DS4へ通じるデザイン的アップデート
フランスのDSオートモービルズが、シトロエンから独立した上級ブランドになって約8年が経過した。4台の独自モデルを擁するが、まだ英国では充分な認知度を得られていないようだ。
【画像】オススメはBEV版のEテンス DSオートモービルズ DS3 競合の小型SUVと写真で比較 全122枚
シトロエンの上級グレードだと誤認されがちな理由の1つが、コンパクトなDS3にある。これは、先代ではシトロエン・ブランドで売られていたモデルなのだ。
2018年にDSオートモービルズへ鞍替えした2代目DS3は、プジョー2008の兄弟関係に当たるクロスオーバーへ衣替えした。現在は、アウディQ2やフォルクスワーゲンTクロスといったライバルとしのぎを削っている。
また、最近まで2代目はDS3 クロスバックを名乗っていたが、今回のフェイスリフトに伴い、シンプルにDS3へ改められた。従来のようにハッチバック版が存在しないため、差別化は不要だと判断されたのだろう。
このDS3の軸足は、プレミアムということにある。それを強化するため、ひと回り大きいクロスオーバー、DS4へ通じる多くのデザイン的なアップデートが施された。
座り心地の良いシート 後席側は少し狭め
インテリアを眺めてみると、洗練されたステアリングホイールが据えられ、ダッシュボードの中央では10.3インチのインフォテインメント用タッチモニターが存在感を示す。システムは最新版のアイリスで、スマートフォンのような操作が可能だ。
エアコンの温度調整など、車載機能の多くはインフォテインメント用タッチモニターに集約されている。エアコンのオフスイッチには、実際に押せるハードスイッチが残されているが。
フロントシートは座り心地が良い。試乗車は中級グレードのリヴォリで、標準ではクロス張りになるが、オプションのレザーで仕立てられていた。ナッパ・レザーは上級グレードの専売となり、掛け心地がさらに上質になる。
とはいえ、通常のレザーでも、長時間乗っていてお尻や腰が痛くなることはないだろう。サイドサポートがしっかりしており、カーブでも身体を支えやすい。リアシート側の空間はやや狭く、大人5名での長距離移動は避けたいと考えるかもしれない。
ボディに与えられた変化としては、クロームメッキではなくなったフロントグリルがわかりやすいポイント。フロントバンパーの造形も新しくなり、縦に並ぶデイタイム・ランニングライトが路上での誘目性を高めている。
リア側では、DSオートモービルズとアルファベットでガーニッシュへ記されるようになった。近年の流行りの処理といえる。
ソフトなサスでスムーズな乗り心地
パワートレインは、フェイスリフトに伴いラインナップが削られた。DS3では最も強力だった、155ps仕様の1.2L 3気筒ガソリンターボと、すべてのディーゼルエンジンが廃盤になっている。
最終的に残ったのは、1.2L 3気筒ガソリンターボの101ps版か130ps版の2択。前者の英国価格は2万5950ポンド(約415万円)からに設定され、パフォーマンス・グレードのみが用意される。今回試乗したのは、後者のピュアテック130だ。
実際に走らせてみると、組み合わされる8速ATが印象に影を落とす。高速道路の追い越し車線などではシフトチェンジにもたつき、滑らかな加速を得にくい。巡航走行時には、気にならないのだが。
加速時はエンジン音も少々目立つ。0-100km/h加速が9.2秒という、控えめな動力性能も関係している。もっとも、DSオートモービルズは数年後に完全なバッテリーEV(BEV)メーカーへシフトする。内燃エンジンには、重点が置かれていないのだろう。
シャシーまわりで得た変更はない。ソフト寄りのサスペンションは、都市部の速度域ではしなやかに路面をいなし、スムーズな乗り心地を提供してくれる。交差点やカーブでのボディロールは大きめ。BEV版のDS3 Eテンスより、傾くように感じられた。
アウディQ2やミニ・カントリーマン(クロスオーバー)といったライバルの方が、ドライビング体験の楽しさでは上。DS3には、リラックスして運転できる独特の個性が与えられている。
予算に余裕があるならBEV版を
個性的なスタイリングで、DS3の注目度が高いことは間違いない。しかし、プレミアム・モデルとして、ピュアテック130のパワートレインは少々役不足。3万1000ポンド(約496万円)のクロスオーバーに期待する、洗練度は得られていないように思う。
予算に余裕があるのなら、BEV版のDS3 Eテンスを検討された方が良いかもしれない。オシャレさはそのままに、DSオートモービルズが意図しているであろう、上質なドライビング体験を享受できる。
DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130 リヴォリ(欧州仕様)のスペック
英国価格:3万1000ポンド(約496万円)
全長:4484mm
全幅:1856mm
全高:1585mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:9.2秒
燃費:15.2km/L
CO2排出量:142g/km
車両重量:1205kg
パワートレイン:直列3気筒1199ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:130ps/5500rpm
最大トルク:23.4kg-m/1750rpm
ギアボックス:8速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
なぜアイドリングストップ“不採用車”が増えたのか? 各メーカーにその理由を聞いてみた。
99万円で「4人」乗り! ダイハツの“新”「最安セダン」に反響多数! 「安い!」「イイクルマ」 ダントツ安い「ベーシックモデル」装備向上! お手頃な「新ミライース」発売
自転車の「ながらスマホ」で罰金10万円に! 11月から罰則制定で何が変わる? 「自転車だから大丈夫」では無くなる法改正とは
ヤマハ 新型「ストリートファイター」発表! 次世代変速機構搭載! 攻撃的で近未来な顔つきの「MT-07」 何が変わった?
「運転中にブレーキを何回も踏む車を見ます。あれは正しいのですか?」投稿に回答殺到!?「教習所で習っただろ」「ヘタクソ運転」の声も 実は「本当に大切なこと」があった!?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?