■北京五輪でも注目を集めたトヨタ新型「bZ4X」
トヨタが2021年に発表した電気自動車「bZ4X」は、同社が2025年までに合計で7車種を展開する予定の「bZシリーズ」第一弾となるSUVです。
【画像】トヨタ新型SUV「bZ4X」を色んな角度から見る(65枚)
2022年央に北米、日本、中国などの市場で発売予定ですが、中国のトヨタ車では今までにはなかった「ふたつの合弁会社が同じ名前で製造・販売」という形で展開される予定で、話題となっています。
トヨタのEV戦略のかなめとなるbZ4Xは2021年4月に開催された上海モーターショーで、量産車に近い状態のコンセプトモデル「bZ4Xコンセプト」として発表されました。
ワールドプレミアがおこなわれたのが中国なので、トヨタとしてもとくに中国市場を意識したモデルということなのでしょう。
その後、2021年11月に開催されたLAオートショーで北米向けの量産モデル、そして同月に開催の広州モーターショーでは「bZ4Xプロトタイプ」としてプロトタイプモデルが中国初のお披露目となりました。
また、2022年2月4日から20日まで開催された2022年北京オリンピックでは、bZ4Xが聖火リレーの伴走車として使用されました。
ここでおさらいしておきたいのが、中国市場特有の「合弁会社」というシステムです。
中国では輸入車に対して高い関税を課しています。2018年7月から9座席以下の乗用車に対しては25%から15%に引き下げられましたが、高い関税を回避するために多くの外国メーカーは一部モデルを中国国内で生産しています。
また、合弁なしでは中国国内での生産が最近まで許可されていなかったため、海外メーカーは中国の自動車メーカーと合弁会社を設立し、その工場で自社モデルを生産することになります。
トヨタもその例外ではなく、「アルファード/ヴェルファイア」といった一部モデルを除き、 中国にて現地生産をおこなっています。
現在トヨタが展開する合弁会社は主に2社存在し、それぞれ第一汽車との「一汽トヨタ」、広州汽車との「広汽トヨタ」となります。
そして特徴的なのが、トヨタは基本的にひとつのモデルをデザインと名前を変えた姉妹車としてふたつの合弁会社から展開しています。
例えば、トヨタの小型セダン「カローラ」は、日本ではもちろんカローラとしてお馴染みで、中国でも一汽トヨタがカローラを製造・販売しています。
一方、同じカローラでも広汽トヨタからはデザインの異なる姉妹車が「レビン」として販売されています。
カローラとレビン以外にも、一汽トヨタと広汽トヨタからは、「ヴィオス/ヤリスL」、「アリオン/レビンGT」、「イゾア/C-HR」、「カローラクロス/フロントランダー」、「RAV4/ワイルドランダー」、「ハリアー/ヴェンザ」、「クラウンクルーガー/ハイランダー」、「グランビア/シエナ」がそれぞれ姉妹車として展開されています。
ちなみに唯一例外なのが一汽トヨタの「アヴァロン」と広汽トヨタの「カムリ」です。同一の車格としてそれぞれの会社から展開されていますが、使用しているボディは異なり、姉妹車ではありません。
また、アルファードとヴェルファイアに関しては中国では製造されていませんが、ヴェルファイアは「クラウン ヴェルファイア」として一汽トヨタが、アルファードは広汽トヨタが輸入車として販売しています。
■北京モーターショー2022で何らかの発表がおこなわれる?
さて、本題に戻ります。新型bZ4Xですが、中国では一汽トヨタと広汽トヨタの両社がbZ4Xと同じ名前で製造・販売することを予告しています。
今までの車種はひとつのモデルをデザインと名前の違う姉妹車として展開していたため、もしもこのままふたつの合弁会社がbZ4Xを販売することになれば、前代未聞の出来事となります。
名前を変更しないままふたつの合弁会社から販売するのは、どちらもまとめて「bZシリーズ」の一員として展開したいというトヨタ側の考えなのでしょう。
とくにこの車種は今までのトヨタにはなかったまったく新しいタイプの商品なので、それなら納得がいきます。
ちなみに、一汽トヨタが製造・販売するbZ4Xの仕様はすでに中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)のサイトから確認できます。
工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが新型モデルを正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。
そのため、工信部が掲載する情報を元に、これからどのようなクルマが発表されるのかが事前にわかるシステムとなっています。
現在3仕様の詳細が閲覧可能で、それぞれ前輪駆動モデルが2仕様、四輪駆動モデルが1仕様となっています。つまりは、中国でも前輪駆動と四輪駆動の2種類が展開されることとなります。
ボディサイズは両者ともに全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mmとしており、北米仕様や日本仕様と同一です。
パワートレインに関しては、前輪駆動モデルが出力150kW(204馬力)のアイシン製1XM型モーターを1基、四輪駆動モデルが出力80kW(109馬力)のアイシン製1YM型モーターを2基搭載するとされており、この辺りの仕様も他市場向けモデルと一緒です。
ただ、バッテリーの容量はとくに書かれていないものの、製造会社は天津一汽トヨタと書かれており、この辺りは中国仕様車独自となります。
中国での販売も2022年半ばを予定しており、4月に開催予定の北京モーターショーではそれに関するなんらかの発表があるのではないかと予想されます。
トヨタのbZシリーズは中国市場を重視しているので、そこでどう受け入れられていくのかに引き続き注目したいと思います。
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さすがグローバル企業様は違うわ