9月1日、2024年MotoGP第12戦アラゴンGP MotoGPクラスの決勝レースがスペインのモーターランド・アラゴンで行われた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は今季の決勝レースにおけるベストリザルトを更新し、11位を獲得した。
2年ぶりに開催されたアラゴンGPは、週末を通して時折雨が降るなど、各日で異なるコンディションとなった。さらに路面も再舗装されたこともあり、中上は接地感のないフィーリングとチャタリングにも悩みを抱えていた。しかし、土曜のスプリントではホンダ勢最上位の14位を獲得。
後方集団の中ではペースも良かっただけに、決勝レースでは4戦連続でのポイント獲得に向けて意欲も見せていた。そのなか迎えた最終日は、朝のウォームアップ走行はウエットコンディションでの走行となったが、次第に天候が回復。決勝レースはドライコンディションで行われ、中上を含む全22名のライダーが前後にミディアムタイヤを選択した。
中上は18番手を維持したままスタートを切ると、その後順位を上げて15番手でオープニングラップを終了。翌周にはチームメイトのヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)を捉えると、前を走るファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)の転倒により13番手に浮上する。
その後12番手まで順位を上げると、残り6周で上位を走る2台が転倒し、中上は一気にトップ10圏内へと姿を現す。最終盤には2台に先行を許してしまったものの、決勝レースにおける今季ベストリザルトの14位を上回る12位でチェッカーを受けた。
しかし、レース終了後には暫定10位のジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)にタイヤ内圧違反が判明し、中上は11位へと繰り上がる結果となった。ウイークを通して様々な問題を抱えていたが、スプリント同様にホンダ勢トップで終えた中上。さらに、4戦連続そして今季8度目のポイント獲得に繋げ、彼にとってもポジティブなレースとなったことだろう。
そして連戦の第13戦サンマリノGPは、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリにて9月6~8日に開催される。ホンダ勢は、アラゴンGPの前後にミサノでプライベートテストを実施。他のチームより走っている機会も多く、新エンジンにも少しずつではあるものの前進も見られるようだ。
そんなミサノで中上を含むホンダ勢は、どのような戦いぶりを発揮できるだろうか。ホンダ勢として2戦連続でのダイレクト予選Q2進出、そして中上も今季ベストリザルトをさらに更新できるよう、準備を進めていく。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(決勝:11位)
「僕は昔からこのトラックが好きです。最高の瞬間を迎えることはできませんでしたが、今週末は良い仕事ができましたし、今日のレースは楽しむことができました。また、マシンのおかげでいつもよりプッシュすることもできましたし、楽しめました。チームの仕事に感謝したいと思います!」
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