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アメ車スポーツカーの代表! 大幅進化で日本上陸した新型「シボレー コルベット」 その歴史と伝統とは

掲載 更新 25
アメ車スポーツカーの代表! 大幅進化で日本上陸した新型「シボレー コルベット」 その歴史と伝統とは

■初代コルベットの登場はいまから68年前の1953年

 1953年の初代モデルのデビュー以来、常にアメリカを代表するハイパフォーマンス・スポーツカーとして憧れの対象となってきた「シボレー コルベット」。その最新モデルとなる、第8世代の新型コルベットが、ついに日本でのデリバリーを開始した。

屋根が開く新型「コルベット」登場! フェラーリ並みに格好いいオープンモデルとは

 この5月29日には、富士スピードウェイで新型コルベットの成約者限定オンラインイベントが開催された。このイベントは当初、納車を待つ成約者を招いておこなわれる予定だったが、新型コロナウイルスにともなう緊急事態宣言の発令を受け、急遽限定ライブ配信という形が取られたが、本コースを激走する5台の右ハンドル仕様コルベットのデモ走行や開発担当チーフエンジニアのインタビューなど、盛りだくさんの内容になった。

 今回はそんなコルベットの歴史と新型の特徴、そしてライバルとなるモデルを紹介したい。

* * *

 初代コルベットが誕生したのは、いまから70年近く前の1953年。当時のアメリカは、第二次世界大戦の戦火を逃れた数少ない先進国であり、しかもクルマの最先進国であった。

 しかし、戦後となって徐々に欧州の高性能な2座オープンスポーツカーがアメリカに上陸し、注目を高めつつあった。ブランドとしてはMGやトライアンフ、ジャガー、そしてアルファ ロメオやメルセデス・ベンツなどだ。

 それらの欧州スポーツカーに対抗するために生まれたのが、初代コルベットだ。コルベットとは船の名称で、大戦中に護衛や偵察で活躍した海軍の小型快速艇を意味する。

 この初代コルベットのスタイルは、後輪のすぐ前に座席があり、その前にエンジンを搭載する長いフロントノーズがあった。ボディはFRP。つまり、その後に続くコルベットの伝統が、この初代モデルで確立されたのだ。

 また、初代モデルはコンバーチブルのみというのも特徴だ。この初代モデルは、発表とともに非常に大きな反響を呼び、すぐに大人気モデルとなる。現在まで続く、コルベットのドリームカーとして歴史がここに始まるのである。

 その後、1963年に第2世代にバトンタッチ。この世代から、コンバーチブルだけでなくクーペも用意されるようになる。また、「スティングレイ」の名も、この世代から使われるようになっている。名前の由来は、1961年に発表されたコンセプトカー「スティングレイ・レーサー」だ。第2世代モデルは、そのコンセプトカーのデザインを踏襲していたのだ。

そして、1968年に第3世代、1983年に第四世代、1997年に第5世代、2005年に第6世代、2014年に第7世代がデビュー。FRPボディにロングノーズのFRスポーツという初代からのスタイルが脈々と継承されていたのだ。

■8世代目にしてコルベットの歴史を変えた新型

 そんなコルベットの68年に及ぶ歴史の分岐点ともいえる革命児が、今回登場した第8世代の新型コルベットだ。

 まず革新的なのが、初代から続いたFR駆動ではなく、ミッドシップリアドライブを選択したことだ。これにより新型コルベットは、いままでにない新たなプロポーションと高いパフォーマンスを獲得している。

 また、コンバーチブルにリトラクタブルハードトップを採用した。幌ではなく、電動ハードトップを採用したのは、コルベット史上初となる。そのため、キャビン内の静粛性やセキュリティと耐久性向上など、多くのユーザーメリットが生まれている。

 さらには、右ハンドル仕様も用意した。これもコルベット史上初の快挙だ。しかも、その右ハンドル仕様車は日本が最優先で供給されている。これも日本のユーザーにとっては朗報だ。

 パワートレインは、6153ccのV型8気筒自然吸気ガソリンエンジンとなる。伝統のOHVながら可変バルブタイミング機構と直噴システム、気筒休止機構を備える。そのパワーは、最高出力495馬力/6450rpm、最大トルク637Nm/5150rpm。8速DCTを介して後輪を駆動する。車両重量はクーペで1526kg、コンバーチブルで1572kgとなる。

 日本での価格は、スタンダードの「クーペ2LT」が1180万円、上級の「クーペ3LT」が1400万円、「コンバーチブル」が1550万円。パワートレインは全車共通となる。

 この新型コルベットの注目点は、ミッドシップスーパーカーでありながら、1000万円前半からという価格だろう。

 また、NAエンジンの後輪駆動であることも特徴となる。ミッドシップV8のフェラーリ「F8トリブート」は3000万円を優に超えるし、ランボルギーニ「ウラカン」も2000万円以上、マクラーレン「GT」も同じく2000万円以上。そしてそれらは皆ターボモデルである。

 また、ハイブリッドスーパーカーのホンダ「NSX」も2420万円。これらと新型コルベットとは、価格帯がまったく異なるのだ。ミッドシップスポーツカーとして、新型コルベットは異例なまでのバーゲンプライスといえるだろう。

 一方、ポルシェ「911カレラ」は1429万円、「911カレラ カブリオレ」で1654万円と、新型コルベットと価格帯が近くなる。911カレラとカブリオレは、最高出力385馬力・最大トルク450Nmの3リッター水平対向6気筒ターボエンジンに8速PDKを搭載するRRだ。

 新型コルベットに搭載される大排気量V8のNAエンジンは、パワーこそターボ付きに敵わないが、そのフィーリングはほかでは味わえない独自の魅力を備えている。人気があって当然という内容だ。

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みんなのコメント

25件
  • まさかのミッドシップ化、そしてコストパフォーマンス。以前C5コンバーチブルを所有していましたがこう言う進化をしてくるとは予想もしてなかった。
  • 父が大ファンでC3からの歴代コルベットは我が家のガレージにありました。
    C4はあまり気に入らなかったのか一時的にランボルギーニのディアブロになった事があったけどC5が出るとすぐに乗り換え。
    今回のモデルチェンジで食いついてるのは逆に自分の方で父はあまりピンと来ていないようです。
    やはり父の世代のコルベットとはロングノーズの誰が見ても「あ、コルベットだ」と思えるあのスタイリングであって今回のモデルチェンジは「名前はコルベットなんだけど…」っていう感じみたいですね。
    自分は発表された時から一目惚れのベタ惚れなんですが…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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