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ロールス・ロイスが前澤友作氏の依頼でエルメスと共同でビスポークモデル「ファントム・オリベ」を製作

掲載 更新 10
ロールス・ロイスが前澤友作氏の依頼でエルメスと共同でビスポークモデル「ファントム・オリベ」を製作

「ロールス・ロイスの頂点を極める製品をこれほど華麗に表現したことは、画期的な出来事です。世紀を越す経験と伝統を有するロールス・ロイスとエルメスという、2つのラグジュアリー・ブランドを結びつけた結果、両社のデザイナー、素材の専門家、熟練した職人たちが密接かつ本格的に協力し、世界に1台しか存在しないファントムとして結実しました。このような創造的な挑戦で技術的にも難易度の高い依頼に対し、一致団結してお客様の素晴らしいビジョンを見事に実現できたことを誇らしく思います。」

ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者
トルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏

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「両社が手を携えて行ってきた創造とクラフトマンシップの素晴らしい旅の末に、この特注車に命を吹き込むことができ、本当に嬉しく思っています。私たちの革新的な精神、素材の品質、職人の技術により、お客様のビジョンをユニークかつ現代的に表現することに貢献できたことを誇りに思います。ロールス・ロイスの専門家と一緒に仕事をして、この車がエルメスが日々大切にしているあらゆる価値をどのように表現しているかを知ることができたのは、本当に嬉しいことでした。」

エルメス・ビスポーク部門、デザイン・エンジニアリング・ディレクター
アクセル・ドゥ・ボーフォール氏

「このユニークなファントムには、東洋と西洋、古代と現代、静けさと爽快さが融合しています。エルメスとの共同作業は創造的かつ文化的な素晴らしい交流となり、互いに多くのことを学びました。わたくしたちは、お客様から大胆かつ明確で想像力に富んだ構想を持ちかけられるといつでも歓びを感じます。そしてそれを完璧に実現できたときには大きな感動が得られます。」

ロールス・ロイス・ビスポーク・コレクティブ、リード・デザイナー
マイケル・ブライデン氏

ロールス・ロイス・モーター・カーズは、エルメス(Hermès)とのコラボレーションにより、華麗なビスポーク仕様のファントムを製作した。

英国ウエスト・サセックス州グッドウッドにあるロールス・ロイス・モーター・カーズの本社と、フランスのパリに拠点を置くエルメスのビスポーク・スペシャリスト・チームが共同でデザインし、手作業で製作したこの「ファントム・オリベ(織部)」には、このクルマのオーナーである日本人実業家、前澤友作氏の個性と情熱が反映されている。

KAORU YAMADA

前澤氏は、このクルマを「陸のジェット(ランド・ジェット)」と呼び、プライベート・ジェットで移動するときの静けさと排他性を路上でも実現することを想定。印象的なツートンのエクステリアは、日本古来の陶器「織部焼」の熱心なコレクターである前澤氏の希望で、織部の特徴的な暗緑色とクリーム色の釉薬で彩られている。

エクステリア上部はこのために特別に調合したビスポーク・カラー「MZオリベ・グリーン」で仕上げられており、ロールス・ロイス・モーター・カーズは、前澤氏のプライベート・ジェットにも同じ塗料を使用できるようにしているという。

グッドウッドのサーフェス・フィニッシュ・センターのスペシャリストが何か月もかけて開発したこの塗色は、この16世紀の焼き物の特徴である光沢ある暗緑色の釉薬を見事に再現。エクステリアの下部は、美しさを締めくくるクリーム・ホワイトで仕上げられている。

この織部焼に触発されインテリアにもよく調和した配色は、パリのエルメスのデザイナーや職人たちと、ウエスト・サセックス州グッドウッドのロールス・ロイス・ビスポーク・コレクティブのデザイナー、エンジニア、職人たちが心をひとつにして創り上げ、実現させたもの。スタッフ間で互いの専門知識を共有し、創意工夫を積み重ねることで、ひとつひとつの構成部品が両高級ブランドの極めて優れた伝統を体現している。

インテリアは主として「エルメス・エネア・グリーン・レザー」で仕上げられており、この素材はステアリング・ホイール、ダッチェス・ストラップというグラブ・ハンドル、ギア・セレクター、クライメート・コントロール設定用のロータリー・コントローラーなど、乗員が直接触れる細部に採用されている。

室内を包み込むように、エルメス・レザーをダッシュボード上部、インテリア・ピラー、リヤ・パーセル・シェルフに採用。また、グローブ・ボックスやラゲッジ・ルームのライニング、センター・コンソール、デカンタ収納部やシャンパン・クーラーなど、目立たない箇所にもエルメス・レザーを使用している。

このプロジェクトが両メーカーの真の共同作業により行われ、両ブランドの相互理解を示すものとして、グローブ・ボックス・リッドには「Habillè par Hermès Paris(エルメス・パリによる装飾)」 の文字が刻印されている。

後部座席用ヘッドレストのクッション部分やカーフ・サポートには、繊細なエルメスのパイピングが施されている。また、柔らかなシーシェル・ホワイトのアクセントと、色を合わせたラム・ウール製フロア・マットが、全体として明るく広々とした印象をもたらしている。

インテリアにおいても、随所にロールス・ロイス・ビスポークのデザインや職人の技術が活かされており、例えば木製スピーカー・グリルは、ドアに貼られたオープン・ポア・ロイヤル・ウォールナットのベニアに丁寧に穴あけ加工を施したもので、継ぎ目のない美しい質感と繊細な手触りを生み出している。

さらに、センター・コンソール、リヤ・コンソール、ピクニック・テーブルの背面にもオープン・ポア・ロイヤル・ウォールナットを使用。またロールス・ロイス初の試みとして、ドア・アームレスト、センター・コンソール、リヤ・コンソール、さらに特筆すべきはヘッドライナーに、エルメスを代表する「Toile H(トワル・アッシュ)」キャンバス地を採用している。

エルメスは、乗馬の伝統と革新的なクラフツマンシップのノウハウを車のインテリアに注ぎ込み、馬具職人が使用していたステッチやエッジ・ペイントの技術を使ってレザー張りを仕上げた。ファントムの「ギャラリー」はロールス・ロイス独自の装備品であり、ダッシュボードの幅いっぱいにわたっている。

エルメスの象徴的なスカーフを数多く手がけた著名なフランス人アーティストでイラストレーターでもあるピエール・ペロン氏(1905-1988)のデザインをもとに、エルメスはファントムの「ギャラリー」のためのアートワークを制作。

印象的なエルメスの馬のモチーフにインスパイアされたこの作品は、オープン・ポア・ロイヤル・ウォールナットを素材に手描きしたもので、アート・ギャラリーのようにガラス越しに飾られている。

ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者のトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏は、次のように述べています。

「この荘厳で味わい深いロールス・ロイス ファントムは、世界の2大ラグジュアリー・ブランドの才能ある人々が、前澤氏のような、先見の明がありインスピレーションに満ちたお客様と密接に協力することで、どのようなことが可能になるかを示しています。その結果はひとりひとりの真心、専門知識、ビジョン、そして技能の集大成として、両社の職人や能力の粋を集めた作品となっています」

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

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みんなのコメント

10件
  • 前澤さんは、このまま全力で踊り続けてもらいたい。
    タンス預金されると経済的によろしく無いからねw

  • 色が凄くいいなぁ
    イギリス車と緑色は相性抜群だ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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