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クーペからセダンへ大変身!? 全面刷新でコンセプトまで激変したクルマ5選

掲載 更新 3
クーペからセダンへ大変身!? 全面刷新でコンセプトまで激変したクルマ5選

■モデルチェンジでコンセプトがガラッと変わったクルマ5選

 新車の開発においてコンセプトは、デザイン、機能、性能を決めるうえで重要です。同じ名前のモデルは、モデルチェンジしても同じコンセプトで継承されるのが一般的ですが、一部のモデルは、全然違うコンセプトになってモデルチェンジすることがあります。

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 今回は、そのようなモデルを5台紹介します。

●ホンダ「インサイト」

 ホンダ初代「インサイト」は、ハイブリッド専用車として1999年11月に発売されたモデルです。

 世界初の量産型ハイブリッド乗用車としては、1997年12月にトヨタ「プリウス」が4ドアセダンで登場しましたが、ホンダはハイブリッドならではの燃費性能とホンダらしい走りを追及して、軽量な2人乗りの3ドアクーペとしてインサイトを発売しました。しかし販売台数はふるわず、2006年8月に販売終了しています。

 2009年に登場した2代目インサイトは、プリウスの人気に影響を受け、5ドアハッチバックに変更、価格もリーズナブルな価格設定で登場し注目されました。

 しかし対抗するトヨタが、3代目プリウスの発売時に安価なインサイトの価格帯にぶつけるため、従来モデルのプリウスを安価に販売継続したこともあり、2代目インサイトの販売は大きく伸びることはなく、2014年3月に販売を終了しました。

 2018年に再登場した3代目インサイトは、5ドアのような流麗なスタイルですが、2代目のように5ドアハッチバックではなく、4ドアセダンとして登場しました。

 北米では「シビック」以上、「アコード」以下というセグメントを埋めるモデルとなっていますが、日本での価格(消費税込)は335万5000円からとなっており、260万8000円から購入できる4代目現行プリウスよりも1クラス上の上級なセダンに仕上げられています。

 歴代インサイトは、ハイブリッド専用車ということは共通しているものの、初代はスポーティなコンパクト3ドアクーペ、2代目は値ごろ感のある5ドアハッチバック、3代目は4ドア高級セダンとコンセプトがガラリと変わっており、その都度ボディタイプが変わる珍しいクルマとなっています。

●三菱「エクリプスクロス」

 1990年に日本で発売された三菱「エクリプス」は、「スタリオン」の後継モデルとして北米市場で三菱が展開していたダイヤモンド・スター・モータースが1989年に発売した3ドアスポーツクーペです。

 日本では左ハンドルの輸入車として登場しました。

 1.8リッターと2リッターの直列4気筒自然吸気エンジンモデルのほか、2リッター直列4気筒ターボエンジンに4WDを搭載したGSR-4をラインナップ。

 当時人気だった「ギャランVR-4」をクーペにしたようなモデルでしたが、北米仕様のため、アメリカンなソフトな乗り心地でした。

 1995年から日本発売された2代目には3ドアクーペの他に、スパイダーと呼ばれるオープンモデルも追加で登場し、3代目は2004年に日本市場はスパイダーのみ投入され、2006年3月に日本での販売が終了。

 北米では2005年に4代目モデルが登場したものの2012年に販売終了しました。

 そして、6年後の2018年3月には「エクリプスクロス」として、これまでのクーペ路線とはまったく違うクロスオーバーSUVとして登場し、コンセプトが一新されました。

 歴代エクリプスは3ドアクーペやオープンカーのスペシャリティなモデルとして販売されてきましたが、そのエクリプスを現代風なSUVにアレンジすると、エクリプスクロスになったということかもしれません。

 エンジンは、1.5リッターの直列4気筒ガソリン直噴ターボモデルと、2リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボモデルがラインナップされていましたが、2020年12月にビッグマイナーチェンジがおこなわれ、時代に合わせてクリーンディーゼルの代わりにPHEVモデルが登場しています。

●ホンダ「シビック」

 1972年2月に発売が開始されたホンダ「シビック」は、シビックという名前の通り、すべての“市民”のための大衆向けコンパクトカーとして登場しました。

 7代目までは、5ナンバーサイズのコンパクトカーとして販売され、セダンもありましたが、ハッチバック形状のボディにスポーティなDOHCエンジンを組み合わせたグレードを用意。

