バクー市街地サーキットを舞台に開催されているFIA F2第12戦。9月14日(土)のスプリントレースでは、ジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)が優勝を果たした。宮田莉朋(ローディン)はクラッシュにより完走できなかった。
F1アゼルバイジャンGPの併催となるF2の第12戦。今回は既にシーズンエンドを迎えたFIA F3から3名のドライバーが初参戦となっており、中でもクリスチャン・マンセル(トライデント)は予選10番手を獲得したことで、上位10名がリバースグリッドとなるスプリントをポールポジションから迎えた。フロントロウに並ぶのはレギュラー勢のジャック・クロフォード(DAMS)だ。
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また、オリバー・ベアマンが出場停止処分を受けたケビン・マグヌッセンの代役としてハースからF1に参戦することとなったため、プレマの1席を埋めるべくF3からガブリエル・ミニがF2参戦。スプリントレースは3番手からのスタートとなった。
21周のレースの幕が上がると、マンセルは好スタートを見せて首位を維持し、ミニはクロフォードを交わして2番手に浮上。F2デビュー戦のふたりがトップ2を占め、3番手には今季がF2参戦初年度のデュルクセンがつけた。
2番手以下を振り切りたいマンセルだったが、ミニがDRS圏内で食らいつくという展開に。7周目のターン1でミニはマンセルのイン側に飛び込んでオーバーテイクを完了し、首位に立った。
その翌周にはデュルクセンがマンセルを同じターン1で交わして2番手に浮上。ファステストラップをマークしながら首位のミニを追いかけた。
12周目にデュルクセンはミニを射程圏内に捉え、テールトゥノーズ状態で旧市街地の区間を抜けると、ホームストレートでトップに立った。デュルクセンはその後も攻めの手を緩めず、すぐさまミニをDRS圏外に押しやるとファステストラップを更新。独走状態に持ち込んだ。
一方で2番手ミニから、マンセル、クロフォード、ヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)までの4台がDRSトレイン状態となり、15周目にはレギュラー参戦組のふたりが一気にマンセルを交わした。
その直後、宮田がターン3でクラッシュ。デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)を抜きにかかったがコーナーを曲がりきれず、アウト側のウォールに突き刺さる形でマシンを止めたため、セーフティカー出動が宣言された。
レースは18周目から再開。首位デュルクセンはスタートライン直前でレーシングスピードに戻し、ターン1をトップで抜けると、ミニを交わして2番手に浮上してきたクロフォードとのギャップを開きにかかった。
デュルクセンは最終的に3.4秒差でトップチェッカー。嬉しいF2初優勝となった。2位にはクロフォード。ミニはマルタンスの追撃を振り切り、F2デビュー戦で3位表彰台を獲得した。今年はメルセデスからのF1昇格が決まっているアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)が、F3を飛ばしてのF2参戦ということで注目を集めたが、デュルクセンも同様にフォーミュラ・リージョナルからの”飛び級”組だ。
なおドライバーズランキングでは、2番手のガブリエル・ボルトレト(インヴィクタ)が5位入賞した一方で、首位のアイザック・ハジャー(カンポス)が12位で無得点となったため、タイトル争いはさらに接近した。
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