F1第18戦メキシコGPの予選直後、レッドブル首脳陣は自分たちのドライバーのアタックを妨げたとして、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅を批判したが、その後、モータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコに続き、チーム代表クリスチャン・ホーナーも、角田に非はなかったと認めた。
Q3終盤、ポールポジションをかけた最後のアタックで、セルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペンは、インラップの角田に追いついた。角田は進路を譲るためにコース外に出たものの、ペレスは「近づきすぎてしまった」としてコースオフ、埃が舞い上がるのを見たフェルスタッペンは、クラッシュが起きたと思い、減速した。これによってふたりはメルセデス勢を逆転し、ポールポジションを獲得するチャンスを失った。
「戦略の自由さにつながるような貢献をしてくれた」角田の成長が見えたメキシコGP/ホンダ本橋CEインタビュー
ホーナーはその直後、ふたりともタイムを更新しつつあったとして「角田にやられた(we got Tsunoda'd)」「なぜ(角田が)あそこでゆっくり走っていたのか理解できない」とコメントした。
マルコも「彼(角田)の仕事は(ピエール・)ガスリーにトウ(スリップストリーム)を与えることだけだった。あの時点で彼は何の仕事もしていない。なのにあそこで何をやっていたのか分からない。レースエンジニアは彼に何と言っていたのだろう」と発言した。
ふたりがこういった発言をメディアに対して行った後、多くのF1ファンがソーシャルメディア上で激しい反発を示した。大多数の人々が角田の味方をし、レッドブル首脳陣のコメントを批判したのだ。
予選直後の興奮状態にある時間帯を過ぎ、状況を詳しく把握した後、マルコとホーナーは、角田に非はなかったと認めた。
マルコは「裕毅は何も悪いことはしていない。レースエンジニアがもっと早く警告すべきだったのだ」とコメントした。
「チームはコース上のことを把握していた。チームが彼(角田)に、もっと早くレーシングラインを明け渡すよう指示するべきだった。そのことは裕毅に直接伝えたよ。『あの時のことはエンジニアに責任がある』とね」
ホーナーは、レース後のインタビューで、最初はこの話題には触れたがらなかったが、メディアに問い詰められて、次のように発言した。
「じっくり考える機会を持った後、裕毅に公平を期して言うならば、彼は(レースエンジニアから)もっと情報を与えられていれば、多少助けられたのだろうと思う」
「しかし結果は残念なものだった。彼はチームメイトにトウを与えるためだけに走っていたのだ。だが仕方がない。最終的にはいい結果が出た。我々にとってはセカンドロウからのスタートがうまくいったのだ」
また、ソーシャルメディアでの反応については「残念ながら、ソーシャルメディアには、一部のコメントを取り上げて利用する傾向がある。ドライバーのパフォーマンスについてコメントできないのでは、非常に退屈な世界になってしまうだろう」とも発言している。
角田自身は、レッドブル首脳陣の最初のコメントが報じられた当初から、自身に非はないと主張しており、チーム代表フランツ・トストもそれを支持していた。
「僕にはあれ以上何もできませんでした。他にどこに行くべきだったのか分かりません」「僕は何も悪いことはしていないと思います」と述べていた角田だが、大勢のF1ファンが自分の味方をしてくれたことに驚いたと言う。
「逆の反応を予想していました。だから土曜の夜はソーシャルメディアをあまり見ないようにしていたんです」と角田は言う。
「僕が(結果的に)地元ドライバーのラップを台無しにしたのに、そういう声を聞くことができてうれしいです。予選後に言ったとおり、僕にはあそこしか行き場がありませんでしたし、ペレスの邪魔をしないよう最善を尽くしました。とにかく、ファンの皆さんが僕の味方になってくれたと聞いてうれしく思います。それはいつだってうれしいことです」
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みんなのコメント
角田も同じような論調とならないか心配だったがF1ファンはインディファンより冷静かつニュートラルに観戦しているということか
良かった
明らかに非があったなら別ですが、またルーキードライバーを非難するのは、あの場面ではありえないです。