■ポルシェのEV「タイカン」は部門賞をダブル受賞
ワールドカーアワード(WCA)は2004年4月8日、カナダ・トロントにて最終結果を発表、大賞のワールドカーオブザイヤー2020(WCOTY)にキア「テルライド」が選ばれた。また部門賞のひとつ、ワールドカーデザインオブザイヤーには「マツダ3」が選ばれた。
ワールドカーアワードは2003年に発足したプログラムで、世界24カ国86人のモータージャーナリストによる国際審査委員会によって投票される。
今年で15回目を迎えたWCOTYだが、4月に開催予定だったニューヨークモーターショー会場で発表される予定だったが、新型コロナウイルスによるパンデミックの影響によりモーターショー自体が8月に延期、今回はデジタルメディアのみでの発表となった。
●ワールドカーオブザイヤー2020:キア「テルライド」
大賞のWCOTYは、2つ以上の大陸の5カ国以上で販売されることが条件。2018年秋から2019年秋までにデビュー、もしくはマイナーチェンジを受けたモデルが対象になる。
2020年2月5日にWCOTYのファイナリスト10台が選ばれ、3月3日にキア・テルユライド、マツダ「CX?30」、「マツダ3」のトップ3に絞られていた。
今回WCOTY2020に選ばれたモデルは、2019年に北米で発売された3列シートLクラスSUVのキア「テルライド」となった。
テルライドは全長5000mm×全幅1990mm×全高1750mmの3列7人/8人乗りSUVだ。
●ワールドカーデザインオブザイヤー2020:「マツダ3」
もっとも優れたデザインのモデルに送られる部門賞、「ワールドカーデザインオブザイヤー2020」には、マツダの「マツダ3」が選ばれた。
2020年3月3日にデザイン部門のファイナリスト3台(マツダ3、プジョー「208」、ポルシェ「タイカン」)が残ったなか、今回のデザイン賞はマツダ3が受賞した。
マツダの代表取締役社長の丸本明氏は「マツダの創立100周年を迎えるこの特別な年に、この賞を受賞できて光栄です。今後も独自の製品、デザイン、技術、経験をお客様に提供していきます。と語った。
●ワールドパフォーマンスカー2020:ポルシェ「タイカン」
●ワールドカーラグジュアリーカー2020:ポルシェ「タイカン」
ポルシェのフルEV「タイカン」は、ワールドパフォーマンスカーとワールドラグジュアリーカーの2冠を達成した。
もっともラグジュアリーなモデルに贈られるワールドラグジュアリーカーには、ファイナリストとしてポルシェ・タイカンとポルシェ「911」、メルセデス・ベンツ「EQC」の3台が残ったが、タイカンが受賞。ポルシェとしてはこの部門賞の受賞は初となる。
もっともパフォーマンスに優れたモデルに贈られるワールドパフォーマンスカーには、ファイナリストにタイカン、911、「718スパイダー/ケイマンGT4」というポルシェ3モデルが残り、最終的に部門賞にタイカンが選ばれた。ポルシェとしてこの賞の受賞は6回目になる。
ポルシェAGの取締役会会長、オリバー・ブルーメ氏は「タイカンは明確な目的をもって設計されました。EVがすべてのポルシェを特徴づけるパフォーマンスや運転の歓び、日常の快適性と使いやすさを提供しました」とコメントした。
●ワールドアーバンカー2020:キア「ソウルEV」
道路や駐車場などのスペースが限られている都市にマッチするモデルに贈られるワールドアーバンカーには、ファイナリストとしてキア「ソウルEV」、MINI「MINIエレクトリック」、フォルクスワーゲン「Tクロス」の3モデルが残ったが、ソウルEVが部門賞を受賞した。
ソウルEVは64kWhまたは39.2kWhのバッテリーを搭載するフルEV。64kWhモデルの場合、1回の充電で最大452km走行可能(WLTP複合)と、EV走行距離が長いのも特徴だ。
キアは今回WCOTY大賞と部門賞の2つを受賞した。キアの社長トーマス・スキーマ氏は「2つの賞を受賞したことを本当に光栄に思います。テルライドとソウルEVは優れた車両であることを証明しています。今後も世界のドライバーが愛する、高品質で実用的なクルマを作っていきます」と語った。
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