたれまで約194cmもあり、長身の人でも就寝可能(マットレスは不可欠)。ちなみに天井高は場所によって約89cmあるから、天井の低さによる窮屈さも感じにくいのも魅力だ。
2)ホンダ・シャトル
意外性ではホンダ・シャトル。フィットベースのコンパクトなステーションワゴンだが、ホンダ独創のセンタータンクレイアウトによって後席を低くフラットに格納できる。メーカー公表値の最大ラゲッジ長184cmはともかく、ラゲッジフロア~後席格納フロアへとフラットに続くベッドスペースだけで実測177cmもある。
では、177cm以上の身長の人は足を伸ばして寝られないのか? と言えば、そんなことはない。後席のヘッドレストを逆向きに付けなおすことで、ヘッドレストを具合のいい枕代わりに使え、枕部分までの荷室長=ベッド長は183cmにも達する。そんなアレンジをすれば、天井高は約83cmと高くはないものの、実際、身長185cmの人が真っ直ぐ寝られるのである。
3)ホンダ・フリード+
同じくホンダのフリード+はそもそも車中泊狙い!? の1台。何しろ「おやすみモード」なるシートアレンジがあり、後席を低く格納すればフロア下に大容量の収納を備えつつ、やや後下がりとはいえ全長約198cmものフラットなベッドスペースが出現。
もちろん寝たままでカップホルダーも使え、ラゲッジ壁面部分のユーティリティナットを利用して空間アレンジも自由自在。天井が高いため圧迫感もなく、天井にネットを張ることでLEDランタンなども吊るしておけるから、かなり本格な車中泊も可能になりそうだ。
4)ダイハツ・ウェイク
軽自動車ではTVCFでも有名なダイハツ・ウェイクが車中泊しやすい筆頭。シートアレンジにフルフラットモードがあり、ベッド長は約200cmに達するから大人2人の就寝が可能。ただし、前席背もたれを水平近くまで倒し、背もたれを前に格納した後席とつなげるため、多少の凸凹あり。
だが、それをフラット化してくれる「ジョイントクッション」というアクセサリーが用意され、さらにプライバシーシェードやカーテンまであるから本気で寝られる。しかも2WD車ならアンダートランクも完備し、寝ているときの荷物置き場に困ることもないから便利。
そのほかの車中泊に適しているクルマと言えば、ベッドとしての寝心地はともかく、アウトドアや災害時の電源供給車としての機能をも備えたアウトランダーPHEV。そして2列目プレミアムクレードルシートの寝心地(かけ心地も)が抜群で、100V/1500Wコンセントが用意されたオデッセイHVなども、お昼寝程度の就寝ならバッチリだろう。
最後にここで紹介した乗用車の室内空間をベッドルームに変身させるには、マットレスが不可欠な点も、改めて念を押したい。フリード+、ウェイクには専用のマットレスが用意されているが、寸法さえしっかり計っておけば、マットレスはホームセンターでも手に入る。ボクの愛車のステーションワゴンにも、万一の車中泊に備え、普段からぴったりサイズを探した厚さ2cmほどのかさばらないマットレスを、後席背もたれ部分でL字に折り曲げ、敷いてある。
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