低予算でもじつは選び放題
予算100万円で、趣味性が高く、爽快なドライブが楽しめるクルマこそ、オープンモデルではないだろうか。多くは2人乗りだから、実用車としては使いにくいが、クルマ好きのシングルやカップルにとっては、ぜひ自身のクルマ歴の中で所有、体験すべきモデルである。
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もちろん、オープンカーと言ってもマツダ「ロードスター」に代表されるライトウェイトオープンスポーツから、レクサス「SC430」のような「マイアミのマダム御用達」とも言えるラグジュアリーモデル、そしてVW「ゴルフカブリオレ」やBMW「3シリーズカブリオレ」といった後席を備えた実用性の高いモデルまでさまざまだ。
マツダ ロードスター(NC)
まず、探しやすい1台として挙げられる国産オープンモデルの筆頭が、ユーノスロードスターから今に至るマツダ ロードスターだ。根強い人気車だけに強気の価格設定が維持されていて、予算100万円でいけるのはロードスターとして初めての3ナンバーサイズ(といっても全幅1720mmだが)となった3代目のNC型。
初代・2代目に対して1000kgを超える車重だったこともあり、ライトウェイトスポーツとしてはやや不人気だったが、狙い目は2011年式前後のモデル。エンジンは2Lでトランスミッションは5MT、6MT、6ATが設定されていた。とはいえ、気軽に乗れるFRレイアウトのオープンモデルとして、オープンカー初心者なら満足、納得の走りを目いっぱい楽しめるオープンスポーツと言えるだろう。タマ数も多く、探しやすいのも特徴だ。
ダイハツ コペン
タマ数が意外に多い……!? のが、ダイハツ「コペン」。軽自動車規格の2シーターオープンスポーツで、その初代モデルの後期型なら2012年前後が、特別仕様車のアルティメットエディションを含めて狙える。
コペンはもちろん軽自動車だから、660cc DOHCツインスクロールターボエンジンを搭載し、最高出力64ps、最大トルク11.2kgmのスペックであり、車重800~840kgをもってしても、スポーツカーとして格別に速いわけではない。
だが、むしろ日常、近所一周でも全開(?)にできる等身大のスポーツカーであるところが最大の魅力。しかも、電動油圧ポンプ開閉式のアクティブトップ=ハードトップだけに、幌よりも耐久性がありイタズラに強い特性がある。もちろん、ライトウェイトを生かしたスポーティな走りを楽しむならMTの選択が絶対だろう。
トヨタ ソアラ(4代目)
コンパクトかつリーズナブルな国産オープンモデルを2台紹介したが、100万円の予算で目いっぱい見栄(?)を張れる1台が、海外ではレクサスSC430として販売された4代目トヨタ「ソアラ」だ。
4人乗りの2ドアコンバーチブルで、パワーユニットはなんと4.3L V8、280ps、43.8kgm+5ATだ! 全幅こそ1825mmと当時としてはワイドだが、全長は4515mmとショートだった。1355mmの全高もあって、丸っこくはあるが、ラグジュアリースポーティカーとしての存在感は絶大。
電動格納式ハードトップ、豪華さを極めた本革インテリア、大排気量ならではの優雅でパワフル、トルキーな走りは北米を中心としたセレブにも大人気だった。そんなクルマが今、2005~2006年モデルとはいえ、予算100万円で買えるのだ。レクサスのエンブレムでドレスアップした中古車もありそうだ。
100万円で選べる輸入車の世界
予算100万円で輸入オープンカーなんて無理……と思いがちだが、そんなことはない。年式的に新しい順に紹介すると、フィアット「500C」(2012~2016年)、フォルクスワーゲン「ゴルフVIカブリオレ」(2011~2012年)など。
かなりレアなフレンチオープンスポーツのルノー「ウインド」(2011年)は、2011年7月に発売され、即完売。ルノー・スポールが開発に関わったとされる2ドアクーペカブリオレで、全長3835mm×全幅1690mm×全高1380mm。ホイールベース2365mm。パワーユニットは1.6L+5MT。ただし、左ハンドルのみの設定だった。メンテナンスには苦労するかもしれないが、大切に扱われた個体があれば、レアモデルとして所有する喜びは格別だろう。
そのほか、かなり古くはなるものの、BMW「Z4ロードスター2.5i」(2006年前後)も予算100万円で手に入るドイツ製オープンカーである。
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