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ミシュランX-ICE SNOW 新スタッドレスタイヤの試乗テストレポート

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ミシュランX-ICE SNOW 新スタッドレスタイヤの試乗テストレポート

ミシュランのスタッドレスタイヤ「X-ICE3+」がさらに進化し、「X-ICE SNOW」になってデビューした。氷と雪、ロングライフ、ウェットグリップとトータル性能をさらに向上させたというX-ICE SNOWをミシュランのウインターテストコースのある旭川で試乗してきたので、早速お伝えしよう。

日本の雪道は氷、圧雪、シャーベットなど複雑な状況が絡み、タイヤ開発では世界一難しい路面とも言われているが、そのトータル性能に磨きをかけ、さらに性能向上をさせたという自信作だ。その性能アップのために新たなコンパウンドの開発とトレッドパターンの開発など最新技術を投入してきたのだ。

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まずそのテスト方法からお伝えすると
1:スノー性能:スラロームやWレーンチェンジ、ブレーキングをレクサスRXでテスト
2:スノー&アイス性能:路面状況変化、ミューの変化によるグリップの違いをクラウンで体験
3:圧雪の定常円旋回:ハリアーでテスト
4:氷盤路での発進加速とブレーキ性能:ゴルフ7で比較テスト
これらのテストをして性能の向上の確認をしたわけだ。




X-ICE3+との比較

最初のスノー性能テストでは現行の最新タイヤX-ICE3+との比較テストでレクサスRXを使って特設コースでテストした。

スラローム走行とWレーンチェンジの項目だが、初期応答の違いを新旧のタイヤで感じにくく、似たような印象だった。だが、滑り出した時にグリップ感を残して滑っているかどうかの違いがある。というのは滑っているときに、グリップの回復を待っているのが今のX-ICE3+で、新しいX-ICE SNOWは同じく滑り出しをしているが、その滑っている時でもグリップ感を残しながら滑っているので、すぐにグリップの回復があることがイメージしやすいという違いがあるのだ。

次に縦方向のグリップの違いは体感するほどの違いは感じられなかったが、エンジニアによれば数値で示せるレベルで向上しているということだ。ただタイヤ全体の剛性感は新型X-ICE SNOWのほうが高く、結果的に安心感の違いを感じることになる。

路面変化

テスト路面は圧雪のスノーと氷路面の両方があり、ミューの変化を感じるテストだ。ミューが変わった時の制御の入り方を体験した。車両はクラウンで、ABSやトラクションコントロール、VDCといった制御介入が、滑りを感知すると同時車両姿勢を修正するため、氷路面でもグリップして走行することができた。もっとも車速的には20km/hからのブレーキテストというレベル。圧雪ではフル加速をして50km/hまで加速し、スラロームをする。

この時の加速グリップ力は制御が入るためもあるが、舗装路のようにフル加速できる頼もしさがある。そこからのフルブレーキもABSが働くが、ノーズダイブするほどの減速Gが発生するので、グリップ力の安心感が高い。

高負荷時のグリップ感

定常円旋回はハリアーで40km/hの速度でテスト。フロントの滑り出しやリヤタイヤのグリップ力などをテスト。最初のスラロームテストと同様に、タイヤは滑ってアンダーがでているのだが、グリップ感がステアリングを通して伝わってくるので、不安に感じることがない。スロットルを緩めればすぐにグリップが回復できることをタイヤが伝えてくるようだ。

リヤタイヤのグリップに関しテスト速度の40km/hではスライドすることはなく、旋回中ずっとグリップをしていた。R半径は不明だがイメージは40km/hで一定の転舵状態で徐々にアンダーが出るレベルの旋回だった。

アイス性能

これは完全な氷盤路で靴では歩けないレベルで滑る状態。気温はマイナス12度。スタート発進はアクセル全開で加速させ20km/hになるまでの到達時間を計測。そこからABSを効かせたフルブレーキテストで、停止距離の計測というテストだった。

これらの数値結果は公開できないということで、詳細を伝えにくいが、到達時間は短縮され制動距離も短くなったのは間違いないということだった。

この公表できない理由はタイヤ公正取引協議会からの要請で、数値の公表や比較テストはNGという指導があるということで、記者の「体感」でお伝えするしかない。つまりタイヤ公正取引協議会の「タイヤの表示に関する公正競争規約」の定める公式の試験方法と異なるため、そこで得た数値は公表してはいけないということなのだ。

搭載技術

それでは、ここから、性能向上させた新型のX-ICE SNOWに搭載した技術を見てみよう。

まずは、新開発したコンパウンド「エバーグリップコンパウンド」がある。剛性の高いポリマーベースの材料をコンパウンドに練り込んだもので、アイス、雪上でのパフォーマンスを向上させる。そして、摩耗してもゴム表面が再生され続けるので、性能が長く続き、表面に微小な凸凹を生成する。その小さな凸凹によるエッジ効果と水膜を破って接地しアイスグリップを高める効果を持たせている。さらに雪上では雪柱せん断効果も発揮するという仕組みだ。

サイプでは、VTSサイプを採用した。ブロックの倒れ込みを防止することで接地面をキープしアイスグリップを発揮させ、それとニュークロスZサイプを搭載。これは接地面効果を最大化するとともに、アイス路面の水膜を除去しアイスグリップを高める効果があり、安定したハンドリングへと繋がる。


トレッドパターンはサイプの長さを28%増加させ、エッジ効果を最大化した。Vシェイプのトレッドパターンと増加したボイドレシオ(トレッド面の溝の占める割合)がシャーベット路面やウエット路面で効率よく雪や水を排出し、安定したグリップを発揮するように設計されている。

サイプは、プラットフォームより深く刻まれたことにより、50%摩耗してもトレッドデザインは変化せずブレーキング性能を維持する。エバーグリップコンパウンドを溝底まで採用(剛性維持のため)し、スタッドレスの使用限界末期50%摩耗でもトレッドブロックがしなやかさを保ち、氷雪性能が長く続くという性能を作り出している。


このX-ICE SNOWには、X-ICE SNOW SUVもあり、全部で94サイズのラインアップが揃っているので、ほとんどのモデルがカバーできるだろう。

極寒地や雪上走行頻度の多いユーザーにおすすめできる逸品と言える新スタッドレスタイヤの登場だ。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

サイズ展開

X-ICE関連記事:https://autoprove.net/?s=X-ICE

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みんなのコメント

1件
  • 体感を伝えるしかないんなら、ちゃんと、体感わ書いてくれ。メーカーのみ公表記事を書いて、だそうだ。。。って、乗らなくても書けるぞ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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