F1カナダGPは、直線を低速コーナーやシケインで繋いだようなレイアウトをしており、空力効率の改善や空気抵抗の削減が重要となるサーキットだ。
ゆえにウイングを微調整して最適化する程度の変更に留まっているチームも多いが、メルセデスは前戦モナコGPで導入されたフロントウイングのエアフロー特性をより活かすために、トラックロッドとロワフロントサスペンションアームの位置を変更した。
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モナコではジョージ・ラッセルのみが使用していたフロントウイングは、コンセプトから全面的に見直されている。これまで一番上のフラップの内側は、紐のような形状(赤矢印)となっていたのが特徴的だったが、新ウイングは比較的オーソドックスなフラップとなっている。
フラップの構成は以前とは異なっており、角度調整できる部分もより幅広となっている。メインプレーンの形状も見直され、中央部の形状が修正(赤線)。メインプレーンの外側は小さな隆起部分があった以前の仕様とは異なり、ストレートな形状となっている。
また、エンドプレートとフラップの接合部の形状も修正され、アウトウォッシュの発生とダウンフォースの生成の比率が変更されている。フロントブレーキの冷却バランスを取るため、メルセデスはブレーキダクトのメインインレットを拡大している。
問題解決に向け、データを集めるレッドブル
レッドブルはFP1でフロントサスペンションのプルロッドとブレーキダクトにリファレンスステッカーを貼り、カメラとノーズ上のハウジングをその部分を撮影できるものに交換した。
これまでの数戦で路面のバンプや縁石に苦しんでいることが浮き彫りになったレッドブル。これによりチームは豊富な情報を収集し、今週末または今後のレースに向けて調整を行なうことができる。
レッドブルはジル・ビルヌーブ・サーキットに最適化するため、今週末もRB20に新しいリヤウイングを搭載する。チームはセッション中にアッセンブリーにフロービズ塗料を塗り、ウイングが期待通りに機能しているかどうかを視覚的に確認した。
注目すべきは、リヤの衝撃吸収構造とリヤウイングの間に搭載されたビームウイングだ。サーキットの特性に合わせ、低ダウンフォース仕様のふたつの細長いエレメントが搭載されている。
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