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中国の「BYD」が3車種のBEVで日本市場に参入

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中国の「BYD」が3車種のBEVで日本市場に参入

中国のBYD汽車の日本法人「BYDジャパン」は2022年7月21日、日本の乗用車市場へBEVをラインアップして参入すると発表した。これまでBYDジャパンは、日本市場向けに開発したBEVバスの販売を行なってきたが、日本におけるBEV乗用車の販売と関連サービスを提供する100%出資子会社として「BYD Auto Japan」を7月4日に設立しており、「BYD Auto Japan」は2023年1月から3車種のBEVの販売を開始することになる。

中国・広東省・深センに本社を構えるBYD(比亜迪)は、バッテリーの開発・生産と、BEVの乗用車、商用車を開発・販売するという2本立ての事業と、IT用エレクトロニクス、都市交通システムなども展開する巨大グループだ。ちなみに車載用のリチウムイオン・バッテリーの製造では世界第3位、スマートフォン用リチウムイオン・バッテリーでは世界第1位。車載用バッテリーでは日本を始め、大手自動車メーカーと提携し、供給を行なっている。

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発表会でビデオ・メッセージで語るBYD本社の王伝福会長なお、BYDのリチウムイオン・バッテリーは他社に先駆けて、安定性が高いリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーを開発している。現在では主流のニッケル、コバルト、マンガンを電極に使用する3元タイプ・バッテリーより出力はやや劣るが、より安全性が高く、低コストであることが特長。

BYD独自のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーの薄型方形セルの短辺を縦に多数配置するブレード・バッテリー。フロア構造体としても機能する直近には、新たに車載用としてブレード(刀片)形バッテリーを開発。セル単体は刀のような細長く平たい形状をした薄い板状で、これを縦に多数配置して使用する。従来のようなブロック形のモジュール式のパッケージとは違って、バッテリーセルを縦に並べた積載方法とすることで、バッテリーパックがハニカム材と同じような荷重を負担できる構造部品とし使用できるのが特長で、モジュールを集合させたパッケージに比べ、薄型形状のバッテリーセルをより多くバッテリーパックに収めることが可能となり、容量の拡大が可能。今後は車載用はすべてこのブレードバッテリーに統一する方針を決定している。

BYD自動車部門は、世界的に見ても量産PHEV、BEVのパイオニア(2003年に1号車を製造)で、現在では乗用車のほかEVバスやEVトラックなどの商用車も含む新エネルギー車(PHEV、BEV)を世界70超の国と地域に展開する大手の自動車メーカーとなっている。特に、BYDの乗用車は2021年、前年比220%増の約60万4000台のPHEV、BEVを販売し、テスラと並ぶ電気自動車の最大手となっている。

日本市場では2015年から電気バスの販売を開始し、京都で運行を開始している。。

今回、BEVの販売に向け、「BYD Auto Japan」を新設し、販売網を構築し乗用車の販売とアフターサービスを提供する計画で、2025年末までに日本全国に100拠点以上の販売ネットワークを展開するとしている。

最新モデルに採用されるe-プラットフォーム3.0販売が予定されているのは、スタイリッシュなミドルサイズBEVのSUV「ATTO 3(アットスリー)」と、コンパクトサイズのコンパクトBEV「ドルフィン」、BYDの最新技術を結集したハイエンドなBEVセダン「シール」の3車種だ。

それぞれの中国でも2021年以降にデビューした最新モデルだ。

ATTO 3「ATTO 3」は、全長4455mm、全幅1875mm、全高1615mm、ホイールベース2720mmのCセグメントサイズだ。最低地上高は175mm。ラゲッジ容量は440L/1340Lと大容量だ。

前輪を駆動する永久磁石同期型モーターは204ps/310Nm。0-100km/h加速は7.3秒。バッテリー容量は58.6kWh で航続距離は485kmていど(欧州WLTPモードで420km)とされている。

運転支援システムは、前方レーダー2基、後方レーダー4基を搭載し、全車速追従ACC、自動ブレーキ、レーンキープアシストなどをフル装備している。

ドルフィン「ドルフィン」は、容量44.9kwhまたは58.56kwhのバッテリーを搭載したBセグメント・コンパクトBEVで、中国では160万円~210万円の価格帯となっており、日本での販売価格もかなり衝撃的なプライスになりそうだ。

モーター出力は95ps/180Nm。ボディサイズは、全長4070mm、全幅1770mm、全高1570mm、ホイールベース2700mm。航続距離は58.56kWhバッテリーの場合で471km。

プレミアム・フラッグシップ・セダン「シール」「シール」は、プレミアム・クラスの挑戦するフラッグシップ・モデルだ。全長4800mm、全幅1875mm、全高1460mm、ホイールベース2920mmのDセグメントの本格AWDセダンだ。FRモデルとAWDが設定され、AWDの場合は前後に搭載したモーターの合計出力は529ps/670Nmときわめて高出力で、0-100km/h加速は3.8秒とスーパーカー並みだ。

バッテリー容量は61.4kWh、82.6kWhという2種類のラインアップで、82.6.kWhバッテリーの場合は航続距離はAWDで555km、後輪駆動の場合は700kmを超える。またこのセダンの空力性能はCd:0.21と驚異的なレベルを実現している。

いずれのモデルもBYD最新のBEV専用の「e-プラットフォーム3.0」を採用。ブレード・バッテリーをフロア面構造体としたフレキシブル・プラットフォームで、モーター/インバーターなどをコンパクトにまとめたe-アクスルを組み合わせている。また、バッテリーとキャビン内の統合温度コントロールシステムを搭載しするなど最新のコンセプトにより設計されている。

3車種の展開は、まず「ATTO 3」を2023年1月に発売予定で、2023年中頃に「ドルフィン」、2023年下半期に「シール」の発売が予定されている。

なお、7月30日(土)~8月28日(日)の期間に開催される「RED BRICK BEACH 2022」(横浜・赤レンガ倉庫広場)のイベントでこの3車種のBYDモデルが展示されることになっている。希望者は「ATTO 3」に試乗することもできるようになっている。

横浜赤レンガ倉庫イベント広場:神奈川県横浜市中区新港1-1
               11:00~22:00

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BYDジャパン 公式サイト

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みんなのコメント

28件
  • これからはクルマは中国という時代がきそうだね。
  • China、Koriaがいい加減なことをすると、その国の車を使用して中華街、コリア街を暴走する人が出てくるため、購入しないほうがいいです。ブレーキが効かない、勝手に動いた、などいい逃げようとする人が出てくる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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