 5代目では170馬力のVTECエンジンを搭載、6代目ではスポーティ仕様の「タイプR」を登場させ、走り屋に人気となりました。

 しかし、2005年に登場した8代目から3ナンバーサイズに拡大されるとともに、日本国内では4ドアセダンのみの投入となりました。

 これまで担ってきたコンパクトカーのポジションを「フィット」に譲り、従来のアコードに匹敵するサイズまで大型化しています。

 8代目ではハイブリッド仕様の「シビックハイブリッド」を用意するとともに、2リッターエンジンのスポーツグレード「タイプR」を投入しましたが、国内セダン市場の縮小に伴い販売が厳しくなり、2010年9月に販売が終了しました。

 海外では発売された9代目ですが、日本市場には投入されず、2015年12月に750台限定でスポーツモデルのシビックタイプRのみ投入されました。

 そして10代目は約7年ぶりに通常モデルとして2017年7月から日本市場へ投入され、ハッチバック、ハッチバック形状のタイプR、そしてセダンの3タイプが発売されました。

 ハッチバックは8代目のセダンに迫る全長を持ち、やはりコンパクトとはいえないほか、セダンはさらに全長が長いモデルとなりました。

 2020年8月には販売不調のため国内でのセダンの販売を終了しています。

■いまでは“小さな高級車”なコンパクトカーとは?

●マツダ「デミオ/マツダ2」

 1996年8月に登場した「デミオ」(海外名:マツダ121)は、全高を一般的な立体駐車場に入るぎりぎりのサイズである1550mmまで高くし、コンパクトカーとしては頭上空間に余裕を持たせた5ドアのコンパクトカーでした。

 ルーフにはルーフレールが備わり、コンパクトカーでありながらワゴン的な要素もあって、人気モデルとなりました。

 2002年8月から発売された2代目デミオ(海外名:マツダ2)は、ルーフレールはなくなったものの、広くて実用的なコンパクトカーというコンセプトを継承しながら2007年6月まで生産されました。

 ところが、2007年7月に登場した3代目デミオは、これまでのコンセプトを覆すような、フロント2席に重きを置いた軽量コンパクトなモデルになりました。割り切ったおかげで軽量なため、燃費性能もよいのが特徴でした。

 2014年9月から発売された4代目デミオは、ガソリンモデルに加え、クラスでは珍しい1.5リッター直列4気筒クリーンディーゼルを搭載し、さらに先代よりも全長が160mmに拡大され、ホイールベースも80mm拡大。

 インテリアも質感の高いマツダ車共通の“魂動デザイン”を採用するなど小さな高級車のようなモデルになり、2019年からマツダ2に車名変更して現在に至っています。

 手頃な価格で室内広いコンパクトカーから、小型・軽量なコンパクトカー、そして小さな高級車とコンセプトが時代に合わせて進化しているといえるでしょう。

●スバル「インプレッサ」

「インプレッサ」は、「レオーネ」の後継モデルとして登場した「レガシィ」が上級モデルに移行したため、その穴を埋めるために1992年にスバルが発売したモデルです。初代のボディタイプは多彩で、コンパクトな5ナンバーセダンとスポーツワゴン、クーペがラインナップされていました。

 WRCに参戦するための2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載したWRXグレードがセダン、ワゴン、クーペに設定され、通常モデルもあるものの、ハイスペックなモデルが注目され人気を博しました。

 2000年8月に登場した2代目もほぼ同様のコンセプトで登場。セダンのWRXがクルマ好きからの注目を集めました。

 ところが、2007年に登場した3代目からは大きく変化します。まずスポーツワゴンに代わり、先代にない5ドアハッチバックが登場、セダンは1年近く遅れて「インプレッサアネシス」として加えられました。

 その後、スポーツモデルの5ドアハッチバックの「WRX STI」がインプレッサから独立して登場し、後にクロスオーバーモデル「インプレッサXV」も「XV」として独立しました。

 そして、2016年10月から発売を開始した5代目は、5ドアハッチバックの「スポーツ」と、セダンの「G4」となっています。

※ ※ ※

 伝統的なロングセラーモデルといえば、トヨタの「クラウン」が挙げられますが、クラウンでさえセダン不況には太刀打ちできず、一部報道では次期モデルはセダンではなくなるとも報じられています。

 コンセプトを完全に踏襲することの難しさがわかります。

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みんなのコメント

3件
  • ホンダ車は全車、初代のコンセプト、サイズ、価格を守るべき。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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