K20A改2.3L+T517Zターボで300馬力オーバーを達成!
ターボ仕様としては高く設定した10:1の圧縮比もポイント
「欠点のない300馬力のDC5ターボ仕様!」2.3Lへの排気量アップで全域型のパワー特性を実現!
2.0LのK20Aを搭載するDC5インテグラタイプRに、トラストのT517Zボルトオンターボキット(現在は廃盤)を組み込んでオーバー300ps仕様までパフォーマンスアップさせたチューンドの登場だ。手がけたのは、三重県のトップフューエル。ホンダ車チューンにかけては無類の強さを誇るショップだ。
心臓部のK20Aユニットはトルクアップを狙って2.3Lまで排気量を拡大、さらにレスポンスも追求して圧縮比は極端に下げず、10.0:1に設定した。そこにトラストのターボキットを組み合わせたわけだが、このキットは元々インタークーラーレス仕様だ。ポン付けではハイブーストをかけることができないため、オリジナルの前置きインタークーラーを追加している。
さらにメインインジェクターを550ccまで容量アップし、F-CON Vプロによる綿密なセッティングを組み合わせることで最大ブースト1.0キロ時に実測312psを発揮。排気量アップと高い圧縮によって、2500rpm付近からフラットにトルクが湧き上がり、低回転域のパフォーマンスはノーマルと同等以上の俊敏性を確保。そこからアクセルを踏み込めば、ターボラグなど感じさせないほど素早くブーストが立ち上がって、ターボパワーが炸裂するという全域型の特性に仕上がっている。
増大したパワーを安定発揮させるための冷却チューンも抜かりはない。ラジエターをアルミ2層タイプに変更し、オイルクーラーも追加。また、ターボ化によってエンジンルーム内に熱がこもりやすくなるため、ヒートエアを強制排出するべくダクト付きエアロボンネットも装着済みだ。
マフラーには柿本改のNA用をインストール。触媒も付いているので車検も問題なしだ。メインパイプを太いものに変更すればさらなるパワーアップも望めるが、ストリート重視の仕様にはこのスペックがベストと判断。
足回りはHKSのハイパーマックスダンパーでセッティング。ブレーキ系はパッドとローターを交換して余裕のある制動力を確保している。ホイールはヨコハマのコニサー、タイヤはネオバ(FR225/40-18)。LSDはATSのカーボン1.5WAYだ。
室内はノーマル然とした仕上がりだ。スマートさを求めて、追加メーターはダッシュボードに埋め込んでいる。ETCの横に設置されたブーストコントローラーと独立したブーストメーターがターボ仕様を物語る。
製作コストはそれなりにかかるだろうが、K20Aのイメージを激変させるというK20A改2.3Lターボ仕様の持つ戦闘力は魅力的すぎるだろう。
●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880
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