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車検に通らないことも!テールランプの保安基準とは

掲載 更新 19
車検に通らないことも!テールランプの保安基準とは

■車検通すのに必要なテールランプの保安基準とは

 バイクのカスタムパーツのなかでカスタムしやすいのはヘッドライトやウィンカー、サイドミラー、レバー類、テールランプと言えるでしょう。しかし、エンジン排気量250cc以上のバイクには車検があり、むやみに手を加えると車検が通らない場合があります。テールランプの保安基準とはどのようなものでしょうか。

バイクで転倒…その原因と対処法とは

 まず押さえておきたいバイクの特徴として、一部のモデルを除いてバイクのテールランプとブレーキランプは兼用となっています。しかし、テールランプとブレーキランプの保安基準は異なっており、それぞれに基準があります。

 国土交通省の道路運送車両の保安基準によると、テールランプの保安基準の色は赤色、発光面積15cm2以上、テールランプのバルブのワット数は5W以上30W以下(2005年以前製造のバイクは30W以下の上限がない)。夜間に後方300mの距離から点灯を確認できるものとなっています。

 バイクの後面の両側にテールランプがある場合にも、基準があり「後面の両側に備える尾灯は、車両中心面に対して対称の位置」と定められています。つまり、バイクを後ろから見て左右対称の位置にテールランプが位置していないといけません。まとめると車検に通らないテールランプは、赤色以外色で、暗すぎるか明るすぎるバルブを装着し、発光面積が小さすぎて、左右非対称の取り付けられたランプです。

 続いてブレーキランプの保安基準についてです。テールランプと同じく色は赤色のみ、発光面積20cm2以上、点滅しないもの、バルブのワット数は15W以上60W以下(2005年以前製造のバイクは60W以下の上限がない)。昼間に後方100メートルの距離から点灯を確認できるものとなっています。

 ブレーキランプの保安基準には、テールランプとブレーキランプが兼用のときの条件も明記されており、「尾灯(テールランプ)と兼用の制動灯(ブレーキランプ)は、同時に点灯したときの光度が尾灯のみを点灯したときの光度の5倍以上となる構造であること」となっています。

 このように2つの保安基準は似ていますが、異なる点があり大半のバイクが備えているテールランプとブレーキランプを一体にした型のランプは、テールランプだけでなく、ブレーキランプの基準も同時に満たしていないと車検は通りません。加えて、ランプの取り付け高さにも基準があり、地上から0.35m以上で2.1m以下です。テールランプのレンズの状態も破損や割れがないことが基準として明記されています。

 以上のような諸条件から一言で車検が通るテールランプは、両方を点灯させるとブレーキランプの明るさがテールランプの5倍以上になり、発光面積は20cm2以上で、色は赤色、点滅せず、0.35m以上2.1m以下に高さに取り付けた、破損箇所がないランプです。

■車検時に注意すべきこととは

 しかし、これ以外の要素で車検が通らない場合があります。保安基準のなかに具体的に明記はされていませんが、実際に車検を通すときに注意する内容がほかにもあります。

 最近のバイクは灯火類にLEDを採用するのが標準となってきています。純正パーツ、カスタムパーツの両方でLEDテールランプがあり、保安基準を守っているランプなら車検は通す際は問題にはなりません。しかし、LEDは複数の電球で構成されており、そのなかの1つでも切れていると検査員から球切れと指摘がされ、交換が必要になる場合があります。

 さらにLEDを使ったカスタムテールランプで、ウィンカーとテールランプを一体式にしたカスタムパーツがあります。結論から言うと、一体式のテールランプでは車検を通せません。保安基準上ではウィンカーとテールランプは一定以上離れている必要があるからです。

 ほかのカスタムパーツではスモークレンズを使い、通常のテールランプより暗い色にするカスタムテールランプがあります。この場合はどれくらい暗くするかよって結果が変わります。車検で検査員が問題なしと判断するくらいの薄いスモークであれば、スモークレンズのカスタムパーツで車検は通せます。しかし、色が濃くなりすぎて、十分な明るさを確保していないと判断されたら車検は通りません。

 テールランプのレンズをクリアレンズにして、バルブを赤色にするカスタムの場合も条件があります。通常テールランプの赤色はレンズを赤色にして、赤色の光を点灯させる仕組みです。赤い光であれば、それがバルブの色、レンズの色、どちらであっても構いません。テールランプのレンズをクリアレンズに換え、赤色のバルブに交換しても車検は通ります。ただし、バイクのテールランプの光をナンバー灯としても使っている場合は注意が必要です。

 例えばヤマハ「SR400」のテールランプのレンズの下側はクリアレンズとなっており、バルブの光をテールランプとナンバー灯で兼用しています。ナンバー灯は保安基準で白色とされているため、クリアレンズに赤色のバルブというカスタムをする場合は、ナンバー灯用に白色のバルブを別途備えているカスタムパーツでなくてはいけません。

 車検が通る基準でテールランプを解説しましたが、車検のない排気量250cc未満のバイクでも同様のことが言えます。テールランプを赤色以外にしたり、点滅するランプにしたり、発光量が足りないなどのカスタムをすると、取締りの対象になる場合があります。加えて車検のときだけでなく、何らかの理由でテールランプが破損した場合は、すぐに直すようにしましょう。破損した状態で走ると整備不良車として、警察に見つかると取締りの対象になります。

 以上のようにテールランプやブレーキランプに関する保安基準には明記されていない注意点もあるため、事前の確認や相談なしにカスタムパーツに交換するのは避けたほうがよいと言えるでしょう。

***

 エンジン排気量250cc以上の車検がある大半のバイクは、テールランプとブレーキランプの保安基準、2つ条件をクリアしたランプを取り付けないと車検は通せません。

 事前に確認をせずに取り付けて、車検のときに元に戻すことにならないように、専門店に相談してから、取り付けをしましょう。

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みんなのコメント

19件
  • 記事内容の間違いを指摘されるとコメントを削除してますね。
    また記事自体を再アップして、都合の悪い事を全部無かった事にするの止めてください。
    グリップヒーター交換の記事、どこ行ったんですか?
  • ついでに規制してほしいのが、豆みたいなウインカーを付けている奴が極稀にいるが、走行中にウインカーをつけられても気が付くのがかなり遅れ、急に割り込みされた感があった。せめてこっちも何らかの視認性を確保するような規制を取ってほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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