日本に上陸した新型フィアット「500e(チンクエチェント・イー)」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがちょっとだけ乗った。乗った時間はちょっとだけだったが、大いに感動した。その理由は?
凝った内外装
「かわいいじゃん!」
はじめて新型500eを見たとき、ボクはひと目惚れした。ガソリン・エンジンを搭載する従来の「500」もキュートだったけれども、それより洗練さがいっきに増した印象があった。
車両価格が400万円オーバーというだけあって、これまでの500より、“ちょっと”贅沢につくられている。たとえば、デイタイムランニングライトは、ヘッドライトと一体化させるのではなく、わざわざボンネットに内蔵する凝りようだ。実際にボンネットを開けると、複雑な配線が組み込まれていた。
「デザインにこだわるイタリアらしい発想です」とは、プロダクト担当者の弁である。
ボディカラーも必見である。試乗車の「セレスティアンブルー」は、なんと3層パール仕上げ! どの角度から見てもこれまでのポップな雰囲気から一転し、しっとりと美しい。ほかにも「ローズゴールド」や「オーシャングリーン」など4色を用意。鮮やかなオレンジやイエローなどが印象的な500と異なり、いずれもシックで落ち着いている。
乗り込んでも、500とは異なる印象を受けた。使われているプラスチックやレザー、ファブリックのクオリティは500よりワンランク上である。私ごとで恐縮だが、実はその昔、アバルト「500」に乗っていたので、違いがよくわかる。ウインカーやワイパーのレバーを操作したときの感触も上質だ。安っぽさは微塵もない。軽自動車並みの全長(3630mm)ではあるものの、中身は立派な“高級車”。
インパネ上部に設置された10.25インチのインフォテインメント用「Uconnectディスプレイ」は、純正ナビゲーション・システムにくわえスマートフォン連携機能やバックカメラも搭載。
操作性も良好で、他車から乗り換えても違和感ないはず。
上質な走り
乗り味は、ちょっとどころじゃない。コンパクトカーとは思えないほど上質だった。
足回りはしなやかで、路面の凹凸を優しくいなす。首都高速道路のつなぎ目なども、衝撃はほとんど感じられなかった。全長3630mmのクルマとは思えぬ快適な乗り心地にびっくり!
搭載するモーターは最高出力87kW(118ps)、最大トルク220Nmだから、最近のBEVとしてはそれほどパワフルではないかもしれない。とはいえ、トルクが瞬時に立ち上がるBEVだから、出足は俊敏だ。もしかすると、アバルト「595」並みかそれ以上の“加速感”が味わえるかもしれない。
走行モードシステム「e-モードセレクター」で、走りの特性を変えてみた。通常の「NORMAL」から、「RANGE」に変更すると、たしかに回生ブレーキの効きが強まった。アクセルを離しただけで、クルマはどんどん減速する。ただし、急減速するわけではなく緩やかに速度が低下していくので不安はない。
高速道路で感心したのは運転支援装備の精度だ。試乗車には、車線の中央を維持した走行をサポートする「レーン・キーピング・アシスト」を搭載していたが、カーブの多い首都高速道路でも、軽くハンドルに手を添えているだけでOKだった。
電動パーキングブレーキにホールド機能が付いたのも嬉しい。信号待ちなどでブレーキから足を離しても、パーキングブレーキの作動によって停車状態を保持するから疲労を軽減する。これら運転支援装備のレベルはコンパクトカーの域を超えていて、“高級車”レベルだ。
かわいいうえに上質さも手に入れた新型500eは、“小さな高級車”という言葉がよく似合う。もっとも、エントリーグレードで450万円だから、200万円台で購入出来る500とは価格が離れすぎている。うーん、おいそれとは買えないなぁ……
と、思いきや、なんと全グレード、国からのCEV補助金が65万円も交付されるという。450万円のマイナス65万円だから385万円也。300万円台なら、欲しい! と、手を挙げる人が増えそうだ。320万円のアバルト595並の加速を楽しめるのだから、決して高い買い物ではないかもしれない。
なお、販売方法はカーリースのみを前提しているそうで、頭金の用意や複雑なEV補助金申請、税金の支払い、契約期間中の整備点検費用(充電費用などは除く)が必要なく、月々定額で乗れる「FIAT ECO PLAN」であれば、500e Popは月々5万3900円(ボーナス払い10回11万円)。
ボディサイズからして5万円は「高い!」と、思う人もいるかもしれないが、充実した装備、高い走行性能などを総合的に評価すれば、決して高くはないと思う。
新型500eは、諸般の事情から、2022年度は500台のみしか上陸しないそうだ。気になる人は早めに最寄りのディーラーへ行くべし。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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