6月7日(金)、フランス西部のサルト県ル・マン市内でWEC世界耐久選手権第4戦ル・マン24時間レースの公開車検1日目が始まった。初日は37台の車両とそのドライバーが、詰めかけた多くのファンの前に姿を現した。
レースが開催されるサルト・サーキット(ル・マン24時間サーキット)から北に数km。ル・マンの公開車検は市内の中心部にあるリパブリック広場で開催される。車両各部のチェックのほか、ドライバーらは参加受付や写真撮影、メディアへの取材対応、ステージ上でのトークショーなどを行ったのち、マシンやチームクルーとともに集合写真に収まる。合間ではドライバーたちによるファン対応があるうえ、車両を間近で見られるとあり、毎年多くの観客が集まる、レース前恒例のイベントだ。
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ル・マンの主催者であるACOフランス西部自動車クラブによりあらかじめスケジュールが決められ、各車両/ドライバーは、指定された時間に広場へと姿を見せる。今年はLMGT3にエントリーするプロトン・コンペティションの3台のフォード・マスタングGT3が、トップバッターを務める形となった。
好天のもと、朝9時30分から車検のプログラムが始まる。チームWRTの46号車BMW M4 GT3は、欧州では絶大な人気を誇る2輪王者バレンティーノ・ロッシの搭乗車両とあって、メディアや観客の注目度が高い。
そして午前中には早くも複数の“ル・マン特別カラー”が登場。BMW Mチーム WRTの20号車BMW Mハイブリッド V8“アートカー”、AO・バイ・TFの14号車オレカ07“スパイク”、そして小学生がデザインモチーフを担当したアイアン・デイムス85号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo2には、いずれも熱視線が注がれていた。
そんななか、日本勢としてはTFスポーツの82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.RでWECにレギュラー参戦する小泉洋史が登場。今季新型車両ということで話題となっているコルベットについては、「非常に懐の深い、乗りやすくて、速いクルマです」と小泉。
LMGT3のレベルの高さを実感しつつ、ここまでの3戦で戦える手応えを掴んでいるという小泉は、ミシュラン・ル・マン・カップでサルト・サーキットの走行経験がある。「ただ、去年は全開で1周できていないんですよね。予選も赤旗が出てしまい、たった1周の計測ラップもダブルイエローがあって。レースでもスタート周でクラッシュが起きて、ずっとセーフティカー。なので、1日でも早く、全開で1周走ってみたいと思っています」とテストデーに向けた希望を語った。
午後に入り、初登場のランボルギーニSC63が観客を賑わせるなか、日本勢としては、レギュラー参戦する佐藤万璃音に加え、濱口弘が今回スポット参戦するユナイテッド・オートスポーツ95号車マクラーレン720S GT3 Evoが姿を現した。
濱口は今季、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにアイアン・リンクスのランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo2で参戦しているが、「もともとユナイテッドからはフルシーズンのWECのオファーをもらっていたんですけど、アイアン・リンクスのELMSの方が数日前に決まっていたんです」と濱口。
濱口は、有能なブロンズドライバーを求めるチームから「ル・マンだけでもなんとかやってくれない?」との誘いを受け入れ、今回の参戦に至ったという。「僕、(ロード・トゥ・ル・マンで)このコース3回走って、2回勝ってるんです。それをよく見てくれていたんじゃないでしょうか」と濱口は笑う。
今回のパッケージではスパで事前テストを行ったというが、雨に見舞われてしまい、ドライでの挙動などは確認できていないというが、濱口にとっては久々にチームメイトに日本人ドライバーがいる環境ということで、WECにシリーズ参戦する佐藤の存在も支えとなっているようだ。
その佐藤は、サルト・サーキットの走行は今回が初となる。シミュレーターやオンボード映像などで準備を重ねているというが、「結局走ってみるまでは分からないので、手探りではありますが、最初の走行が楽しみです」と語る。
第2戦イモラでは「ペース的にはかなり手応えはあった」といい、続くスパではトラブルによりレースを失ってしまったものの、マシンバランスも良好だったという。ル・マンでは、ハイパーポール進出をかけた予選セッションでのアタックを担当する。「ちょっと緊張もありますが、久しぶりに予選を走れるので楽しみ」と期待を口にした。
その後、公開車検にはクール・レーシングの宮田莉朋が登場。さらに、Dステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3で今回のみスポット参戦する星野敏が姿を見せた。
「今回、5回目のル・マン参戦となりますが、自分の目標は完走です」という星野は、今季改められたバンテージに手応えを感じている様子。
「GTワールドチャレンジ・アジアなどで新型には乗っていますので、その乗りやすさについては実感しています。ル・マンも、高速コーナーなどはだいぶ走りやすくなっていると思うので、そこは期待していますね」
BMW、ランボルギーニのほか、イソッタ・フラスキーニ、キャデラック、そして“トリ”として地元フランスのプジョーというハイパーカー勢が登場。平日とは思えぬ数の観客を集め、車検初日は幕を閉じた。
車検2日目となる8日(土)は残る25台がリパブリック広場に登場したのち、15時過ぎから公道でのパレードが行われる予定だ。
以下、車検1日目の様子を写真でお届けする。
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