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「故障車続出」のクリスマス 冬の英国カーレスキュー事情 念のため積んでおきたい装備

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「故障車続出」のクリスマス 冬の英国カーレスキュー事情 念のため積んでおきたい装備

長距離ドライブの前には簡単な点検を

年末年始は、クルマで実家へ戻るという人も少なくないだろう。だが同時に、クルマのトラブルも大きく増える。

【画像】故障車続出のクリスマス レスキュー車でも活躍 Dマックスとトランジット 全61枚

この時期に路上でのレスキュー・サービスを依頼すると、英国では150ポンド(約2万8000円)以上取られる場合も。実際は単純なバッテリー上がりということも多く、割高な作業料になってしまう。

英国の自動車協会(AA:日本でいうJAFのような団体)の会員なら費用を抑えられる。だが、救助に来てもらった現場で加入すると、会費は割高になることが通例だ。

折角の長期休暇だから、友人や家族との長距離ドライブを計画している読者も多いはず。ガソリンの残量だけでなく、ヘッドライトやテールライト、エンジンオイル、クーラント、バッテリー、タイヤ、ウオッシャー液の点検程度は忘れずに済ませたい。

交通状況や天気予報の確認も、大切といえる。AUTOCARの読者には、釈迦に説法かもしれないが。

2022年の報告では、クリスマス直前の12月23日から24日の2日間だけで、合計1700万台のクルマがグレートブリテン島の道路を走ったという。渋滞が頻発した高速道路は、南西のブリストルから伸びるM25号線や、ロンドンから北へ伸びるM1号線などだった。

2023年も、道路は渋滞するに違いない。近所へのクリスマスディナーの買い物でも、混雑に巻き込まれる可能性はある。最近のクルマは信頼性が高いとはいえ、気温が下がると故障も起きがちだ。

グレートブリテン島の平均車齢は8.4年

現在のグレートブリテン島を走っているクルマの平均車齢は、8.4年。統計開始以来、最も高い数字だという。また約1000万台は、2008年より以前に登録されている。

新車価格だけでなく、物価の上昇も止まらない。若いドライバーの3割以上は、クルマへ掛ける維持費を削っているという情報もある。

英国で自動車のレスキュー・サービスを展開しているRAC社によると、そんなドライバーはライトやエンジンオイル、タイヤの空気圧といった、基本的な点検もしないとか。走行距離も減少傾向にあり、バッテリーの充電が不充分な例も少なくないらしい。

その結果、いざという時に故障へ見舞われてしまう。さほどインフレが進んでいなかった2019年に、グレートブリテン島の路上で故障した車両は約25万台。2023年は、条件の良い6月から8月の3か月で6万2000台を超えた。2019年を超える勢いだという。

とはいえ、クリスマスに実家へ帰ることは大切な年間行事だ。ドライバーの負担は小さくないが、楽しい思い出が待っている。

では、故障したクルマの受け入れ態勢はどうなっているのだろうか。そこで英国編集部は、グレートブリテン島中部、バーミンガムの北にあるRAC社の本部へお邪魔してみた。ここでは、スタッフのパトロールやレスキュー作業の訓練が行われている。

スタッフ総出で対応に当たるクリスマス

RAC社の訓練ガレージの壁面には、レスキュー車に搭載されている膨大な道具を把握できるよう、透視図が描かれていた。各サイズのスパナからバッテリーまで、救助に必要な工具類が揃っている。

レスキュー車の後方には、以前までは牽引車両の前輪側を載せる、レッカー装置が搭載されていることが通例だった。しかし最近は四輪駆動も多く、前後のタイヤを載せられる仕様が主流だという。

特別なワッシャーに、4本と5本のスタッドボルトへ対応した、ユニバーサル・スペアタイヤも数本載っている。全体の80%の車両へ対応するらしい。

レスキュー車のディーゼルエンジンに繋がれた、5kWの充電器もある。バッテリーEVの駆動用バッテリーが空になっても、現場で充電が可能だ。

それら以外にも、多様なロックナットに対応したソケット、エグゾーストパイプのジョイント、簡易修理のパーツセットなど、様々なアイテムを搭載。立ち往生したクルマを運搬できないことは、殆どないそうだ。

同社では約1600台のレスキュー車を擁し、その殆どがフォード・トランジットといすゞDマックス。12月25日のクリスマス当日は一時的に出動回数が減るというが、その前後は急激に増えるため、スタッフ総出で対応に当たるという。なんとも頼もしい。

普段より多くのストレスを感じる時期

訓練ガレージの壁面へ書かれた作業項目のなかで、目を引いたものがあった。「冷静さを保つ」という内容だ。

「特にクリスマスは、普段よりストレスを感じている人が少なくありません。クルマがこんな時に故障すると、その傾向は更に高まります」。RAC社の技術責任者、ジェームス・ギブソン氏が説明する。

「私たちは、クルマの問題を解決するだけではありません。ドライバーや乗員を落ち着かせる訓練も重ねています」

「目的地に到着することが、依頼者にとって最も大切なこと。その場での修理が難しく、距離が遠くない場合は、レスキュー車で送迎したりレンタカーを手配します。本当のクリスマスが始まるようにね」

年始の時期も故障が多い

英国のAAによると、クリスマス休暇だけでなく、仕事が始まる年始も故障が多いとか。10日間前後も乗られなかったクルマが、活動を始めるタイミングだからだ。

原因で多いのが、バッテリー上がり。寒い地域では、充分な性能を持たないラジエーター・クーラントが凍ったり、エンジンオイルの粘度が硬すぎ始動しにくくなる場合もあるらしい。

凍結したフロントガラスへ張り付いたワイパーは、無理に動かすべきではないと、AAはアドバイスする。ドア周辺のゴムモールやキーホールも含めて、熱湯ではなくぬるま湯で優しく温め、溶かすのが良いそうだ。

気温が低い日は、ウオッシャー液の不凍温度にも気をつけたい。-20度まで対応したものが安心だという。

真冬のクルマに積んでおきたい装備

ケガなどの応急処置キット
スマートフォンのポータブル電源
予備のお金
パンク修理キット
ジャンプケーブル(ブースターケーブル)
三角表示板(停止表示板)
予備の着替えと毛布、ティッシュペーパー
非常食と飲料水
スノーブラシとスコップ

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みんなのコメント

1件
  • 葛葉恭次
    軽に屈強な男子4人がぎゅうぎゅう詰め、イブの夜に名古屋駅前を走り去っていったあのインパクトには勝てねえや…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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