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29歳、フェラーリを買う──Vol.119 スーパーカーと音

掲載 10
29歳、フェラーリを買う──Vol.119 スーパーカーと音

『GQ JAPAN』の編集者・イナガキ(29歳)が、ひょんなことから中古のフェラーリを購入した! 勢いで買ってしまったフェラーリのある生活とは? 今回は、エンジン・サウンドなどに関するお話。

意外と静か!?

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先日、わが360モデナにはじめて乗った友人が「意外と“静か”だね」と、印象を述べた。

友人は普段、メルセデス・ベンツの現行「E200」に乗っている。ぼくもE200には何度か乗った経験はあるが、360モデナと比べればかなり静か。エンジン始動時や加速時の音は360モデナのほうが圧倒的に響く。

【前話】Vol.118 トラブルは気まぐれ!?

なぜ友人が静かであると思ったのか? 訊くと、「もっと“爆音”が轟くのかと思った」とのこと。

どうやら、都心部で見かける最新のスーパーカーとわが360モデナをくらべての感想だったようだ。
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たしかに、最新のフェラーリやランボルギーニのエンジン・サウンドとくらべれば、わが360モデナはおとなしいほうかもしれない。エンジン始動時、360モデナの爆発音が“ブォーン”だとしたら、「F8トリブート」などは“ドカーン”と響く。最新モデルのほうが圧倒的に迫力ある重低音だ。

ボクはそういう「これ聞こえよがし」の爆音も嫌いではないが、わが360モデナの控えめな排気音のほうが好きだ。V型8気筒ガソリンNAエンジンならではなのナチュラルなエキゾースト・サウンドが心地よい。
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Vol.42 ドアがロックされない!前編

ちなみに360モデナは、マフラーを換装している個体が多いようだ。それというのも、より派手な排気音を楽しみたいからだ、といわれる。

非純正のマフラーのほとんどは、バルブを任意で開閉出来、そうしたマフラーに換装したオウナーは、積極的にバルブを開けて爆音を撒き散らして楽しんでいる。
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街中での爆音

360モデナを所有する前の話になるが、街中で爆音を響かせて走る最新スーパーカーを見かけると、なんだか不思議な気持ちがしたことを覚えている。

休日の渋谷や銀座などで、信号待ちからの発進時に、びっくりするぐらいの爆音を立てて走り去るスーパーカーを、たいていの通行人がおどろきの目で見送っている。僕もそうだった。
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街中での最新スーパーカーの“爆音”には、そんなわけで疑問なしとしないのだけれど、もしかするとオウナーは、「こんなすごいクルマに乗っているんだぞ!」というアピールをしているのかもしれない。

スーパーカー好きなら「うわぁ、いい音だ!」と、喜ぶかもしれないが、興味のない人からすれば騒音でしかない。小さな子どもや赤ちゃんだったらびっくりして泣いちゃうかも。
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というわけで、フェラーリ乗りのはしくれのボクとしては、街中で爆音を響かせるのは申し訳ないので、高速道路などで高回転域のエンジン・サウンドを楽しんでいる。

アクセルを踏み込むと同時に“クオォォーン”という甲高い音が背後から聞こえてくる。その澄んだ、ナチュラルなエンジン・サウンドは、まるで管楽器のようだ。そういえばフェラーリを、“走る管楽器”と表現する人もいる。純正マフラーでも十分、迫力あるサウンドが楽しめるのだ。

官能的なエンジン・サウンドを聴きながら、強烈な加速を味わうたび「やっぱりフェラーリは素晴らしいスーパーカーである」と、強く思う。
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もっとも、日本の高速道路ではちょっとしか体験出来ないのは残念。0~100km/hの加速タイムが4.5秒だから致し方ない。とはいえ、たった数秒でも、あの甘美なエンジン・サウンドを楽しめるのはオウナーの特権である。怒涛の加速がおわり、クルージングに入ると「360モデナを購入してよかったな」と、しみじみ思う。

この“快音”があるからやっぱり360モデナは当分、手放せない。維持するのは大変だけれども頑張ります。

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文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

10件
  • 「みんなのコメント」を読みに来ただけで、「続きを読む」はクリックしてないので 文章の内容はわかりませんが
    オウナーさんは相変わらずのようですねw

  • 直近記事で文字数埋めんなよ。書くことないなら書くな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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