メルセデス・ベンツが発表した2023年4~6月期の全世界新車販売台数(乗用車)は、上級セグメントが2桁増加するとともに、メルセデス・ブランドの電気自動車(EV)が倍増したことなどにより、4四半期連続で増加した。地域別では、主要地域がそろって増加した。また1~6月期は、半期ベースで2期連続のプラスだった。
4~6月期のEVは、販売構成比が1~3月期に対し1.6ポイント増の11.8%に上昇した。エントリーセグメントの「EQA」「EQB」が前年同期比で7~8割増加、量販セグメントの「EQE」が2.5倍に伸びたことで順調に拡大した。ただ、販売台数はEV大手のテスラの8分の1強にとどまる水準だった。メルセデスは今月、北米でテスラの充電ネットワークへの参加を表明しており、こうした基盤を活用してEV拡販を進めていく考えだ。プラグインハイブリッド車(PHV)を含む電動車の販売は同18%増の18万7600台だった。
テスラの2023年4~6月EV生産、上海ロックダウンの反動増で前年比85.5%増
車種別にみると、上級セグメントは、「Cクラス」や「SL」の派生モデルを追加したメルセデスAMGが約2割増の3万8千台、「Gクラス」が約3割増の1万1千台となり伸びを支えた。メルセデス・マイバッハは米国を中心に販売を拡大、約4割増の6500台だった。
量販モデルとなるコアセグメントでは、全面改良した「Eクラス」が同11%増の7万3千台に増加した。ただ「GLC」や「CLE」がモデルチェンジの狭間に差し掛かったため、全体では同1.5%増にとどまった。
エントリーセグメントは、仕様を向上した「CLA」が約3割増の2万1700台。さらにコンパクトSUVは「GLA」が6万5100台、「GLB」が7万4700台でそれぞれ2割前後増加し、全体の2桁増につなげた。
地域別販売では、欧州でEVが6割増え、販売構成比を同4ポイント増の18%に拡大した。このうち「EQEセダン」は同1.3倍の7千台だった。
アジアは、中国が「Eクラス」と「GLB」の好調で同11%増加した。米国ではEVが同8倍に伸びたほか、上級セグメントが4割増加した。その他地域は、戦争の影響で撤退したロシアの減少によってマイナスだった。
一方、1~6月期は、メルセデスのEVが前年同期比2.2倍に拡大。販売構成比は同6ポイント増の15%に上がった。ドイツのEV構成比は17%。米国のEV販売は同6倍の2万3800台となった。
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今後、どんどん他メーカーが良いものを作ってくる。