電装系修理[2020.08.31 UP]
御不動様がやってきた!再生公道復帰 プロジェクト 四六時中かかりっきりであれば、この2台はすでに動いていたかもしれないが、年末年始も重なりとにかく発注部品が来ないだの、製造廃止パーツテンコ盛りだのでほとんど何もできないまま。だが、それ以前に2台ともカビ臭が消える気配がなく、CR-Xはいくらかマシとはいえ御不動様は続くのだ。
車が動くには電気が必要なのだ! 燃料計は手つかずのまま、ネズミに食われた電装系が復活して、セルモーターが回ったまでは良かったが、点火チェックでプラグから火花が飛んでいないことが判明。推測はクランクセンサーか、イグニッションコイルか、イグナイターかなど様々。REXの点火系制御は現代と変わらないEGIコンピュータによるインジェクションタイプの燃料噴射システムにデスビを持たない点火システムで、2気筒からパワーを絞り出している。大抵のEGIシステムだとイグニッションコイルかクランクセンサーあたりが熱により破損というのが定番。前号でイグニッションコイルには12Vが来ているることがわかったので、ますますこの2カ所を疑い始めたが、たまたま手に入った電子制御システムのマニュアルで各部の検証方法が判明したので、マニュアルに沿って検証を始めた。まずはイグニッションコイルだが、1次側は幾らか抵抗値があるものの、ほぼ導通状態。2次側は全く導通がなく、たぶん熱破壊か、眠りから覚ました時に断線したものだろう。たぶんこれが原因と思われるが、果たしてパーツがあるかどうか。360度クランクで同爆スタイルだから、バイク用2気筒コイルなどが使えるかもしれない。一応純正発注してみたが、果たしてどうなることやら……。次にクランクセンサーを検証。マニュアル通りに抵抗値を測るときちんとした数値が出る。生きているだろうとクランクセンサー単体でオシロスコープに接続して、パルスがきちんと出ているかどうか確認してみた。周辺ノイズが多いのでマニュアルに掲載されているような綺麗なパルス波形は出ないが、周期的にパルスが出ていることを確認。一応生きていると判断。イグナイターはコンピューター内蔵と書かれているので、電力用トランジスタが死んでいなければありがたいのだが。計測と発注は年末で、うまくいけば締め切りまでに部品が来るんじゃないかと思っていたが、音沙汰なしでいつ入荷するかわからない。旧車はこれが怖いのだ。もしパーツが製廃でなければ気長に待つしか手はないのだ。カビ臭はだいぶ治ったとはいえ、まだまだ危険レベルだ。洗浄したシートを確認してみると、まだまだカビちゃんが生存していた!
SUBARU REX VX イグニッションコイル 前号で火花が飛ばないという悲しい事態になったREXちゃん。ちょうど入手できたEGIマニュアルでその検証方法が明らかになったので、点火系のどこが悪いのか順を追って検証してみた。色々部品発注したりしているのだが、年末年始と製廃ばかりで行く先不安な御不動様。おいちゃんはなぁ柴又からカバン背負って代替パーツ探しの旅にでも出るかぁ。
いいタイミングでオーナーが探し当てた「EGIトラブルシューティングマニュアル(1988 3月刊行)」が入手できた。点火系の項目を見ると各部の点検方法があったので、それに沿って各部を点検していくことに。
イグニッションコイルの2次側(高圧側)をテスターで測ってみると全く導通なしで抵抗値も出ない。コイル断線、確実だ。
イグニッションコイル1次側は1.8Ωと抵抗値が低いものの一応基準値内。イグナイターが生きていればここまで電気は来ている。
コイル死亡は間違い無いと思われるが、パーツが製廃の可能性が高い。360度クランク同爆なのでバイク用などの流用を考えてみる。
念のために点火時期を決定するクランクセンサーも作動確認をしてみることに。この丸い缶の中にセンサーと回転子が収められている。
センサーのカプラーを抜いて、オシロスコープ用のプローブ端子を接続するが、奥まっているのでミノムシクリップを併用する。
抵抗値を測定。156.3Ωでこちらも基準値内。パルス測定で信号が出るかどうかをオシロスコープで確認してみることに。
キーオンでノイズだらけの信号のままセルを回すとパルスが出ていることを確認できた。EGIに信号は行ってるだろうと思いたい。
暇さえあれば車をオープンにするが、相変わらずカビ臭はモヤモヤと出る。装着しないままのシートからだけじゃないカビ菌蔓延か!
シートの見えない部分などをめくったらまだ白カビさんは居住中(^_^;)。この部分は歯ブラシ&カビキラーで対策しておいた。
天日干しついでにシート座面裏側の匂いを嗅いでみたら、刺激的なカビ臭がそこかしこに。こりゃ内部まで確実にカビ居住は確実!
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