現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > アンダー500万円のアウディQ3スポーツバック35TFSI。クワトロ一択ではないもうひとつの価値

ここから本文です

アンダー500万円のアウディQ3スポーツバック35TFSI。クワトロ一択ではないもうひとつの価値

掲載 更新 4
アンダー500万円のアウディQ3スポーツバック35TFSI。クワトロ一択ではないもうひとつの価値

アウディと言えばフルタイム4WDの「クワトロ」一択のイメージが強いが、FFも侮れない。ここではアウディQ3スポーツバック35TFSIに試乗した。(Motor Magazine2021年5月号より)

クアトロシステムで一躍世に出たアウディだが・・・
アウディの歴史は複雑だ。アウグスト・ホルヒは自分の名を冠した超高級自動車メーカー「ホルヒ」を1899年に設立したが、技術にこだわりすぎたせいで投資家から愛想を尽かされて失脚。再起をかけて1909年に立ち上げたのがアウディだった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

こちらも戦前期には6気筒や8気筒のエンジンを積む高級車メーカーだったが、ホルヒ、DKW、ヴァンダラーとともに結成したアウトウニオン(自動車組合)は第二次世界大戦で壊滅的なダメージを受け、事業が立ち行かなくなる。

本格的な再生が始まったのは1969年のこと。もっとも、当時は「フォルクスワーゲンの高級版」という地味なイメージから抜け出せなかったのだが、こうした認識を決定的に変え、アウディを「先進的でスポーティなプレミアムブランド」に生まれ変わらせる牽引役となったのが1980年に発表されたフルタイム4WDのクワトロだった。

これ以降の躍進ぶりは皆さんもご存じのとおりで、アウディといえばクワトロ、クワトロといえばアウディといわれるほど認知度は高い。事実、ごく最近の統計でもグローバルな生産台数のほぼ半分がクワトロで、日本ではクワトロが半数を超えている模様。つまり、アウディを買うならクワトロを選んでおけば安心というわけだ。

でも、本企画は上限500万円のSUV選びである。その範囲で買えるそこそこサイズのアウディSUVとなると、たとえばQ3スポーツバックTFSIあたりがギリギリで、同車のクワトロには手が届かない。ところが、このFFのスポーツバックがなかなかいいのである。

クワトロは絶対解にあらず、FFこそ賢者の選択
現行Q3スポーツバックはガソリン+FF、ディーゼル+クワトロの2タイプしか用意されていない。このうち、TFSIはガソリン+FFとなるが、この1.5Lエンジンの吹け上がりが実にシャープ。しかも、車重はディーゼルより170kgも軽い!これが軽快な走りに役立つことはいうまでもなかろう。

もうひとつ付け加えておきたいのがロードホールディングの良さ。なにしろFFながらクワトロと同じ贅沢な4リンク式サスペンションを採用しているから、激しいコーナリングでもリアの接地性が薄れることはない。

もちろん、雪道に行ったらクワトロの敵ではないが、乾燥路を走る限りFFのデメリットは見出せないはず。しかも、アウディの各モデルは作り込みがていねいなことで定評がある。そんなQ3スポーツバックが400万円台で手に入るのだから、この際、クワトロでないことには目をつぶってもいいような気がする。(文:大谷達也/写真:永元秀和)

アウディ Q3 スポーツバック 35TFSI 主要諸元
●全長×全幅×全高:4500×1840×1565mm
●ホイールベース:2680mm
●車両重量:1530kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●総排気量:1497cc
●最高出力:110kW(150ps)/5000-6000rpm
●最大トルク:250Nm/1500-3500rpm
●トランスミッション:7速DCT(Sトロニック)
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●WLTCモード燃費:14.3km/L
●タイヤサイズ:215/65R17
●車両価格(税込):452万円

[ アルバム : アウディQ3スポーツバック35TFSI はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

中上貴晶が語るテストチームとのズレ。ホンダRC213Vの現状は「問題が多過ぎる。データ解析しても表れない」
中上貴晶が語るテストチームとのズレ。ホンダRC213Vの現状は「問題が多過ぎる。データ解析しても表れない」
AUTOSPORT web
いよいよランクル250の販売がスタート!どんなモデルがライバルになる?
いよいよランクル250の販売がスタート!どんなモデルがライバルになる?
グーネット
プリウスオーナーにおすすめ!鋭角のフロントガラスにフィットする内窓専用ワイパー カーメイト
プリウスオーナーにおすすめ!鋭角のフロントガラスにフィットする内窓専用ワイパー カーメイト
グーネット
ジープ 限定車「コマンダー オーバーランド」発売 ブラウン内装がプレミアムな室内空間を演出
ジープ 限定車「コマンダー オーバーランド」発売 ブラウン内装がプレミアムな室内空間を演出
グーネット
レンジローバーイヴォーク 2025年モデル受注開始!PHEV車を中心に価格を見直し
レンジローバーイヴォーク 2025年モデル受注開始!PHEV車を中心に価格を見直し
グーネット
ベテランだってチト怖い!? 鬼門!! [高速道路の合流]への恐怖心を払拭せよ!
ベテランだってチト怖い!? 鬼門!! [高速道路の合流]への恐怖心を払拭せよ!
ベストカーWeb
昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
ベストカーWeb
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
Auto Messe Web
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
motorsport.com 日本版
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース

みんなのコメント

4件
  • え!?これもオプションなの?てのがアウディだからね。結局オプション付けると600とかになるよ。でもいいクルマですこれ。サイズも程よいし。
  • 素の状態での450万だからな…。
    いろいろ付けて諸費用乗せると+100万。
    まあ、クワトロもハルデックスだから、
    都市部の普段乗りならFFでも悪くない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

485.0633.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

307.0549.0万円

中古車を検索
Q3 スポーツバックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

485.0633.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

307.0549.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村