エイドリアン・ニューウェイは、アストンマーティンに移籍した後も、レッドブルのハイパーカー『RB17』の開発に関わり続ける予定であることを説明した。
ニューウェイは、2025年3月1日よりアストンマーティンのマネージングテクニカルパートナーとして新たな役割を始めることになっており、F1史上最も偉大なデザイナーとしての輝かしいキャリアの新たな、そしておそらく最後の章を開くことになる。
ニューウェイと契約したアストンマーティン、フェルスタッペンの獲得にも関心
2022年、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズは、ニューウェイの特徴的なエンジニアリングのタッチを備えた500万ポンド(約9億7200万円)のハイパーカー計画を発表した。これは厳密に50台のみの生産に限定された、非常に高級なサーキット専用マシンだ。
アストンマーティンF1へのキャリア転換にもかかわらず、ニューウェイはRB17プロジェクトに対する情熱を持ち続け、車両の最終設計段階とトラックでの開発開始時に、引き続き意見を提供するつもりだ。最近の『High Performance』ポッドキャストで、ニューウェイはレッドブルとRB17との進行中の取り組みについて見解を語った。
「レッドブルでの仕事については、鈴鹿以降はF1チームから離れている。4月の何日かからだ」と65歳のニューウェイは説明した。
「しかし、私は今でもRB17トラックカーに懸命に取り組んでいる。これは一種のサイドプロジェクト兼情熱プロジェクトであり、F1とは少し違うものなので、とても楽しんでいる」
ニューウェイは、RB17プロジェクトが彼にとってなぜそれほどユニークなのものなのか詳しく説明した。
「私はこれにF1から学んだのと同じ原則をすべて適用しているが、応用の仕方は異なる」
「だから私は今もそれに取り組んでいるが、3月1日までは続ける予定だ。そしてそれ以降も作業をするつもりだが、ファクトリーにはあまり行かないだろう。どちらかというと、ビデオ会議やメールなどを通じてメンバーと話す機会が増えるだろう。そして、来年の夏にクルマがトラックテストを始めるようになれば、私はトラックテストにも参加することになる」
もはや日々のF1の苦労からは解放されたニューウェイだが、RB17がいかにして彼の創造力にふたたび火をつけたかということについて語った。ニューウェイは、レッドブル・レーシングのF1マシンへの貢献が減り始めたと感じた一方で、RB17に対する情熱は依然として強かったと述べた。
「まるで形だけやっているかのように、自動的にやっているかのように感じ始める。これがおそらく一番適切な表現だと思う」とニューウェイは説明した。
「夜中に目が覚めるような瞬間がなくなる。腰痛のせいの時もあるが、夜中に目が覚めて、新しいアイデアがひらめいたり、何かが起こったりするものなんだ。ただ刺激を感じない。それがおそらく一番簡単な言い方だと思う」
「トラックカーのRB17では、朝起きるとアイデアが浮かんでいたが、F1マシンではそうしたことが減ってきていて、間違っているように感じていた。それが間違っていることは分かっていた」
ニューウェイの新たな挑戦への欲求は、レッドブルを離れるという決断をするにあたって大きな役割を果たした。
「新たな挑戦が必要だと感じる時が来ると気づいた」
「チームはかなりの成熟度に達していた。チームの他の部門と同様に、エンジニアリング組織も非常に成熟しているので、ある意味では私も自分の役割を果たしたと言える」
「我々の関係が少しマンネリ化し始めているように感じ始めた。スタッフたちも、自分たちだけでできることを示す必要があると感じていたと思う。だから私は、『よし、彼らにチャンスを与えて、自分は新たな挑戦をしよう』と考えた」
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