【MotoGP】マルケス、11年過ごしたホンダとの最後のレース迫る「作り話のようだ。皆と楽しむことをまず目指したい」

　MotoGP第20戦バレンシアGPはマルク・マルケスにとってレプソル・ホンダでの最後のレースとなる。マルケスはホンダラストレースでも、現実的なアプローチで行くと語っている。

　今年10月、マルケスはMotoGP昇格から11年間共に戦ってきたホンダを離脱すると発表。来シーズンはグレシーニへ移籍することが決まった。

　そのためバレンシアGPはマルケスにとって、ひとまずホンダでの最後のレースとなる。

　ホンダとの別れについてマルケスは「作り話のよう」だと感じていると認めるなど、長い時間をともにして来ただけに彼としても現実味が薄いようだ。

　ただそうした状況で迎えるホンダでのラストレースに向けて、マルケスは現実的になる必要があるとも語っている。

　最善の形で別れを告げることができそうか？　そう聞かれた際、マルケスは次のように答えた。

「それは分からない。ここは好きなサーキットだけど、最後の数戦はちょっと苦戦してきたからね」

「だから金曜日、そして週末を通じてどんな状況か様子を見てみよう。もちろん僕は何かクレイジーなことを試そうとはしていない。結局、現実的になる必要があるんだ。これまでのレースでもやってきたように、僕のベストを尽くすよ」

「どうなるか見てみよう。でも第一目標は皆と一緒に今週末を楽しむことだ」

　なおマルケスは今回のグレシーニ移籍に際し、長年連れ添ってきたクルーチーフのサンティ・エルナンデスを連れていくことができないと既に判明している。マルケスはグレシーニでは2020年にジョアン・ミルとスズキでタイトル獲得を経験しているフランキー・カルチェディと組むことになるため、そう言った点でもバレンシアGPは別れの週末となる。

「もちろん、特別な週末になるよ」とマルケスは言う。

「感情をコントロールしていくのも、コース上で集中するのも大変だろう。ホンダでの最後のレースとは言いたくないけれど、どうなるかは決して分からないことだからね」

「11年間で6回のチャンピオンを獲得してきた、素晴らしい章、素晴らしい時代が終わりを迎えることになる」

「でもこのレースウィークはコース上で全ての瞬間を楽しむと思う。来年の自分のことは、僕ですら別のグループでの仕事を想像するのが難しいんだ」

「だけど結局のところ、これが僕の決断だったし、やりたいことだった。皆とは素晴らしい関係を築いていて、よき友人だから、良い形でシーズンを締めくくれれば良いなと思っているよ」